DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

MSI MS-1058 (Turion64X2)の活用

2006年09月24日 16時27分02秒 | Weblog
H180924
MSI の MEGABOOK MS-1058 と言う AMD Turion64 X2 が搭載されたノート PC を用いて、仮想クラスタ環境を構築しているのですが、てこずっています。
まず、ベースとなる Windows は、Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition で、ドライバの検索に手間取りましたが、何とか MSI のページからダウンロードして対応しました。64bit 環境はまだレアケースなので、添付 CD にドライバがあることは稀で、良くてもハードメーカーのウエブからダウンロードすることが必要です。
とまあ、何とか動かせたのですが、比較検討用に Fedora Core 5 を、残りのパーティションにインストールしようとするのですが、
CD から起動して、ハードウエアのチェックが進むと、
  Using hept for high-res timesource
と表示されて止まってしまいます。Fedora Core 4 でもそうです。これって、ハードウエアの原因なのでしょうか?

PCの仮想化技術を試す

2006年09月24日 06時46分31秒 | Weblog
今日、興味を持っている技術的話題は、PC の仮想化技術です。エミュレーターとかは、遅いし胡散臭いし、どうも手が出なかったのですが、最近流行っていますよね。
雑誌を見ると、Xen の上で WindowsXP が動作するそうですよ。また、Microsoft の Virtual PC や Virtual Server は無料で利用することが出来るのです。
書きかけなので、追加します。
実は、Windows Compute Cluster Server を用いたクラスタの研究をしているのですが、これが 64bit 専用 OS でして、ハードウエアを限定します。新しい CPU は、殆どが 64bit 対応になっていくので(多分)大丈夫なのですが、手元に無かったので、新しく AMD の Turion64 X2 が乗ったノート PC を購入して、折角のデュアルコアだから、これに Virtual Server を使って、3つの OS を動作させて、クラスタで並列処理をしようとしました。
つまり、Windows Compute Cluster Server 2003 (64bit) を3つ使って、
ベースのホスト OS : Head Node を実機上に1つ
 仮想のゲスト OS : Compute Node を仮想的に2つ
しかし、何と Virtual Server 2005 でも、64bit をゲスト OS としてサポートしていないようで、動作しません。今後は、Windows のサーバー OS は、皆 64bit 化してゆくはずで、それを支える Virtual Server が対応していないのは、とても残念です。サポートまでには時間が掛かるようなのです。
と色々見ていたら、VMware Player が、64bit 対応なようですので、試してみます。


製品の安全性について

2006年08月28日 01時05分24秒 | Weblog
最近、工業製品の欠陥が問題となり、事故が起きたり、交換が必要になったりと、安心できない状況が続いている。自分は、直接の製造業に携わっていないのであるが、共同研究などで企業さんとも連携しているので、他人事ではない。
と心配になったので、もしかと思い、手元にあるノートパソコンのバッテリを調べてみると、何と当たりで交換と言うことになった。数年前に購入したもので、運良く見つかったので良かったけど、忘れている例も多いと思う。
人間は神様ではないので、完全なものは出来ない。でも、努力と工夫で、問題の発生を極力0に近づけるようにしている。これまでは、技術者のこのような直向な努力の成果で、日本製品の安全性や信頼性が確保されてきたのだと思う。
しかし、技術者を大事にしない社会、自分の仕事に誇りを持たない人間、全てを動かしているのは経済原理という銭、これらが重なると、これらの日本製品の神話は、簡単に壊れてしまっている。一度壊れた神話を復活するのは、また長い時間が必要だ。
個々の問題に対する対策は色々とあると思うが、柴田が考えると本質的な解決には、以下のような手順が必要だと思っている。
1:日本の製造業を担う技術者を、社会で大事にして、尊敬する
2:期待を担う技術者は、誇りを持った完成度の高い仕事を行う
3:時間や経費よりも、完成度の高さを一番と考える価値観を持つ
どうだろうか?

柴田の野望

2006年07月15日 12時50分45秒 | Weblog
先に、DALABの野望を紹介しましたが、柴田の野望は別にあります。
・BoAちゃんに会いたい
これは、コンサートで見る程度ではなく、研究室に招待して、話がしてみたいです。
・ビルゲイツ氏に会いたい
これは、然るべき場所で、食事会などの場で、直接会って、話がしてみたいです。
・不自由無い研究費を確保したい
大きなプロジェクトには大きな予算が必要です。大きな展開を目指してみたいです。
もうちょっと、まじめに言うと。
・自分を必要としている人との連携
むやみにハイエンドを目指すのではなく、多面的な連携と、質の向上を目指したいです。社会の問題は、実はそれほど複雑ではなく、手順と熱意を適切に集積すれば、相当の問題まで、解決できるはずと信じています。
・社会の可能性を拡張するための研究
これまでに無く、これがあれば社会が大きく展開できるもの、それを具体化することが、柴田の野望です。建築とか情報とか、分野を限定する気は全く無くて、とにかく、社会の可能性を拡張する、特にミッドレンジで。
もう、人生の折り返しに来ているわけで、ギブ&テイクを考えたら、これまで社会からテイクしてきたので、これからは社会にギブできるように、大きく展開したいと思っています。ネタ(タネ)は、沢山蒔いてあるから、これからどんどん芽が出てくると思います。乞うご期待!

DALABの野望

2006年07月15日 12時34分19秒 | Weblog
DALABは高専の研究室であって、教育研究の場であります。ですので、中心にある使命は学生さんを研究の場で教育し、卒業研究を完成させることです。しかし、DALABではその研究を社会に出すこと、つまり、社会が求める問題を社会が求めるレベルで解決することを目指しています。ですので、単なる卒業研究からすると、一段も二段も背伸びした活動をしています。
研究成果を社会に出すためには、学会の論文を出すだけでは不十分で、直接社会に出してゆくことが必要だと考えています。そのためには、新聞報道やテレビ報道も積極的に行うことにしており、最近は立て続けに取材などを受けています。しかし、これらはDALABのトピックスを紹介しているだけで、DALABの活動全体を表現しているわけではありません。
そこで、現在のDALABでは、情熱大陸に出られるぐらいの、様々な社会に影響を与える研究開発を行い、出演したいと思っています。多分、野望で終わると思うのですが、もしかしたらもしかするかもしれません。

段ボール製避難用仮設住宅

2006年07月05日 05時48分04秒 | Weblog
昨年から最も時間を掛けて作業を進めてきた共同研究が、この「段ボール製の避難用仮設住宅」です。この目的とか、学術的な情報発信は然るべきところで行うことにして、ここではテレビ放送に関した内容を紹介します。提示した写真のようにプラモデルのように箱から出して、ボンドやテープで貼り付けるだけで、4人ぐらいが寝られる避難用仮設住宅が出来上がります。
この共同研究を展開してゆく中で、テレビ局に興味を持っていただき、昨日ニュースとして放送されました。ローカル局なのですが、ダイジェストがホームページに乗っているので、紹介します。
ニュースリアルタイムでのダイジェスト
今後も共同研究は続き、完成度を高めてゆくことになると思いますが、条件を限定した上での完成段階にきたと思います。可能性は大きいと思いますが、現場での活用にはまだまだ多くの問題が残っていると思います。共同研究の企業さんらとも協力して、弛まぬ努力を続けて行きたいと思います。

感想「うまくいっている人の考え方」

2006年07月04日 06時11分14秒 | Weblog
ちょっと思うところがあって、心を休める本が欲しくなりました。そこで書棚にあった「うまくいっている人の考え方」を読み始め、一気に読み終えました。ジェリー・ミンチントンの著作で、人生の達人になるためのヒントが書いてあるそうです。んーーん、そうかもしれないけど、疑問もあります。でも、全体的には、気持ちを楽にしてくれる本なので、当初の目的は達成することが出来ました。
基本的には、もっと自分に自信を持ちましょう!と言う主張なのだが、アメリカ人の著作に良く見られる単純明快単刀直入主張の連続で、そう割り切ってそう思えれば誰も苦労しないよね、と言う能天気なところが多々見受けられる。まあ、それぐらい強い主張をしないと、落ち込んでいる人を助けられないのかもしれない。でも、凄い競争社会の中で、人間をある種の価値観で並べてきた報いなのかも知れない。
自分的には、それほど落ち込んでいるわけではないのだが、心のモヤモヤも、読めば多少はすっきりするので、これはこれで価値があるものだね。

ブログと書籍

2006年07月01日 07時35分08秒 | Weblog
自分は古い世代なのかもしれないが、あまり他人のブログは読まない。読んでもニュースを見るのと同じで、情報収集のレベルでしかない。自分のブログは自分の日誌なので、他人に読まれることはあまり意識していない。では、書籍と比較して、なぜブログを読まないかと言うと、次のような理由がある。
=ブログはネットに接続されたPCの画面でしか読めない。
まあコピーするとか印刷するとかの2次的な手段はあるが、基本的にブログは以上のネットとPCという条件が揃っていないと読めない。寝転んでは読めないし、トイレでも読めない。つまり読むための条件が厳しすぎると思う。その点、書籍はすごいツールで、ある程度の光さえあれば、何とか読めてしまう。すごい発明だと思う。非常に広い意味での情報機器を考えれば、書籍は1つの周辺機器(つまりメディア)だと思う。
=まとまった分量になっていないので、思想が読めない。
ブログは長いといっても知れているし、細切れの情報が単に時間順に並べられているような気がする。なので、断片的な情報は沢山あるが、それらを総体として理解して、作者が何を考えているのか、その思想が読みきれない。やはり、単なる情報ではなく思想を受け取ろうと思うと、ある程度のまとまった文章量が必要で、それをやり取りするためには、書籍には叶わない。
=ブログは編集されていない情報としての意味しかない。
ブログは誰でも自由に書けるので、自由である。しかし逆に言うと、書籍などのようにプロによる編集と言う作業を経ていないので、情報が整理されていない。プロによる編集と言う作業は素晴らしいもので、作者と編集者とはお互いに別のプロとして仕事をしているので、書籍は完成度が高くなり、意味があると思う。なので、同じ時間を掛けるなら、書籍の方が断然読み易い。
比べるものではないかもしれないが、ブログは情報収集、書籍は思想理解、と言う目的が違うものだと思う。

人の縁は大事だね

2006年06月24日 06時42分26秒 | Weblog
今、色々な共同研究を進めていますが、どれも「人の縁」から来たものばかりです。狙ったものもあるし、偶然のものもありますが、いずれにしても共同研究のチャンスはやってくるものであって、自力で作るものではないですね。
どの出会いが大きな成果を生むかは、やってみないと分かりません。どれも、その時々の状況の下で、最善は尽くしているのですが、数ヶ月で終わってしまうこともあるし、細々と長く続くときもあります。熱いときもあれば、冷めてるときもあって、色々です。
ただ、色々なチャンスを生かすためには、幾つかのポイントがあると感じています。
=致命的な問題点が無く、何らかの可能性があるのであれば、来るものは拒まず受け入れる
 選り好み出来るほどチャンスが沢山あれば良いですが、普通はそうはありません。1つ1つのチャンスを大切にするには、自分の枠を決めて、チャンスを捨てるのはもったいないです。
=できる限りWIN-WIN(共に勝者)の関係になるように、フラットな立場を維持するように心がける。
 潰し合いで共に敗者はもってのほかで、上下関係が強いものは長続きしませんよね。お互いの立場を理解して、フラットの関係で納得して活動が出来るようにしないとだめですよね。
=相手に対して、裏切らない、寄掛からない、ようにして、自分は、騙されない、背負わない、ようにしないとね。
 あくまでイーブンな立場を維持するためには、一方的な関係ではだめですね。まあ立場が違う人の場合でも、何か得るものを見込んで、相手の指示に従うようにしないとね。
=単に、表面的な研究だけの付き合いではなくて、人格同士のつながりを大事にしないとね。
 表面的に研究の技術的な情報交換だけでは、大したことは出来なくて、互いに人格を認めあるところから、強い連携が出来てくると思います。まずは、十分な時間をかけて、直接会って話し合うことが必要ですし。食事会なども有効ですね。

すごい研究って?

2006年06月22日 06時29分19秒 | Weblog
一応、研究者の端くれなので、何とかすごい研究をしたいと思っている。まあ、ここで言う研究と言うのは、グリッドやクラスタの計算機の話に限っておく。
この「すごい」って何かは、人それぞれ、環境や信条によって違うのであるが、自分はどう思うのかまとめておきたい。
=リッチな研究
日本で言えば、何と言っても汎用京速計算機だよね。総予算1000億円を超えるそうですよ。すごいよーー!。我々が使う10万円のPCなら100万台は買えるんだから。柴田のような庶民には縁のない世界であるので、雲の上の輝きとして、注目して行きたい。でも、自分の研究では、足元をしっかりと見ることが大切だね。
=ピークな研究
非常に目的を絞り込んで、ある用途に対しては、非常に高速な計算機を作ることとして、理研の分子動力学専用計算機があるね。実は、こう言うのは、何とかうまいアイデアで自分も出来ないものかと、正直憧れている。ハードウエアで連立方程式を超高速で解けたら、役に立つと思うのですが、何かチャンスが無いかな?
=デザインな研究
一応、建築学科に所属していて、一応、デザインの訓練もしているので、見かけがカッコ良くデザインされたクラスタやグリッドについても、取り組んで行きたいと思っている。目標としては、Intel Paragon と言う超並列計算機なのですが、実機がだめなら、ユーザーインターフェイスの部分でも良いので、何かやりたいよ!
  とまあ色々あるわけだが、どれも現在の柴田には縁が無い話なので、もう少し、足元を見ておこう。
=良くあるリソースで何かを成し遂げる
とりあえず、学校には教育演習用パソコンは結構あるわけで、それをうまく統合することで、何か大きな力を持つことが出来るのではないかと、考えている。どこにでもあるハードとかならば、その技術を誰でも利用して、それぞれの環境でクラスタやグリッドを実現することが出来るはずだ。
=オープンまたは安価に何かを成し遂げる
手元にある計算機を使うにしても、それを統合するのに導入コストが大きくては、結局は広く使われる技術にならない。手間も人件費に変えればコストであって、簡単に構築できて、その割りに役に立つようなそんなシステムを開発したいものだと思っている。これが、現在の DALAB の目指すところだね。
=ユーザーの視点からシステムを考える。
どうしても専門家は、高度なシステムを求めがちだけど、問題解決の現場では、役に立つことが最優先であることを忘れてはいけないね。問題の規模や条件に応じた、適切な手法があるはずで、そこには手法の多様性があるわけで、その中から最大公約数的な、最も有用な手法が出てくると思う。
まあ、どれも当たり前のことなのですが、こんな立場で、クラスタやグリッドを考えてみたいと思っています。はい。