DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

共同研究を獲得する方法

2005年09月09日 06時30分37秒 | Weblog
一応の研究者として職を得てから、10年が経った。誤解を恐れずに言うと、研究も社会の経済活動との関連を持っていて、お金の流れの中で行われるものだと思っている。社会的に重要な研究は、研究費という形で投資が行われ、成果が社会に還元され、産業を動かしてゆくものだと思う。なので、外部資金を確保して、プロジェクトを作り、成果を社会に出してゆくのが、柴田の考える研究である。外部資金もなく、こつこつ研究室だけで取り組むことも大事だが、これは社会の要求に応えていないし、得てして研究者の趣味の延長であることも多い。所詮、研究はそんなものと言えるかも知れないが、現実はそんな暢気なこと言ってられない。社会の気づかない真理を探求すること、社会が覆い隠した問題を明らかにすること、などもあるだろうが、そのような高尚な志だけでは、研究が社会を動かす力を持ち得ない。と思う。
それで、どうやって共同研究を獲得するか、柴田の実践で得たノウハウを披露しようと思う。ただし、同じようにやっても上手くいくとは限らないので、あしからず。
=共同研究は依頼者がいて、相手のニーズに合わせて相手の視線に降りて、お客様として対応しないといけない。
 学校や教授の名前だけで価値がある場合は別として、共同研究の具体的な成果を相手が求めている場合、相手の必要とするものを汲み取って、こちらの持てる力を組み合わせて、問題を解決することが肝要である。当たり前なのだが、現実、似非大先生あたりでは、口だけ出して頭や手を出さない場合が多く、これが依頼者にとっては大きな不満になるとよく聞く。本当の大先生なら名前だけで価値があるのだが、そこらへんを勘違いしている方もいるようだ。こちらの知識をひけらかしたり、相手を見下ろすような言葉や態度は、絶対にダメだね。お金を出してくれるお客様と見ないといけない。
=共同研究は共同で行うもので、相手の言いなりになる必要は無く、ギブ&テイクの関係をよーく計算することが大切だ。
 前と逆のことを言うようだが、共同研究はそれなりの研究資金を出してくれるが、完全に言いなりになる必要は無くて、ギブ&テイクの関係を、総合的に判断して行うことが肝要である。近視眼的にお金を求めてもいけないし、ボランティアで我慢させられて無意味で、ある程度の期間でこの関係を成り立たせないといけない。これだけスピード化している社会で、まともな活動なら数年単位でギブとテイクが釣り合わないといけない。少し待って、まともに対応してくれない相手とは、多分は今後も期待できないので、引き去ったほうが良い。まあ、どこまで相手についてゆくかは、状況と余裕によるが、判断は冷静に。
=研究課題は、社会の変化によってその価値が変わってゆく、流行には流されるのではなく乗ることが大切だ。
 研究課題は相手の要望に応じて考えてゆくので、これまで自分が進めてきた研究と多少はずれてしまうこともある。このとき、頑なに自分の領域に固執するのもダメだし、ふらふら流行に流されてもいけない。1つの研究課題で、第一線に立つためには、高専のような弱小組織では5年ぐらいの時間がかかるので、よく狙いを定める必要がある。数個でよいので、様々なスパンを持つ研究課題を作っておいて、ある程度のバリエーションをもって研究に当たらないと、時代の流れからずれてしまう。本質的に大事な課題もあるだろうが、研究は趣味ではなく社会を改善する試みであることが大切だ。
=新しい試みには、ある程度のリスクが必要で、打って出るだけの覚悟と実力が無くてはいけない。
 身の程しらずもいけないが、この時代、引っ込み思案も良くない。打って出るために、それなりのリスクが伴うが、これだけ変化している社会では、打って出て変化するリスクよりも、変化せずに取り残されるリスクのほうが大きいと思う。柴田の周りには思慮深いというのか、きちんと社会に打って出ない人が多いが、それはいかがなものだろうか?単に柴田が身の程知らずなのかもしれないが、自分の価値を必要としてくれる人は社会にいて、きっと連携が出来ると信じたい。まあ、下手に出て、惨めな思いをすることもあるが、それが糧となって次のチャンスに立ち向かうことが出来る。生物は変化してゆくことが本質で、停滞は死を意味すると思う。
まあ、当たり前のことばかりだが、この当たり前をこつこつ努力してゆけば、ある程度は道は開けてくるものと期待したい。偉そうなことを言いながら、柴田もまだまだヒヨコなので、大先生方には、お許しを願いたい。

研究日誌H170908

2005年09月09日 05時41分29秒 | 研究室情報
=共同研究に向けての打合せに午前は出ていた。
 取りあえず、今年度当初からの懸案がまとまり、スタートを切ることが出来た。
 どの共同研究も数年は必要な大きなプロジェクトであり、スタッフの確保が要!
=共同研究はどうしたら獲得できるかが、なんだか分かるようになって来た。
 まあ、10年も努力していれば、何とかなるわな。とも言える。
=柴田は感情の起伏が激しいのだが、今は躁的な状態なので、突っ走れる。
 この時を狙って、やれるだけやっておかないと。
>学校の業務が残っているので、これを何とかしないと。試験とか。