DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

XAMPPによるWikiサイトの構築

2006年09月26日 05時58分08秒 | 研究室情報
ずっと学校の情報共有に PukiWiki を使ってきました。2年半ぐらい動かしていたマシンが、8月末に HDD の不調でダメになり、今回、再構築となりました。前回は、Red Hat Linux 9 を用いたのですが、バックアップアプリケーションや、各種アプリケーションの連携を考えると、どうしても Windows ベースが便利ということになりました。サーバーだから Linux でも良いのですが、コンテンツのハンドリングを考えると、その場でアプリケーションが使える環境が楽です。
次に、Wiki については、新しく面白いものも多いのでが、使い慣れた定番ということで、PukiWiki を継続する予定です。そうすると、LAMP: Linux + Apache + MySQL + PHP の環境が基本になるので、これらを Windows 上に実現する必要があります。個別のツールを入れれば良いのですが、それではお手軽 Windows ではなくなります。そこで見つけたのが、XAMPP です。一発インストールで、これらを導入できて、Linux, MacOSX, Solarisでも使えるそうです。
XAMPPのページ
ということで、PukiWiki サイトを XAMPP を用いて構築するメモをまとめます。
1:まずベースとなる Windows XP Professional SP2 をインストールしておきます。
2:XAMPP for Windows を www.apachefriends.org からダウンロードします。
  いくつかのファイルがありますが、インストーラータイプが便利です。
  現在だと、xampp-win32-1.5.4-installer.exe を入手します。
3:インストーラーを実行します。指示に従って進めます。
  インストーラーの言語 ⇒ Japanese
  セットアップウイザード ⇒ ようこそ
  インストール先 ⇒ C:\Program Files
  インストールの実行
  なお、インストールは、上記のフォルダの中に xampp フォルダが作られます。
4:インストール中にメッセージが出ます。
  XAMPP Servers を Windows のサービスとするか? ⇒ はい
  なお対象となるのは、Apache, MySQL, FTP です。
  Apache をサービスにする:ポート 80+443
  MySQL をサービスにする:ポート 3306
  FileZille をサービスにする:
  インストール完了
5:PukiWiki をインストールする。
  pukiwiki.sourceforge.jp からダウンロード
  現在だと、pukiwiki-1.4.7.zip が入手できます。
  これを展開して、フォルダ pukiwiki に一式をまとめておきます。
  これを、XAMPP をインストールしたフォルダ
  C:\Program Files\xampp\htdocs の中に入れます。
6:インストールの結果を確認する。
  http://[host-name]/pukiwiki でアクセスできます。
  あとは、pukiwiki.ini.php や skin/pukiwiki.skin.php をカスタマイズします。
以上で、PukiWiki が使えるようになりました。Linux でシステムを構築していたときと比べて、格段に短時間で簡単になりました。

MSI MS-1058 (Turion64X2)の活用

2006年09月24日 16時27分02秒 | Weblog
H180924
MSI の MEGABOOK MS-1058 と言う AMD Turion64 X2 が搭載されたノート PC を用いて、仮想クラスタ環境を構築しているのですが、てこずっています。
まず、ベースとなる Windows は、Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition で、ドライバの検索に手間取りましたが、何とか MSI のページからダウンロードして対応しました。64bit 環境はまだレアケースなので、添付 CD にドライバがあることは稀で、良くてもハードメーカーのウエブからダウンロードすることが必要です。
とまあ、何とか動かせたのですが、比較検討用に Fedora Core 5 を、残りのパーティションにインストールしようとするのですが、
CD から起動して、ハードウエアのチェックが進むと、
  Using hept for high-res timesource
と表示されて止まってしまいます。Fedora Core 4 でもそうです。これって、ハードウエアの原因なのでしょうか?

PCの仮想化技術を試す

2006年09月24日 06時46分31秒 | Weblog
今日、興味を持っている技術的話題は、PC の仮想化技術です。エミュレーターとかは、遅いし胡散臭いし、どうも手が出なかったのですが、最近流行っていますよね。
雑誌を見ると、Xen の上で WindowsXP が動作するそうですよ。また、Microsoft の Virtual PC や Virtual Server は無料で利用することが出来るのです。
書きかけなので、追加します。
実は、Windows Compute Cluster Server を用いたクラスタの研究をしているのですが、これが 64bit 専用 OS でして、ハードウエアを限定します。新しい CPU は、殆どが 64bit 対応になっていくので(多分)大丈夫なのですが、手元に無かったので、新しく AMD の Turion64 X2 が乗ったノート PC を購入して、折角のデュアルコアだから、これに Virtual Server を使って、3つの OS を動作させて、クラスタで並列処理をしようとしました。
つまり、Windows Compute Cluster Server 2003 (64bit) を3つ使って、
ベースのホスト OS : Head Node を実機上に1つ
 仮想のゲスト OS : Compute Node を仮想的に2つ
しかし、何と Virtual Server 2005 でも、64bit をゲスト OS としてサポートしていないようで、動作しません。今後は、Windows のサーバー OS は、皆 64bit 化してゆくはずで、それを支える Virtual Server が対応していないのは、とても残念です。サポートまでには時間が掛かるようなのです。
と色々見ていたら、VMware Player が、64bit 対応なようですので、試してみます。


平成18年度後期のブログの方針

2006年09月23日 22時04分38秒 | 研究室情報
柴田の三日坊主は本当で、1年経ったところで、どうも筆が進まなくなり、ブログは殆ど更新していません。これは簡単な理由で、自分にとって有意義と思えなくなったからです。もちろん、時間的な余裕が無いのが前提なのですが、自分にとって必要と思わないものに、時間を掛けること出来ないからなのです。
まあ、このまま止めてしまう事も出来るのですが、折角始めましたし、「日誌」と言う意義はそれなりにあると思うので、形を変えながら続けてゆこうと思います。と言うことで、もうじき平成18年度前期が終わるのですが、後期からは、以下のような方針でブログを進めてゆこうと考えています。
=研究日誌としての機能を明確にする
   あくまで研究の日誌であって、思いのたけをぶちまける日記にはしない
=箇条書きでその日の研究作業を記す
   その日にやり遂げたこと、今後取り組むことが必要なアイデアなどを記録する
=興味を持っている研究のヒントなどをまとめる
   時系列ではなく、研究のヒントに関してウエブのリンク集などをまとめる
こんな感じで再開しようと思っています。
もう1つ工夫を考えました。これまでは、日誌にこだわり、時系列で断片的な情報が並んでいたのですが、これをあるテーマに関して、継続的に付け足して、あるまとまった情報になるようにします。気負わずに、気楽にやってみます。

現場を知ることが大切

2006年09月01日 03時17分57秒 | 研究室情報
先日の段ボールの記事にコメントを頂きました。ありがとうございます。発展する内容だと思いましたので、新しい記事にすることにしました。ご指摘の内容は、技術の現場にあっても「机上の戦略ばかりが先行して現場の知識が足りない」と言うものだと思います。まったく同感です。段ボールによる仮設住宅の共同研究をしており、ちょうど同じような印象を持ちましたので、紹介させていただきます。
これまで、共同研究においては、加工された部品が持ち込まれて、それを組み立てる工法の検証やコンセプトなどを考えてきました。しかし、部品の寸法や形状の決定においては、生産現場の条件が支配的になるということで、一度、現場を見ておこうと思いました。
そこで、共同研究のパートナー企業さんの段ボール加工工場に見学に行きました。そこでは、我々が使っている部品がどう作られているか、試作の場合と製品の場合をそれぞれ勉強して、部品の設計に関して気をつけなければいけない条件を、色々と教えてもらいました。これは、共同研究会議では出てこない、現場でなければ知りえない情報だったと思います。議論になるまとめられた情報では、隠れてしまう色々な事実を知っておくことが大切だと思いました。
しかし、本当に印象的だったのは、「現場は暑い!」と言うことなのです。いつもは、涼しい研究室でコンセプトを考えたりしているのですが、そのアイデアを実現する現場は、厳しい暑さの中での作業だと言うことを感じました。
その後、部品の元になる段ボール材料の作られ方を知っておいたほうがよいと言うことになり、さらに遡って段ボール原紙の工場を見学することになりました。日本の場合は、比較的人口が密集しているので、リサイクル段ボールの古紙を使って段ボールを作っていました。ゴミのように見える段ボール古紙が溶かされて、またきれいな段ボール原紙になる工程は驚きの連続でした。製鉄工場みたいなダイナミックさがありました。
しかし、本当に印象的だったのは、「現場は臭い!」と言うことなのです。当然、段ボール古紙を溶かすには薬品が使われていますし、基本的には紙を漉いているので大量の排水が出ますので、その浄化槽があるわけです。それが当然なわけです。

今回の2つの工場見学を通じて、1つのものが作られるまでには、原料から非常に多様な組み合わせを経て部品が作られ、それを最終的にまとめることで製品が作られているので、最終製品の小さな条件が、すべてその生産過程の中での必然性を持っていることを知りました。当然、これらの仕組みを知らなければ、最終製品の品質を上げることは無理だと思いました。
ものづくりと称して、ロボットのおもちゃを作ることが色々行われていますが、本当のものづくりの要は、素材から部品を作る地味な工程にこそあって、ロボット組み立てキットの中にはないのではと思うのです。どうでしょうか?