チューブラ輪日記

プライベートにお仕事
カープに自転車などあれやこれや。

周防大島1周。

2010-12-15 21:35:26 | サイクリング

快晴。なれど寒風吹きすさぶ朝となりました。本日は大先生全く用事なし。まるまる一日フリーに使えます。ちょっとのんびりしちゃったけど、今まで走ったことのなかった周防大島へ繰り出すことにいたしました。装備は耳付きのヘッドウォーマー、フリースの防寒グローブ、長袖アンダーシャツ+ウインドブレークジャケット、ロングタイツ、ハーフシューズカバー。このあたりですと厳冬期用装備です。どうかな、と思ったんだけどこれが結局大正解でした。特にグローブは一番分厚いのにしておいて本当によかった。それくらい厳しい風と寒さでした。



さらにこれ。冷え症の娘の必需品だそうで、これを足裏先に貼り付けて行きました。これいいですねえ。ただサイクリングの場合甲側も冷えるので足の裏と甲両方に張るとよいでしょう。靴にある程度余裕があれば、ですが。暑過ぎるかな、と思ったけれど、全然そんなことはありませんでした。むしろ数時間で冷えるので、ロングの場合は交換用を持っていくべきでしょうね。


さてなんだかんだで出発は9時半。自走で大島まで行き、さらにそこから1周およそ100キロですから、これは当然帰りは真っ暗になってしまいます。輪行バッグをバックパックに突っ込んで走りだしました。


すると猛烈な追い風で走る走る・・・。まるで背中を誰かに押されてるように進みます。こりゃ快適~。正午ぴったりに60キロ離れた大島の入り口、大畠に到着。ここに来たならばぜひウワサのあれを食べなくては・・・。



JR大畠駅構内の「ちどり食堂」。ここの名物が、



「せと貝うどん」。幼児のげんこつくらいのがずどーんと入っています。



女将さんによると、最近はこのせと貝、あんまり取れなくて、お店に来られても食べられない人も多いとか。ラッキーでした。貝を甘く煮付けてあって、でもコリコリとした歯ごたえを楽しめます。うどんはもっちりとよく伸びるタイプ。温まりました。700円。


12時半出発。さあいよいよ大島大橋を渡ります。



僕がまだ若かったころは確か700円の通行料金を徴収してましたっけ。安芸灘大橋も無料化してくれんかな。


相変わらず快晴。橋の上では思ったほど風にあおられることはありませんでした。車道が狭いのでここは歩道を通ります。



橋を渡るとさて右に行くか左に行くか。要するに時計回りか反対回りかということですが、沈む夕日(結局は見られなかった)を見たかったので最初は東側、つまり時計回りをとることにしました。相変わらず基本的には強い追い風でどんどん進みます。写真では小さくてわかりませんが、蜃気楼で対岸の工場煙突が長く伸びて見えました。



海を左に見ながら平均30キロ以上でどんどん走ります。島の東側は開発が進んでいて比較的道幅も広いのです。


ただし水曜日は主な施設が結構お休みで。道の駅「サザンセトとうわ」で何かソフトクリーム系でも食おうかと思ったら休み。さらにもう少し走ると・・・



周防大島出身の作詞家、星野哲郎さんの記念館。ことしお亡くなりになりましたよね。こちらも残念ながら休館日。



家からジャスト100キロで陸奥記念館に到着。公園には海中から引き揚げられた船体の一部が展示されています。



前にもテレビの中継で来たことがあります。もう15年くらい前かな。いつ来ても厳粛な気分になるものです。


そこからさらに3キロほど走るとこの道は突き当たります。もう先にはいけません。



何件か家が並んでいますが特に見るべきものはないので、その手前、伊保田の町でまっすぐ県道60号線に乗った方がいいでしょう。小さな峠を越えると、



すぐに島の西側に出ます。先ほどまでは安芸灘、こちらは周防灘になります。島影も減って、随分雰囲気が違います。少し雲が出てきましたね。先を急がねば。



島の西側は打って変わって道幅も狭く、アップダウンの連続となります。が、車は少なくて決して走りにくくはありません。



昔からこうして立っているのでしょう、道祖神が並ぶ昔ながらの道。



では全く開発されていないかと思えばそうでもなく、砂浜には別荘地も。いいですね、プライベートビーチだ。ここのオーナーさんと友達になりたいもんです(^^;



「ログヶ浜」ねえ・・・。なんか「クロマティ高校」に出てくる『メカ沢』を思わせるネーミング。



雲は出てきたけれど



ハッと息を飲む光景に巡り合います。景色のダイナミックさは東側より西側かな。


和佐という集落でこんな建物に出会いました。



なんとも古めかしい、でも誰が見てもわかる学校の校舎。



10年前に閉校された「開導小学校」の元校舎か・・・。



「楽しい学び舎」の文字に涙が出そうになります。こうした島の集落に子供たちの歓声が戻ってくることはないのでしょうか。


さてその和佐をまっすぐ海岸線沿いに行ってもまた道は途切れてしまいますので、いったん東に向けて坂を上ります。



すぐに向こうの海が見えますが、そこは行きに走った道。山の中を今度は左折します。



一転、こんな山道に。でも路面の状況も良く、とても面白い道でした。ここをずーっと行くと「オレンジロード」と名付けられた区間に入ります。そこもサイクリングにおすすめのようです。が、大先生の今回のミッションは周回ですのでそこはパス。



この看板のT字路を右折。行きたい西側の海岸線は左側なんですが右折です。実は立体交差になっていますのでぐるっと回りこまねばならんのです。



下りたら右折。



するとリゾート施設、「サンシャインサザンセト」にすぐ出ます。上の娘がまだ赤ん坊だったころ行ったなあ。平成米騒動の最中で、レストランではタイ米が出たのを妙に覚えてます。



そのあともこんな海沿いを走ったかと思えば



結構な高さまで上ったり



こんな所もあるんじゃ!。ちなみにシーボルトはこのあと船で広島の御手洗に上陸したそうです。



おっと向こうの島に渡れるじゃん。行ってみよう。



橋の道幅は小型乗用車同士がなんとか離合できるくらい。向こうの島は沖家室といいます。



沖家室の一番奥から大島側を見るとこんな感じ。でかすぎて島に見えませんな。



いかんいかん。寄り道してまた時間をロスしてしまった。この辺で猛烈な逆風の連続。25キロがやっと出せるくらい。なんとか日のあるうちに大畠駅にゴールしたいのだけれど・・・、



結局大島大橋にたどり着いた時にはもう真っ暗でした。



橋を渡ってJR大畠駅に到着~。



さっそく輪行袋にパッキング。18時36分の山陽本線に乗車。幸い先頭車両の一番前、つまり他のお客さんに一番邪魔にならんところを確保できました。それにしても気温がどんどん下がっちゃって、電車を待つ間凍えて死ぬかと思った。だって考えてみれば薄いアンダーシャツに上着だけですから。


ともあれ電車に揺られること70分、西広島駅に到着。



バイクを組んで、この5分後自宅に到着。しばらく熱い風呂で凍えそうな体を温めました。


いやー、初めての大島サイクリングは実に面白かった。今度は夏に同じコースを走ってみたいですね。水分補給が大変だろうけど。あとオレンジロードもね。夏なら日が長いので完全自走も十分可能ですし。


本日の走行距離 182キロ(結構オーバーランして戻ったりしたので)


コースはこちら


 


そうそう、西広島の駅頭で自転車組んでたら、それを見ていた男性が話しかけてきました。


 


男性「どちらに行かれるんですか?」


大先生「いや、もう行ったのでこれから帰るんです」


男「あー、そうなんですか、いやずっとこうやって自転車を組み立ててるのを感心してみてたんですよ。


  本名さんがよくそんなこと言ってますから。」


 


・・・この時点で大先生は、この男性が私のことを本名だと知っていると思ったわけで。


 


大「今は休暇中なので、また来週月曜日からぜひ聞いてください」


男「えっ?あなたわ、本名さん??」


大「そうですよ、ご存じなのかと思った」


男「いやいや、いつも聞いとります」


 


とても嬉しいのですが、もし相手がアタシのこと全然知らなかったら(その可能性は高い)、


「本名さん」とか言っても全く通じなかったでしょうに。