DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

人が成長すること

2005年09月17日 17時33分57秒 | Weblog
高専の研究室は、まだ研究の意識も無い20歳の学生を中心に組織されるが、この運営が非常に難しい。一部の志が高い学生を除いて、そもそも意識が無いのであるから、自主的な活動に任せていては、何も進まない。ある程度は、強制的に詰めてゆけないとダメだ。しかし、現実的な時間の制約とか能力によって、本質的に無理なこともある。
しかし、柴田の基本的スタンスは、「無理をして背伸びをしないと成長しない」だと思う。大学時代の指導教授はこれが口癖で、こちらの都合などまったく無視(しているように)して、次々に課題を与え、研究を引張って行った。こちらが風邪で倒れそうでも、大事な試験があっても、仲間との飲み会があっても、そんなことは個人的なことであって、研究の計画に影響を与えることは出来ず、唯ひたすら無理をして、がむしゃらに進んできた。その結果は、紛いなりにも博士になって、一応一人前の研究者として活動が出来るという貴重な結果を生んだ。あのときに無茶苦茶な頑張りが、今の自分を作っていると思う。今でも苦しいときには、あの時と比べればましだと思える。風邪引きながらも論文が完成せず、夜中の2時ごろ後輩の下宿に駆け込んで、数時間コタツで仮眠をして、市販薬で体をごまかして、それでも完成にこぎつけた事は数々である。
研究と言う真剣勝負の世界で言えば、高専学生は赤ん坊と同じで、基本的躾が必要な段階であるから、つべこべ言わずやれ!と命令することが必要になる。だが、そこはなまじ大人になっているので、バイトがあるとか試験があるとか、言い訳をして逃れようとする。今の学生さんを見て、最も感じるのは、自分の限界を高めようとする意識が、著しく低いということである。何でも程ほどで済まそうとして、背伸びをしようとしない、だから小さい人物にしかなれない。20歳の一番無理が出来るときに、この有様では、他人事とは言え、これでは先が思いやられる。
人間は成長するゴムひものように例えられる。若いやわらかい時に、無理して引き伸ばしておくと、それを基盤にして、伸びやすく切れにくいゴムひもになる。だから、大人になって勝負のときにも、思いのほかゴムひもは伸びて、大きな成果を達成できるのであろう。しかし、若いときに適当にしか伸びていないと、いざと言うときには、硬くなってブチッと切れるのが落ちだろう。今、世の中の第一線で活躍する人は、多分に、若い時代に1つの道を決めて、それにがむしゃらに努力してきた人たちで、決して才能だけで成功しているのではないと思う。
高専の学生さんは、中学校卒業の素質段階では、それほど低いわけでは無い。しかし、試練の無いぬるま湯的5年間で、自分の限界を安易に決めていて、「無理して背伸びしよう」という意識が無い。これではダメだ。しかし、この手の話を学生にしても、それで良いと言う、つまり小さい幸せを望んでいて大きな野望を持っていないようだ。しかし、これだけ変化の激しい世界では、小さな幸せというのは儚く潰されるだけで、野望を持ちながら限界を突破してゆく志がないと負け犬になるだけだ。
社会的に見てもバブルの清算が済んできて、新たな成長を模索している前向きの時代なのだから、飛躍のチャンスは度々訪れるだろう。その時、蓄えた力を発揮して、大きな成功をつかむ可能性に期待しようよ。そういう志の高い仲間と研究活動を進めたいと思っている。

研究日誌H170916

2005年09月17日 06時03分01秒 | 研究室情報
=研究室の活動において必要なこと、当たり前だが、学生との信頼関係だろう。
 学生は色々な性格や能力があり、本音で強く出ないと、潜在的な能力を引き出せない
 しかしあまり強く出ても、折れるか無視されるだけで、だめだろう
=研究は直接会って、情報交換するのが一番で、話せば大体分かってくれる
 試験中にも関わらず5名の5年生が、何らかの形で研究を進めた
 他の研究室に比べたら、非常に頑張っているほうだと思うが、満足はしていない
>研究室の整備状態が、研究活動の進展にもつながっているので、整理整頓!!
>グリッドWを整備しなおすことも考えないといけないな。