(拍手コメントお返事は下の方にございます)
物を燃やす、すなわち燃焼のために必要な条件は、「可燃物」「酸素」「火種」である。
ロイ・マスタング大佐の焔の錬金術も、これらを司る。その驚嘆すべき破壊力と有用性は、
焔の規模と燃焼速度の調整が自在である点に支えられている。
ここでいう焔の規模とは、対エンヴィー戦での、大火力とピンポイント攻撃の使い分けに
象徴される、最も効果的と思われる大きさの焔を、目指す位置に発生させることを指す。
燃焼速度とは、瞬間的に多くの物を燃やしたい時に、轟音や破壊を伴う爆発を起こすか、
視覚による恐怖を与えたい場合に、長く継続して燃える形の焔を発生させるかを
選んで行うことが可能であるという意味である。前者は対ラスト戦において、水を水素と
酸素に分解して、水素ガスにライターの火種を用いて引火させた時に行われた。
大佐が「可燃性ガスであればいくらでも錬成可能」と言っているように、周囲にある物を
利用し、状況と目的に合わせて、今どんな火力を使いたいかを瞬時に判断し、例えば
水素、メタンなどを錬成しているものと思われる。おそらくあらゆる種類の可燃性ガスを
使い分けていることであろう。
参考文献「錬金術を科学する」において、「酸素が不足すると燃焼は持続しないので、
密閉空間や地下などで戦う場合は焔の使用は好ましくない」という意味の記述がある。
これにだけはちょっと異を唱えておきたい。大佐は密閉空間というほどではないが、
地下での戦闘において、同じ場所で何度も繰り返し爆炎を発生させている。
これがもしも空気中の酸素にのみ頼った燃焼であるならば、たちまちその場にいる
全員が酸欠を起こして倒れるはずであり、大佐も同様の危険を伴う。そして何より
あれほどの回数の燃焼を続けることは不可能である。
この現象を合理的に説明するなら、水素と酸素の混合気体に引火させて爆発を起こし、
その瞬間に発生する水蒸気をただちに再び水素と酸素に分解し、引火させて爆発を
繰り返していると考えるのが妥当であろう。このような方法をとれば、密閉空間や地下
であっても、何度でも攻撃を行うことができる。
発火布の手袋が濡れた場合は焔を発生させることができないという話は、何らかの
意図をもって大佐側が演出した、実態とは異なる弱点であると考える。拳銃があれば
火種に事欠くことはなく、また手袋が濡れていても乾かす方法があるはずである。
と言うわけで焔の錬金術に死角はなかった!宇宙空間や水中は無理だけどね!
鋼世界ではそういう場所は想定されないから大丈夫!大佐最強!!!
次回は論考(2)妄想ガチバトル ロイ・マスタング最強試論1 キンブリー対ロイを
お送り致します。
ご来訪、拍手、メッセージありがとうございます!
2/20 6:04頃 Hさま
いらっしゃいませ!いつもありがとうございます!
一期アニメでは別の世界の命を使っていたということになっていたとは、
知らなかったのでとてもびっくりしました。なかなかダークな設定ですけど、
世界観にはある意味合っていますね。なんだかとても納得しました。
作品楽しみにしています。よろしければまたどうぞ!
2/21 19:39頃の方
いらっしゃいませ!Unforgettable読んで下さってありがとうございます!
嬉しいお言葉を頂いてこちらこそ感涙です!支え合っている二人の様子を
書きたくて頑張ったので、お気に召して頂いて報われた思いです。
続編も少しずつ書いています。エドの大学生活と、遠距離恋愛の様子などが
主な内容になりそうです。もうしばらくお待ちくださいませ。
感想本当に嬉しかったです。ありがとうございました!
2/21 21:12頃 Kさま
いらっしゃいませ!コメントありがとうございます!
アルフォンスも自然に大佐に感謝して、尊敬している関係だといいなぁと思って
書いていますので、そこを気に入って頂けてとても嬉しいです!
これからもかっこよくて優しくて、でも厳しい大人の面もあって有能な大佐を
書けるように頑張ります!欲張りですが夢は大きく!どうかよろしくお願いします!