盲導犬の飼い主さんが一人で出勤

ひさしぶりに見かけました。電車にのってひと駅目、扉が開いてプラットフォームを歩く姿が見えるのは、飼い主さんだけでした。ステッキで道をたたきながらゆっくりと歩いていきました。その姿は、頭の中に残る映像としてはなぜか、足早に歩いていく姿です。

あれっ、一人だ。心細いだろうな、飼い主さん。

しばらく見かけていませんでしたが、ひさしぶりに見たのは、飼い主さんだけ。盲導犬はいませんでした。飼い主さんと盲導犬の二人のあいだの堅い絆。盲導犬がお留守番しているはずはありません。

盲導犬は老犬だと思っていました。おそらく亡くなったのだと推測しています。

飼い主さんは、一緒に連れ添っていたワンコがいなくなった悲しみとこれからどうやって会社に行けばいいのかという大きな不安と、いつかそのときが来るだろうととも心構えもしていたであろうことの現実に向かい合わなければならない恐怖感、これらを少しずつ乗り越えて、この日、歩いていたのだと思います。

また会いたいと思うワンコですが、あの人混みのなかを、そうとうなストレスを感じながら一生懸命に何食わぬ顔で飼い主さんがきちんと前に進めるように歩く姿、あの人混み、エスカレーター、階段を降りる姿、あまり見たくないです。
やすらかにしてほしいです。飼い主さんは不安な日々ですが、気を付けて出勤してほしいです。