ブログ版清見糺短歌鑑賞21 99年 鎌倉なぎさの会 鹿取 未放
141 夕さればなくかなかなにつくつくとわが晩年はくらみゆくなり
「かりん」99年11月号
「夕されば」は夕方になると、の意。かなかな、つくつくという蝉の名前でもあり鳴き声でもある語をつらね、後者は「つくづくと」の掛詞としても用いている。季節的にカナカナよりツクツクホウシの方が遅く鳴き始めるようである。また、晩夏の薄明時に鳴くカナカナには日暮らしという別名もあり、ものがなしい鳴き声で知られている。ともあれ夕暮れを告げるように盛んに鳴く蝉の声に人生の季節の秋や終末を思っているのである。
141 夕さればなくかなかなにつくつくとわが晩年はくらみゆくなり
「かりん」99年11月号
「夕されば」は夕方になると、の意。かなかな、つくつくという蝉の名前でもあり鳴き声でもある語をつらね、後者は「つくづくと」の掛詞としても用いている。季節的にカナカナよりツクツクホウシの方が遅く鳴き始めるようである。また、晩夏の薄明時に鳴くカナカナには日暮らしという別名もあり、ものがなしい鳴き声で知られている。ともあれ夕暮れを告げるように盛んに鳴く蝉の声に人生の季節の秋や終末を思っているのである。
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