DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

CAELinux(010)画面表示の乱れ

2009年09月30日 08時48分50秒 | OpenCAE活用
ここまで線形静的解析を進めましたが、どうもハードウエアのVGAが正しく利用できず、表示が非常に乱れています。ちょっとこれでは満足に使えません。何らかの調整が必要です。ハードウエアを変えてみようかとも思います。
別のPCでデュアルブートにするのも良いのですが、VirtualBoxなどを用いて、仮想マシン上でDVD起動させて、そこからインストールすることも可能だと思います。色々な起動方法を試してみたいと思っています。

CAELinux(009)線形静的解析の例題:3

2009年09月30日 08時48分25秒 | OpenCAE活用
1:ここでCode_Asterの構造解析のデータに対応させるため、Object BrowserのMesh=>Mesh_1=>Groups of Facesのpressure,displを右クリックメニューからRefreshを実行します。次にAter=>AsterFilesからpiston1.commの内容を、右クリックメニューからRead Text file で確認します。File ViewerをCloseで閉じます。
2:解析を実行するため、Object BrowserのAster=>LinearStatics_3Dmesh_1を開いて、これを右クリックメニューのSolve Code_Aster caseを実行して解析を行います。terminalが表示され、計算途中が表示されます。最後まで進むと、Object BrowserにPost-Proが追加されます。解析の状態を確認するために、LinearStatics_3Dmesh_1の右クリックメニュのInformation on Code_Aster caseを選択します。その他の詳細な結果は、LinearStatics_3Dmesh_1=>Resultsの中にあり、メッセージファイル(.mess)で確認します。
3:解析結果の可視化を行うため、Object BrowserのPost-Proを開きます。LinearStatics_3Dmesh_1.resu.med=>MAIL=>Fieldsの中に結果が3つあります。DEPL:変位、 EQUI_NOEUD_SIGM:節点でのスカラー応力、SIGM_NOEUD_DEPL:節点でのテンソル応力となっています。
4:はじめに形状の変形を見ます。RESU_DEPLを開いて0._を選択し、右クリックメニューからActivate Post-Pro Moduleを実行します。モードのプルダウンメニューがPost-Proに変わります。再度、0._の右クリックメニューからDeformed Shapeを選択します。Deformed Shapeパネルが表示されます。Magnitude coloringをチェックして、Scale Factorを200に設定します。Apply and Closeボタンを押します。変形量が色の変化で表示されています。元のメッシュが不要な場合は、Mesh_1を選択して右クリックメニューからHideを選択します。表示方法を変えるには、左クリックで対象を選択して赤色の枠で囲まれたら、それを右クリックして、Representation=>Surfaceframeを選択すると表面の表示になります。
5:つぎに等価応力の状態を見ます。RESU_EQUI_NOEU_SIGMを開いて0._を選択して、右クリックメニューでScalar Mapを実行し、OKを押します。下にScalarMapが追加されます。
以上で終了です。

CAELinux(008)線形静的解析の例題:2

2009年09月30日 08時48分00秒 | OpenCAE活用
次に形状からメッシュを生成します。
1:モード選択のプルダウンメニューを、GeometryからMeshに変更します。メインのOCCのウインドウの右に、VTKのウインドウが追加されます。左のObject Browserのpiston.stp_1を選択し、メニューのMesh=>Create Meshを選択します。Create Meshパネルが表示されます。
2:Salomeのメッシュ生成では、1次元の線、2次元の面、3次元の立体、などが可能です。ここでは立体の3次元(3D)としておきます。全体的なメッシュ生成と局所的なメッシュ生成を、それぞれ設定して実行します。全体のメッシュの方法を、パネルの下のAssign a set of hypothesesで設定するので、ボタンを押します。ここでは、三角形4つで作られた四面体メッシュなので、Automatic Tetrahedralizationを選択します。
3:メッシュの基準長さは自動で設定できますが、ここでは手動で行うので、Cancelします。1次元でのメッシュの平均長さを設定するので、1Dのタブに移動し、Hypothesis(前提)を追加するため生成ボタンを押し、Average Lengthを設定します。設定パネルでLengthを5にして、OKを押します。先のHypothesisにQuadratic Mesh(2次要素)を設定します。Add.Hypothesisの右の生成ボタンを押して、Quadratic Meshを選択します。
4:この前提条件でメッシュを生成するので、Create meshパネルをApply and Closeで完了させます。左のObject BrowserのMeshを+で開いて、Mesh_1を選択して右クリックのメニューから、Computeでメッシュ生成の計算を実行します。Mesh computation succeedのパネルが表示されるのでOKで閉じて、メッシュの状態が表示されれば成功です。
5:次にこのメッシュを、構造解析のCode-Aster用に変換します。モードのプルダウンメニューをAsterにします。ここでSALOME_MECAからCode-Asterを利用するためには、3つの方法があります。ここでは、最も簡単な1番のウイザードの方法で行います。Code_Aster WizardからLinear Elasticityを選択します。
6:Isotropic Linear Elastic Studyパネルが表示されます。まずは解析の次元を選択します。ここでは3Dとし、Nextで次に進みます。次にモデルのデータを、形状で受けるかメッシュで受けるかを選択します。ここではGeometry(形状)を選択し、Nextで次に進みます。基本形状を選択するためにSalomeのObject Browserから選択します。Geometryのpiston.stp_1を選択して、パネルの矢印ボタンで決定します。Nextで次に進みます。
7:材料定数を設定します。パネルのヤング係数Eとポアソン比NUを入力します。なお、単位系に注意して値を決めてください。ここでは、Eは70e3でNUは0.3とします。Nextで次に進みます。
8:次に拘束条件における、面の変形量が0と設定します。Objectのdisplに対して、DX,DY,DZのすべてを0にします。もし他の拘束条件が必要ならば+ボタンで追加します。次に荷重条件の値を設定します。Objectのpuressureに対して0.3にします。Nextで次に進みます。
9:最後にEnd of Wizardで、Create/Update Meshの選択を確認してから、Finishで完了させます。次にCommand fileを保存する必要があります。/tmpの中にpiston1のファイル名で保存します。メッシュの情報を更新するために、Update meshの下でMesh_1を選択して、OKを押して完了です。

CAELinux(007)線形静的解析の例題:1

2009年09月30日 08時47分32秒 | OpenCAE活用
それでは、ピストンの解析モデルで線形静的解析の例題を進めます。Winkの教材では、右下の黄色のボタンで前後に進めながら、動画と説明を見ることができます。
1:まずモデルのプリ処理のためSalome_Mecaを起動します。教材とは違ってCAELinux2009では、デスクトップ上のメニューのApplications=>CAELinux=>Salome-Mecaを選択します。設定のためにパスワードが必要ですので、caelinuxと入力します。なぜかOpenSSHのパスフレーズも必要で入力が求められますが、空でEnterを押します。(4回ぐらい押すことになります?)
2:SALOME 4.1.4が起動します。ここからは、Firefoxに表示されたWinkの教材と交互に見ながら、作業を進めます。まず、File=>Newを選択します。Salomeのウインドウが3つに分割されますが、Python Consoleを閉じて、Object Browserを小さくします。
3:モードを変更するため、SALOMEと表示されたプルダウンメニューから、Geometryを選択します。メインのウインドウがOCC scene:1-viewer:1となり、青色と3次元座標軸が表示されます。
4:形状データとしてSTEP形式の例題を読み込みます。File=>Importを選択し、ファイルブラウザから/opt/helpers/docs/tutorials/pistonを開きます。File typeをSTEP Filesとして、表示されたpiston.stpを選択してOpenボタンを押します。ウインドウにピストンヘッドの例題の形状が表示されました。
5:表示の調整と情報の確認をします。青いメインのウインドウの上のツールから、虫眼鏡のFitAllを押します。全体の形状が見えるようになります。背景上で右クリックでメニューを出して、Display modeからshadingを選択すると、面が表示されます。
6:モデル表示の幾何学的な操作は以下の通りです。
平行移動:Ctlr+中ドラッグ 回転移動:Ctrl+右ドラッグ 拡大縮小:Ctrl+左ドラッグ(スクロール回転)
7:境界条件設定のため、面グループを生成します。NewEntity=>Group=>CreateでCreate Groupパネルが表示されます。表面の面への境界条件の設定なので、Shape Typeは■の面を選択します。
8:荷重条件の設定のため、選択する部分表面を決めるために、Main Shapeの矢印ボタンを押して、モデル上部の円形の部分表面を選択し白線で囲まれたら、Addボタンを押して決定します。この面は番号391となります。次のこの境界条件の面に8文字以内で名前を付けます。荷重を与える面なのでpressureとして、Applyで確定します。次に複数の面をグループにして、拘束条件を設定ます。側面に空いた穴2つは上下で2つの面があるため、全部で4つ 82,100,194.200を選択します。この拘束条件の面グループのdisplと名前をつけます。Apply and Closeボタンを押して完了です。
9:これらの設定を確かめるために、左の端のObject Browserで、Geometryを+で開くとpiston.stp_1が表示され、さらに+で開くとpressure,displが表示されます。これらの境界条件を選択すると、モデルの部分表面の外枠が薄桃色で表示されます。

CAELinux(006)初めてのCAELinux

2009年09月30日 08時46分31秒 | OpenCAE活用
さてHDDからCAELinuxが起動できる準備ができました。とりあえずデスクトップにあるInstallアイコンを削除しておきます。もうHDDで動作していますから不要ですよね。右クリックでMove to Trashで削除されます。
次にデスクトップを見てみると、右上の時計がずれています。日時表示の上で右クリックでAdjust Data & Timeを選択します。日時設定パネルが出るので、Unlockボタンを押してパスワードcaelinuxを入力します。たぶん9時間進んでいるので戻しておきます。
これでデスクトップには、Getting Started with CAELinuxのアイコンだけになりました。これをダブルクリックで起動します。Firefoxのブラウザ上に、英語のドキュメントが表示されます。IntroductionのVideo Tutorialsに、Linear static stress analysis of a pistonの項目で、Interactive tutorialがあるので、/ope/caelinux/docs/tutorials/piston/PistonTutorial.htmを開きます。これは、Winkと言うマルチメディア教材ツールで作られています。
画面全体が見えないので、FirefoxのView=>Toolbarsを見て、不要な表示Booksmarks Toolbarを外します。これで教材の画面の右下の黄色のボタンまで表示されました。なおこのデスクトップは、CAELinux2007のものなので、若干読み替えが必要です。

CAELinux(005)インストールする

2009年09月30日 08時46分10秒 | OpenCAE活用
CAELinuxがDVDから動作することが確認できたら、HDDにインストールしてみます。もちろん、DVDで使い続けることも出来ますが、結果が保存できませんし、DVD起動では動作がもたつきます。CAELinuxではubuntuの自己複製機能?を用いてインストールできます。次の手順です。
1:DVDからCAELinuxを起動します。デスクトップにあるInstallアイコンをダブルクリックします。パスワードの入力を求められるので、caelinux と入力します。Installツールが起動して、Welcomパネルが表示されます。左の言語選択から日本語を選択して、「ようこそ(1/7)」に表示が変わるので、進むボタンを押します。
2:「どこで利用しますか?(2/7)」では、選択された都市に、Tokyoが表示されていることを確認したら、進むを押します。
3:「キーボードレイアウト(3/7)」では、Japan - Japan に設定されていると思うので、これを確認して、進むを押します。
4:「ディスクの準備(4/7)」では、HDDの準備をしますが、ここでは専用のPCを用意したいので、ガイド、ディスク全体を使うを選択したあるのを確認して、進むを押します。(しばらくHDDに対する作業を進みます)
5:「あなたは誰ですか?(5/7)」では、自分のログイン名などを登録します。全ての欄は自由に決めて良いので、必要な情報を埋めて、進むを押します。
6:「インストール準備完了(7/7)」では、内容を確認して、インストールボタンを押します。システムインストール中を表示されて、進み具合が帯グラフで表示されます。自分のPCでは、20分ぐらいかかりました。
7:インストール完了と表示されたら終わりです。HDDから起動させるために、すぐに再起動するボタンを押します。再起動するため、DVDを取り出して、Enterを押します。
8:これで、HDDからCAELinux2009が起動します。DVDよりもずっと早く起動すると思います。今度ログンインするときは、先のユーザー登録で良さそうなのですが、なぜはうまくできず、DVD起動のときと同じ caelinux - caelinux でログンインします。
これで、CAELinuxのデスクトップが表示されます。アイコンが重なっているので、整理しておき、terminalを起動すると、sshの設定のためパスワードを求められますが、空でEnterで進めておきます。/etc/passwdを見ると、先ほどのユーザー登録が見当たりません。環境設定などが必要なので、ユーザーは caelinux に決め打ちなのでしょうか?(宿題とします)

CAELinux(004)起動してみる

2009年09月30日 08時45分12秒 | OpenCAE活用
CAELinux2009のDVDメディアが用意できたら、PCに入れて起動してみます。もちろんBIOSで、CD/DVDの起動を優先するよう設定しておいてください。
DVDから起動すると、最初にメニュー画面が表示されます。ここでは、最後の boot: の後に、上の説明にあるキーワードを入力しますが、通常の起動ならばそのままEnterの入力だけです。
DVDからの起動が始まります。ハードウエアを正常に認識して、VGAなども利用できればXwindowsも起動して、通常のubuntuのログインパネルが表示されます。
ここで、Username/Passwordは、caelinux / caelinux です。
ログインが成功すると、DVDから読み込みが始まって、デスクトップが用意されます。公園の木立の壁紙が表示されると思います。なぜは、デスクトップのアイコンが重なって表示されています。マウスで整理すると、以下の3つのアイコンがあります。
Getting Started with CAELinux:これからまずは始めることになります。
Install:PCのHDDにインストールする機能がubuntuにあるのでそのボタンです。
cdrom:起動させているDVDメディアのことです。
デスクトップの上部にあるメニューバーにterminalのアイコンがあるので、これを起動してみます。すると、ssh接続で利用するパスワードが聞かれますが、Enterだけで進ませました。
終わるときには、上部のメニューバーの右端のボタンから、shutdownを選択すれば終了し、DVDを取り出して、Enterを押すと電源が切れます。

CAELinux(003)2009の機能

2009年09月30日 08時44分18秒 | OpenCAE活用
今回試みるCAELinux2009では、以下のような機能を持っているとのことです。

This new version is a liveDVD image based on Ubuntu 8.04 64bit, kernel 2.6.24-24 with all the latest updates and it includes:
- Salome-Meca 2009.1 (32bit) integrated with http://www.salome-platform.org/home/presentation/overview/
- Code-Aster 9.4 (64bit,OpenMP) http://www.code-aster.org/V2/spip.php?rubrique1
- Code-Saturne 1.4.b 64bit + MPI
- OpenFOAM 1.5 64bit + MPI http://www.opencfd.co.uk/openfoam/
- enGrid 64bit
- Elmer 5.5 from CVS + ElmerGUI, all 64bit
- Gerris Flow solver, 64bit + MPI
- CalculiX 1.8 64bit
- Netgen, Tetgen, GMSH
- latest versions of Impact, Dynela, MBDyn, Easyanim (64bit)
- Octave + QtOctave
- R + RKWard
- Scilab
- Maxima + wxMaxima
- ImageJ, ITKSnap, Voxel_Mesher (64bit)
- Xfoil, JavaFoil, AVL, Datcom+
- Latex , Kile, Texmaker, Inkscape, OpenOffice, Qtiplot Gnuplot

この中で特に注目しているのは、構造解析で利用するCode-Aster 9.4です。非常に高機能なCAEツールのようで、複数物性や接触解析などができると良いのですが。また、主要なツールは64bit版なので、4GB以上のメモリを利用できる大規模モデルの解析も期待できます。さらに、Code AsterではOpenMPI、OpenFOAMではMPI、などの並列処理に対応しているようです。もし、CAELinux2009を複数台起動していて、これらが並列処理を手軽に出来るのであれば、すごいです。DEXCSの開発におけるお手本にしたいです。なお、プリポストについては、Salomeを利用しているようで、こちらも期待したいです。

CAELinux(002)システムの準備

2009年09月30日 07時22分30秒 | OpenCAE活用
CAELinux2009は、様々なオープンソースCAEのツールを沢山組込んでいるため、容量が大きくなり、DVDメディアに記録するISOファイルが公開されています。ベースのOSとしては、Ubuntu 8.04LTS 64bitになるので、起動するためには64bitのPCが必要です。
今回は、Intel Celeron T1600 + 4GB RAM のノートPCを利用します。http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/spec/intel_cpu_spec.htmlで確認すると、このCPUは64bit対応でデュアルコアになっています。CAEを行うために用意したものです。
「ダウンロードする」
CAELinuxのダウンロードサイト http://caelinux.com/CMS/index.php?option=com_content&task=view&id=48&Itemid=40より、ユーザー登録をしてからダウンロードします。caelinux2009.isoと言うDVDメディアの起動用のイメージファイルです。3GB程度のサイズがあるので、時間がかかります。また接続数を制限しているためか、自分が試みたときには、何度も接続に失敗しましたが、諦めずに試みてダウンロードしました。
「起動メディアを作る」
このISOファイルを、DVD-Rメディアなどに書き込んで、起動用のDVDメディアを作ります。この方法は、利用する書込みソフトのやり方で行ってください。

CAELinux(001)まずはじめに

2009年09月30日 07時03分23秒 | OpenCAE活用
私たちの研究グループで開発しているDEXCSと同じような目標を持って作られているオープンCAEシステムとして「CAELinux http://caelinux.com/CMS/index.php?option=com_frontpage&Itemid=1」があります。実は、色々な共通点があります。
・インストールが不要で光メディアから起動して手軽に試すことができます。
・オープンソースのCAEツールで、メジャーなものは全て含まれています。
・プリポストも備えており、構築の手間を省いてCAEを体験できます。
今回は、最新版のCAELinux2009を試してみようと思います。