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ウクライナのナチは戦犯逃れと西側支援の産物 by ザハロワ

2022-03-19 18:06:02 | WW1&2
マリウポリではアゾフたちに閉じ込められていた人たちが出てきた。まさしくシリアと同じ状況で、おぞましいこと甚だしい。

そんな現実がある中で、西側各国ではゼレンスキー様のご演説を拝聴して、ロシア憎しで気持ちを固めていくという行事が行われている。ナチ組はホントに悪辣で、馬鹿で、気持ちが悪い。

さて、そのウクライナのナチとは何者か。要するに、昔のナチのコラボレーターたちが逃げていって、西側の逃亡先(主にカナダ)でさらにその反ロシア思想を発酵させて、異常者になっている人たちなわけです。これはこのブログで何度も書いてきたところ。

それについて、ロシア外務省の炎のザハロワが手短にまとめていたのを発見したのでご紹介。

 

ざっと訳すと、こんな感じ。

ウクライナのナチは、
75年前に公正な裁判を逃れ、
ソビエトの兵隊たちに追い出されたその場に
彼らの子孫として、
そして西側からの直接の支援によって
戻ってきた人たちです。


まぁそうなんですよ。カナダの副首相のフリーランドなどもこの典型例。

母方のおじいさんは、ウクライナに住んでいた頃のナチスのコラボレーター(協力者)だった。

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編


■ もう1度ある

大枠ではザハロワさんの言う通りなんだけど、この話にはもう1度、このナチというか、現地ナチとでもいうべき集団は、ソ連と対峙する。

1949年に、CIAがそれらの現地ナチを使って、ソ連に対して反抗を試みさせ、ソ連に鎮圧された。

その話は、オリバー・ストーンらによる「ウクライナ・オン・ファイア」の最初の15分ぐらいの中にもあったけど、最近では、今年の2月に、ロサンゼルス・タイムスにも載っていた。

アメリカのCIAだの国務省だのが、ウクライナはロシアに反抗する、insurgency(反乱)を起こすのだ、だから支援すべきだみたいなことをさんざんメディアが書く中で、CIAは昔、1949年にもそれをやって失敗してるだろ、という趣旨の記事が出たわけです。

Op-Ed: The CIA has backed Ukrainian insurgents before. Let’s learn from those mistakes
https://www.latimes.com/opinion/story/2022-02-25/ukraine-cia-insurgents-russia-invasion


その顛末についてのCIAの開示文書。CIAのサイトにあります。




ここでもまた、再度、この反乱に加担したこじらせた現地ナチたちが、アメリカへと移動していった。そして、現在カナダやアメリカで見られるような、異常な反ソ、反ロシアの一群が育つわけです。


■ 親ナチだらけのアメリカ

で、この顛末だけを見ると一部のアメリカが一部でこちょこちょやっていたような感じだけど、実際には米政府の中央に、盛大に、一貫して親ナチだった人々が陣取っていたといった方がずっと適切。

だから、1950年代になると、1945年に終わった戦争の結果としてドイツで戦犯になっていた人たちをだーっと釈放しだす。もとより、終戦時に既に、アメリカやイギリスは、せっせとソ連から見たら敵だった人たちを逃していた。

ハンガリーあたりでドイツが徹底抗戦をしていた理由も、その後のことを考えての逃亡の支援にあるんだろうとは前に書いた通り。

1945年2月13日、ブタペストついに陥落


そういう怪しい終戦から戦後の秩序作りの最中で動いていた人といえば、ダレス兄弟なども有名だけど、著しく親ナチの行動を取った1人としては、例えば、ジョン・J・マクロイなどが欧州東部戦線では特に重要かも。

John J. McCloy


この人は、第二次世界大戦中から活動してるけど、世界銀行総裁、対ドイツ高等弁務官、チェース・マンハッタン銀行会長、外交問題評議会議長、ウォーレン委員会委員などを務めた、いわばアメリカのエスタブ。

このブログ的にとりわけ重要なのは、1949年9月2に対占領ドイツ高等弁務官に就任し、西ドイツの発足を監督した人であること。そして、1952年8月までの就任機間に、大量殺人の罪でニュルンベルク裁判で戦犯になっていた人たちに恩赦を与えて釈放したり、没収資産を返したりしてる。

アインザッツグルッペンの指揮官の1人さえ釈放してるし、アイヒマンの右腕みたいな人も釈放してるんだから、エスタブだろうがなんだろうが、スラブ、ユダヤ等々の人々に対する大量殺人に対して、なんの興味もない、本気のナチ・シンパであることは明白でしょう。

そして、悪名高いゲーレン機関も、この人たちの「尽力」あってのことと言っていいんでしょう。対ソ情報をドイツから吸い上げ、それを1953年西ドイツに戻した。現在のドイツ情報機関BNDはこの後継組織。

つまり、このあたりで、アメリカのエスタブは、勝手に第二次世界大戦によって出来た秩序を壊してるといえるでしょう。

その後も米国政治の重要人物としてふるまい、ケネディー暗殺に関するウォーレン委員会のメンバーでもあり、1989年に亡くなるまでずっと政府付近にいた。


前から書いてますが、冷戦って要するに、ナチその2の時代だったんです。

だけど、表だって親ナチで何が悪いといってしまうと、ナチを倒して、こうした暴力と圧政を倒した新しい秩序という建てつけで作った世界という表カンバンを捨てないとならない。そこで、今度は、あたかもアメリカ1国だけでナチを倒したかのような嘘話をでっちあげて「教育」した。

この状態を示す、一つの症状は、WW2の帰結にあたってソ連こそ重要な役割を果たした、ナチを倒したのはまったくソ連だということが認められないことでしょう。

WW2の決定的な勝者はソ連だよと人々が言うの巻

ちなみに、極東戦線もソ連なくして終結しない。巨大な関東軍を大陸から掻き出す力はアメリカ軍にはなかった。したがって、日本もまた、ドイツと同様、いい加減なナラティブで戦後を語ってる。左右の別なくそう。


前から書いてますが、ソ連の人たち2,700万人の死体の上に乗っているのが、アメリカ覇権なるもの。

今回、元ソ連の人たちが目覚めちゃったので、アメリカ覇権なるものが崩れるのも無理はない、と言ったら言い過ぎだろうかとも思うけど、でも、一理はあるでしょ?


■ アメリカ覇権の真底にかかわる

まだまだ書ききれませんが、今回のウクライナのナチ問題というのは、局地的な問題ではない。アメリカ覇権(ヨーロッパ人とアメリカ人が作った)の真底に関わる問題。だからこそ、ロシアのメディアを止めて、なんとかして、話を作ろうと必死なんだろうなぁって思う。

そして、西側の殆どの政治家やメディアが、まなじり決して反ロシアに肩入れしているのも、今の物語を守ろうという姿勢の表れなんだろうと思えば、なるほど、という気がしないでもない。でもそれって、敗戦していると表明しているも同然なんだけど・・・って感じ。


■ 小さくないサイドストーリー

イスラエルと「ホロコースト」問題も、この親ナチ問題と繋がってると私は思ってる。

冷戦後半になって突然できてた西側製「ホロコースト」の物語が、助けてくれた人たちに到達しないのは、反ロシア派が作ったものだからだと思う。

1945年1月27日:ソ連赤軍アウシュビッツ解放



もし本当に悲劇だと思うのなら、もし本当に、産業的虐殺をもう二度と繰り返してはならないと思うのなら、助けてくれた人を忘れる物語になるはずがない。



■ 参考記事

1年後:2020年 the Westのナラティブ管理崩壊年

「ホロコースト」犠牲者の4割はソ連市民

ネタニヤフ退陣か & アインザッツグルッペン

「The West is winning」& 東西の反共集団




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16 コメント

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欧米と日本の違い (ミール)
2022-03-19 19:53:48
欧米は必死になって,プロパガンダを国民に押し付け,そのためにはロシアメディアを通じて真実を知られては困るので,見られなく,読めなくしています.
翻って日本ではそのような制限がありません.これは日本人はほぼ完璧に洗脳されているから,制限する必要がないからと解釈できそうです.呆れたことですが.
まだ欧米国民の方が精神的に大人なのでしょう.
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ヨーロッパの没落 (ブログ主)
2022-03-19 21:06:03
ミールさん

日本人が幼稚なのはその通りですが、欧米が大人だ、などとは私は思わないですね。

ヨーロッパ、アメリカが強烈にロシアをブロックしているのは、現実にはNATOが戦争してたこと、その他、ナチ、ユダヤ、イスラエルに関わる話だからでしょう。都合の悪いことだらけ。

そしてロシアがロシア以外に英独仏スペイン語あたりで配信する機構があるので、それを全部ブロックして、なんとかして戦争に持って行こうとしてる。(NATOという軍事機構が最も重大な問題を抱えているからこうなる)

日本の場合はそもそもそこまでロシアメディアに晒されたことがない。(日本のスプートニクはジョーク)

準NATOだが、欧州ほど関与してない(特にシリア、チェチェンあたり)。

にもかかわらず日本人がコロッと反ロになるのは、まぁその、国是だからではないでしょうか(笑)。私はこの部分にはほとんど何も期待してないけど、個人的にロシア人に敵意を本当に抱いているのか、となると西欧州ほど深刻だとも思えない、って感じで見てます。
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西側カースト社会の殺しやナチス階級 (ローレライ)
2022-03-19 22:08:32
西側カースト社会の殺し屋階級がナチスヘイトの対象のロシア人に襲いかかる!カースト社会が凶暴な 西側帝国主義のルーツ!
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点と点が繋がりつつあります (地球戦国)
2022-03-19 22:18:23
己の肌で接した国や土地、それが線でつながりつつあると感じれるようになったこの頃です。ナトゥとワルシャワが対峙していたフルダに行ってみた衝動も含めて。ふる里日本をも脳裏でつながっていくのです。
妻や我が子とも、何時の日か線でつながると感じます。いまが観えてきたこと、ありがとうございます。
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Unknown (千葉)
2022-03-20 04:32:51
助けてくれた人を忘れる物語になるはずがない

この言葉に主様の気持ちが強く表れていると感じ、大きく共感しました。Westの所業は人類史上稀にみる非人道的行為だと断固主張し続けるつもりです
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RT DE (ミール)
2022-03-20 10:02:31
RT DE が放送停止になったときのRTの記事で,RT DEの人気が高かったというのがありました.

https://ru.wikipedia.org/wiki/RT_DEによれば900万人が視聴して,そのうち78 %がドイツ国内だと聞いて,ドイツ人には真実を求める層が一定数いるのだなと思っておりました.

しかし,それは幻想かもしれず,ブログ主さまのおっしゃるとおり,西欧の反露の伝統は根が深いのでしょう.

日本では西欧への憧れが反露に結びついているところがあるとも感じています.
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Unknown (kiyo)
2022-03-20 13:05:34
「ロシア外務省の炎のザハロワが手短にまとめていたのを発見したのでご紹介」
これ、訳してみますね。
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東西ドイツ (ブログ主)
2022-03-20 14:17:09
ミールさん、

失礼な書き方だったかもしれないです。そこはごめんなさいします。

「ドイツ人には真実を求める層が一定数いる」んじゃないかというのは本当だと私も思います。でも、結局、ヒトラーに負けちゃったのと同様に、ここでも負けちゃっうんだと思います。

おっしゃるように、日本の反ロは、ヨーロッパ動向へのフォローの上にある気がします。仮に、英独が親ロになったら、やっぱり共存よね、とか平気で言いそう。
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ありがとうございます (ブログ主)
2022-03-20 14:18:37
千葉さん

優しいお言葉ありがとうございます。励みになります。
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プーチン声明全訳1 (石井)
2022-03-20 15:39:38
16日の制裁問題についての会合でのプーチン声明は、現在の彼の考えが非常によく現れて重要だと思うので全訳してみました。素人のヘボ訳で申し訳ありませんが、少しでもお役に立てば嬉しいです。


我々はウクライナ及びドンバスにおける特殊軍事作戦を開始から、困難な時を迎えている。思い起こして欲しいが2月24日早朝、ロシアの行動の理由と主目的を明らかにした。それは、8年にわたり最も残酷な方法で封鎖され、大規模懲罰行動、テロ、砲撃、現実のジェノサイドにさらされているドンバスの同胞を救うことである。彼らは何の為に戦うのか。それは基本的な人間の権利の獲得の為であり、法律と先祖代々のしきたりに基づく生活であり、母国語で会話することであり、思う存分子供を育てることである。この点をキエフ政権は無視しただけではなく、全期間にわたり和平協定であるミンスク合意の実現をサボタージュし続けた。そして昨年末、その実現を拒否することを公にしたのである。また、NATO加盟計画の実現に向かったのみならず、キエフ政権は自身の核兵器所持を言い出したのであった。これは現実の脅威であった。近い将来、外国の技術援助によりキエフのナチス政府が大量破壊兵器を手に入れたであろう。その標的は勿論ロシアだ。ウクライナにはペンタゴンが指揮し融資している数十の研究所ネットワークがあり、コロナウィルス、炭疽症、コレラ、アフリカ豚熱など致死的な病気の軍事用生物研究が行われている。これら秘密研究の跡について現在鋭意収集中だ。しかしながら我々にはロシア国境付近のウクライナ領で生物兵器の成分を作っていたという十分な根拠がある。そういう研究はロシアへの直接的脅威になるとの数回に及ぶ我々の警告は、ウクライナ及びその支援者のアメリカ、NATOに拒絶された。それも大っぴらでシニカルな侮辱を伴ってだ。そういう訳であらゆる外交的可能性は完全に潰えた。我々には平和的問題解決の道は残されていなかった。従ってこの場合、特殊軍事作戦に踏み切らざるを得なかったのだ。キエフ或いは他のウクライナの町にロシア軍が現れたからと言って我々にはこの国を占領しようという意図はない。このことは2月24日に申し上げた通りだ。

次に戦闘作戦についてだが、これはロシア国防省と総司令部作成によるもので完全に正当なものである。我々の若い兵士、将校達はウクライナの町の一般市民の犠牲を避けるため勇敢かつ英雄的に行動している。申し上げたいのは、この作戦の最初の段階においてドンバスで無用の流血を避けるためキエフ政権に対し幾つかの回路を通じ軍隊を引き揚げ、戦闘にならないように通告したが、彼らはそうしなかった。そういう意思なら仕方ないが、現地で現実に起こっていることは避けられなかった。作戦は事前の計画通り成功裡に進んでいる。ウクライナはアメリカ及び近隣の欧州諸国に唆され意図的に軍事的解決を模索しドンバスの民族浄化、血みどろの闘いの準備をしていた。ドンバスへの大規模攻撃、それからクリミアへの攻撃は時間の問題であった。我々の軍隊はこの計画を覆した。彼らはクリミアに現れ、非合法テロ破壊活動を試みたが断念した。この数年間のドンバスでの戦闘行為は全て住宅街に向けられた砲撃であった。この間におよそ14000人の子供を含む民間人が死亡している。ご承知のように3月14日ドネツク中心部にロケット攻撃があった。これは20人以上の命を奪うあからさまな血塗られたテロであり、この種の攻撃はこの数日間見境なく続いており、狂信的ヤケクソなものだ。それはファシストが第三帝国最期の日々、無辜の犠牲者と一緒に墓場へ行こうとしたようなものだ。度を超したシニシズムであり、厚顔無恥な嘘のみならず、あたかもロシアがドネツクにロケットを打ち込んだという声明には驚かされる。この悲劇に対し、いわゆる文明的西洋社会、欧米のマスコミが全く気付いておらず、何事も無かった如くだ。まさにこういう風に偽善的に彼らはこの8年間ドンバスの母親達が自分の子供を葬り、年寄り達が殺されてきたことから目を背けてきた。これは何というか、道徳的精神的退化であり非人間的である。長年のドンバス住民への虐待に、これ以上耐えることができなかった。ジェノサイドを終わらせる為に、ロシアはドンバスの人民共和国を承認し友好及び相互協力条約を結んだ。この協定に基づき各共和国は我が国に侵略に対する軍事援助を求めた。我々はこの申し出を受け入れた。ここで強調しておきたいのだが、我が軍がドンバス人民共和国のみで行動し彼の地を解放しても、最終的解決にはならない。それは、我が国、及びドンバスへの脅威の元を根絶することにならないのみか、国境に新たな前線を作り砲撃、挑発を継続することになったであろう。つまりは、軍事紛争は終わることなく続き、キエフ政権の報復にエネルギーを注ぎ続けることになり、ウクライナでのNATOの軍事インフラの展開が更に早く攻撃的なものになった訳だ。我々は攻撃的軍事連合が既に我が国国境付近にある事実を認識しなければならない。繰り返す。ロシアの自衛、安全保障の為には流血を伴う軍事作戦以外の方策はなかった。全ての課題が解決できれば勿論、平穏になる。我々はロシア及び国民の安全を保証する。決してウクライナを我が国への攻撃の前線基地にしてはならない。まさにロシア及び我々の将来の為の原則として、ウクライナの中立化、非軍事化、非ナチス化を準備してきた。その交渉についてであるが、我が国は人々とその生活を守るためにあらゆる方策を尽くしてきた。キエフ政権とその後ろ盾である西側は反ロシア攻撃のみを課題としウクライナ国民自身の運命については無関心であるということを、我々は再々に渡って確認してきている。人々が死んでも、何十何百万の人々が難民となっても、街をネオナチや刑務所から武装した犯罪者が釈放され人道的カタストロフが起こっても、彼らにはどうでもよいことだ。保護者たる西側はキエフ政権に流血の事態を続けるように嗾けており、新たな軍事団体を創り、諜報データを提供し、その他軍事教官、傭兵をも派遣している。

西側は経済金融貿易その他の制裁を武器として用いているが、現在彼ら自身アメリカ人ヨーロッパ人に打撃を与えているのではないか。ガソリン食品価格上昇、ロシア関連産業での失業問題だ。自分自身の問題を他人に押し付けてはならない。全ての非難が我が国に向かっている。西側の普通の市民の皆さんに聞いていただきたい。皆さんは現在、全ての困難な問題は、ロシアによる何らかの敵対行為の結果であるとしつこく聞かされていることだろう。ロシアの脅威に対抗すべくあなたの財布からより沢山の支払いをしなければならないと。これらは全て嘘だ。実際の所、西側の数百万の人々が直面している目下の問題は、支配層エリート政府の長年の施策の結果である。彼らの近視眼的かつ野心的誤りの結果だ。西側諸国では国民生活向上のことは考えられておらず、エリート層の打算的関心事と限度を超えた利益に取り憑かれている。申し上げている根拠は、ある国際機関のデータによれば、西側のリーダーである国ですら格差が広がっており貧困層と富裕層の分断が人種間民族間の紛争に繋がっている。西側社会での幸福な暮らしとか金ピカの億万長者という神話は崩壊しつつあるのではないか。繰り返すが、今、全世界は西側の野望に対し、また滑り落ちつつある支配を守ろうとする試みに対し、これらを精算すべき時が来た。制裁の導入というのはアメリカ、EUの無責任かつ先見性のない政府の政治家及び中央銀行の論理的継続の集中的表現である。まさしく彼らがその自らの手で近年インフレスパイラルを加速させ、結果、地球規模で貧困と格差を拡大させている。世界中での新たな難民の流出には、ある疑問が湧いてくる。一体誰が食糧不足増大による最貧国での餓死の責任を持つのか。再度申し上げるが、基軸通貨米ドルへの信頼の上に成り立つ世界経済と貿易には、深刻な打撃を与えることになるだろう。ロシア外貨準備凍結を合法的に行ったということは、いわゆる第一級資産への信頼を限界まで引き下げることになる。事実、アメリカとEUはロシアのデフォルトを宣言した。今では皆、準備金というのは簡単に盗まれることが分かっただろう。多くの国は近い将来、自国の紙やら数字だけの資産から本当の貯蓄、つまり資材、土地、食料、ゴールド等、実物資産へ交換し始めるだろうと確信している。市場ではそれらのモノ不足に直面することになるだろう。加えて言うが、ロシア企業と個人の海外資産の差し押さえは、ビジネスの為の教訓となり、国内に貯めておくに超したことはないことがはっきりしただろう。このことを私は一度ならず申し上げてきた。我々は、アメリカとその家来の厚顔無恥な圧力にめげず我が国でビジネスを継続する外国企業のことを評価する。将来これらの企業は通常以上の発展の可能性がある。我々は、臆病にもロシアのパートナーを裏切り、従業員、顧客への責任を忘れた者も知っている。反ロシア運動に乗り、幻の分け前にあずかろうと急いだのだろう。この点、西側諸国と違い我々は所有権を尊重する。とりわけ強調しておきたいのだが、一連の我々への制裁、制限は如何なる出来事の結果でも起こりえたということを明確に理解して欲しい。ウクライナでの軍事作戦を西側は、単に口実として制裁に利用している。こういう集中的な制裁はよくあることで、そう、2014年3月16日丁度8年前、クリミア、セバストポリが歴史的母国に帰還することを決めた住民投票の時もそうだった。肝心なことは、これは政治家を抑え込み経済封鎖を使いロシア弱体化を図る口実であり、意識的な長年の戦略だ。最早、西側指導者達は制裁が個々人、個別企業に向けられたものではなく、その目的は我が国経済全般及びロシアの各家庭各個人に対するものであることを隠そうとはしない。実際、こうした方針は数百万人の生活を悪化させる目的であり、経済政治情報媒体を通じた総力戦の性格をあからさまに持つ。このことを西側上流層は、直接的表現で語ることを憚らない。つまりは、あらゆる言葉による虚飾、即ちポリコレ、私有財産の不可侵、表現の自由、これらは瞬く間に吹き飛んでしまった。オリンピック精神すら踏みにじられたではないか。何の躊躇いもなくパラリンピアンを除外する。こういう風なのが「スポーツと政治は別だ」ということだ。多くの西側の国でロシア生まれということだけで本当の迫害に遭っている。病院で治療を断れ、学校から子供が追い出され、親は仕事を首になり、ロシア音楽、文化、文学を禁止している。ロシアをのけ者にし、西側はそのお上品な仮面を外し、野蛮に振る舞い、本来の姿を現した。前世紀の30年代、ドイツでナチスが行った反ユダヤポグロムの再現を煽っているかのようだ。その後、多くのヨーロッパの国のナチ協力者がヒトラーの侵略と合流し、我が国と大祖国戦争を戦った訳だが。
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