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●マグレブの国への旅⑩/旅に求めるもの

2005-05-09 04:05:10 | マグレブの国への旅
旅に何を求めるか?日本では味わえない色彩や明かり風景や違和感を感じるような光景に浸れることが脳に刺激を与えてくれる。遺跡や美術に特別興味があるわけではないので、観光化した有名な遺跡に行っても大きな感動はあまり起きたりしなかったりする。実際にすごいところに行って感動もしたけど、少し物足りなかった世界の地もある。モロッコは決して物足りなさを感じさせない、脳に大いに刺激を与えるだけの色彩や明かりや違和感をもっている。イスラムの異文化、アフリカのベルベルの異文化によって作られた日本から見れば特殊な色彩と違和感。フェズの写真を見ていると日本の京都と中国の雰囲気を感じさせる小さな広場がメディナのなかにあります。エトロのペイズリーに似た模様が自然にあしらわれた壁や床や扉。人が作った町の建物や城郭の形や模様や大きさ、決して大きいということを言っているのではなく、大きいにしろ小さいにしろ違和感を感じさせる高さや広さに存在感があり過ぎて、そういった風景を提供している建物自身は作られたものではなく、作ったはずの人間と共存し自らその模様や色合いに成長した生き物のような気がします。

それともうひとつ、旅をする側、感じる側に受け入れる感性がなければ味わえない醍醐味があります。ローカルとのふれあい・吸収・接触です。出会いです。その土地の人とのつながりをどれだけ持てるかが、その旅を年月を経たあとも心に強く残すことができる、大きな鍵となります。モロッコでは、うまくふれあい・吸収・接触がもてました。うるさいガイド、喧騒のマラケシュのBARのイリアスやノラ、実は別のノラという女の子とその母親にもカフェで出会ったりもしています。絨毯屋のセールス、ホテルの受付、スペインのお金持ち奥様、お駄賃を上げた代わりに写真のシャッターをとってもらったフェズの3歳くらいの子供、これからフェズでもいろいろ紹介していく子供達。ただ出会いは偶然でもあるけれど、でっちゃん自身が、モロッコに惹かれ興味を持ち自然と吸収していくような心の態勢になっていたのではないかと、今の自分と照らし合わせて感じたりします。

さらにもうひとつ大切だと思うものは現地で行ういろいろな手続きです。ホテルを予約、交通手段を予約して行っても、感動は半減したりします。面倒くさい手続きそのものに、いろいろなイベントが生まれます。ふれあい・吸収・接触ができます。間違いや想定外のこともおこり予定通りに進まないことにもなります。しかしその時間は決して無駄なものではなく、自信にもつながったりするのが不思議なものです。バスと鉄道とホテルを思い存分、現地で手配したことが、出発前の不安と緊張との引き換えに、充実感や大きな感動となった原因です。
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