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911後の米の対応はむしろテロの脅威を拡大した by 仏オランド

2016-09-12 20:21:22 | 欧州情勢複雑怪奇

フランスのオランド大統領が、9/11の犠牲者を悼むと同時に、その後の米の外交方針によってテロの脅威は小さくなるどころか拡大した、特にイラクで、と自身のFacebookで語ったようだ。

"The reciprocal measures taken by the US administration in response to these planned attacks, which were methodically performed on its territory have not eradicated the threat, vice versa its has expanded the scale of the threat, especially in Iraq," Hollande said.

https://sputniknews.com/politics/20160912/1045203437/hollande-911-condolences-crticize-iraq-invasion.html


フランス、ロシア、途中までドイツは、みんなイラク戦争に大反対だったことはよく知られている。でも、最近の若い人は知らないのかもな、という気もするのであえて強調しておきますが、ホントにすごい反対だった。

米+その下僕 vs  フランス、ロシア、ドイツ

という感じで、下僕の代表格はポーランド他の東欧諸国。そこで、ブッシュ政権は、その新しい欧州こそ欧州で、仏独を「古い欧州」と呼んでバカにしたという一幕があった。

で、その後、ドイツ、フランスの首相が親米派になって、そこからはなんとなくNATO諸国はみんな一緒だみたいなことになった。今から振り返ると、おそらく金融がらみなどで独仏を脅して、メディアを使って親米派こそすべて、ってな方向に引っ張った。メルケル、サルコジがこの任にあたった。

その後フランスはオランドになって、人気はないものの微妙な路線を取り続け、最近ではイギリスというアメリカと共にイラクへの侵略行動を引っ張った国が、ほぼ正式にあれは虚偽に基づく侵略行為と認めたというのは非常に大きい。

英レポートの続き:「虚偽の理由づけに基づき着手された侵略行為」

 

■ そしてトランプ

で、そのイラク戦争を遂行し、その後の中東大惨劇をもたらし続けている本家たるアメリカから、イラク戦争に反対していたトランプが出てきている。

そして、トランプはブッシュ弟との共和党候補指名争いの中で、サウジアラビアの関与に焦点を当てた。オバマ政権は公式記録の中で長いこと開示されなかったサウジ関与に関係する28ページを開示した。

トランプはイラク戦争に否定的とまでは言われるが、911についてどう考えているのかについてはあまり論じられていないように思う。が、この人は911についての公式見解について、おそらく今でも、まったく懐疑的な人だろうと思う。

なぜなら、まだ政治に転進する前には、911によるワールドトレードセンターの倒壊について公式見解とは全く違うことを語っていたから。WTCはとても強力な構造をしている、飛行機が突っ込んだぐらいで構造が壊れるなんてあり得ないといいつつ、爆弾的なものを示唆していた。

と、その当時の電話インタビューの様子が最近ネットにアップされていた。Foxのニューヨークのサイトらしんだけど、どういう意図なんでしょうね。ここ

 

トランプは911について何か特別な感情のみならず情報もあるだろう。これはよく考えてみれば当然そう。だってニューヨーク近傍を出自とする不動産王なんだもの。エンジニアや物理学者とは異なる意味でビルの専門家だ。蛇の道は蛇ってこともあるだろう。
 

■ ヒラリー、アレックス・ジョーンズに噛みつく

と、そう考えてくると、8月後半にヒラリーが非常に奇妙なことをしたこともこれに関係があるのじゃないのかなという気がしてきた。

ヒラリーはスピーチの中でアレックス・ジョーンズを名指しで批判した。アレックス・ジョーンズはテキサス中心のラジオホストでinfowar.comというサイトで有名。ある種の陰謀論者といわれてるおじさん。

で、このおじさんのスタイルは別に昨日今日確立したわけでもないのに、ヒラリーが演説で名指ししたので、なにこれ?と疑惑を呼んでいた。で、ヒラリーの言い方も奇妙だった。

Hillary Clinton Lies About Alex Jones To Attack Trump

ヒラリーが言っているのはこんな感じ。

アレックス・ジョーンズというテキサスのラジオホストは、911とオクラホマの爆破事件はインサイドジョブだというんです

さらに、もっとあります。こっちは本当にむかつく話しですが、サンディフック小学校銃乱射事件では誰も怪我していないというのです。私は一体全体こういう人の頭の中に何が起きたのかわかりません、あるいは、なんと心の暗い人よ、と思います。こんなことを言う人がいるなんて。でも、トランプはこういうことを疑ったりはしません。

といってトランプをくさしているつもりなんだろうけど、なんでここで911を出すんだろうと私は不思議だった。だって、公式見解に疑義を唱えている人は共和党、民主党問わずいるから。

しかし、上で書いた流れでいえば、これは、911に向けて、余計なことを言うと酷い目にあうよという警告だったのでは?

 

おもしろいよね、というのも不謹慎だけど、通常、共和党が911→イラク戦争を弁護し、民主党はそうではない、と考えている人が世の中大半だと思うんです。

が、共和党はエリート層が反トランプで大騒ぎをしたことでもわかる通り、トランプはブッシュの共和党を打倒して出て来た人。それに対して、ネオコン勢はことごとくヒラリーを支持している。つまり、現在、911のリアクションとして関係ないイラク人たちを殺害するに及んだ行為を弁護している集団は民主党に固まっている、ということ。

(共和党草の根系は、ネオコンを追い出したことを非常に喜んでいる。)

私はこれは別に不思議と思ってないですよ。なんでかというと、ネオコンとは戦後ずっと民主党に巣くっていたトロキスト集団だから。だから、ステルス・リベラル帝国主義の作戦本部は実はずっと民主党だと考えてもいいと思う。このへんは春先に考えた通りで今も変わってないです。

アメリカこそコミンテルンを清算すべき

オバマ、ネオコンの証明

というわけで、焦点はイラク戦争どころかそれを引き出した事件にまで及んでいることに注目しよー。


 

世界を操るグローバリズムの洗脳を解く
馬渕睦夫
悟空出版

 

ネオコンとは何か―アメリカ新保守主義派の野望 (世界書院MGD)
田原 牧
世界書院

 


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4 コメント

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それに比べて (特命希望)
2016-09-13 00:19:46
>その後フランスはオランドになって、人気はないものの微妙な路線を取り続け、最近ではイギリスというアメリカと共にイラクへの侵略行動を引っ張った国が、ほぼ正式にあれは虚偽に基づく侵略行為と認めたというのは非常に大きい。
我が国ときたら…悪魔の証明を振りかざしてはイラク侵略を正当化する安倍や自民党に投票し続ける連中だらけです。
もうマジで我が国こそ中露にでも侵略された方が社会がましになりそうなレベル。
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『ヒットラーのやり口』 (ローレライ)
2016-09-13 06:54:03
『ドイツ国会放火事件』をきっかけに『憲法改悪』したショックドクトリンな『ヒットラーのやり口』がアメリカでも行われた訳『映画スターウォーズ』のテーマにもされてました。
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大事なポイントでした (ブログ主)
2016-09-13 18:13:33
特命希望さん

イラク戦争についてどう考えるかを国民的議論にできなかったのは今後に影響しますね。
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バレルんでしょうか (ブログ主)
2016-09-13 18:14:36
で、ヒトラーのは今日明らかになりましたが、これはどうなるんでしょうね。そこが一つの見ものですよね、今。
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