小うつな人・ケアマネな人、を応援する日記

小うつな方・ケアマネな方、どっちでもある方のために捧げる、ネタのたわごとです。めざそう癒し人!?

障がい者自立支援法は変わるのか?

2010-03-14 09:40:32 | 弱さへの思考
小うつな人・ケアマネな人には、あまり関係ないと思われがちな「障がい者自立支援法」についてちょっと考察。

2006年、障がい者サービスの向上と地域間の格差是正という名目でスタートしたこの制度。
当初から、本当に障がい者のためになるのか?という懸念があったが、やはり予測どおり。

サービスを受けるためには、それまでの応能負担(負担能力に応じた支払)から応益負担(使ったサービスに応じて支払う)になり、重度障がい者には負担が重くなった。
これにより、様々な団体が憲法違反(生存権の保障)と提訴した。
現実的に、様々な問題を抱えており、例えば、上記の負担増加。さらに提供側の問題=施設の定員不足や専門知識がある在宅サービスの担い手の不足。日中活動系サービス(作業所など)では、工賃よりもサービス負担額が上回る「働いた賃金よりも利用料負担が多い」という逆転した状況が継続した。

誰だって、働いた賃金よりも負担が多ければ怒る。そんなところへは行かない。よって自宅で生活する。社会的交流は減る。これでいいのか、この国は。

ということで、今年、政府は提訴した各団体と和解し「障がい者制度改革推進本部」を設置、2013年8月までに、自立支援法に代わる新たな法整備とともに総合的な障がい者福祉制度を実施することとした。この本部では障がい者参加の元で新法構築となっている。

法制定において、現場の声が届かない、このお国。本当に声を吸い上げることができるのか。地域格差是正もできるのか。推移を見守りたい。

障がい者を支援する法律は、その国の質を示すものだと思う。そして、人として生きる権利を保持しつつ、同時に障がいでない人々(というものがいるとしたら)への質も高めるものだと思う。
でもこの国。借金だらけだし、支出を減らしたいという思惑がそこここに見え隠れしている現状。アテにはならんだろう。

想像してみよう。
障がい者とその他の人々(子どもや青年や中年のみならず、高齢者も認知症患者も含む)が、違和感無く街中で、普通にカフェにいたり、店で買い物したりしている世界は、たぶん、あったかいものであり、誰にとっても快適であるはず。
それは、理想であって、夢見がちなものなのだろうか。
おそらく、街を形成する全ての人々…商店の店主・店員、公的サービス機関、博物館、そして市民…が、障がいや高齢を理解し、関わることで、作り上げることができるような気がする。

やっぱり夢かしら…