中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

前半戦総括…その2

2008-07-31 16:53:22 | Weblog
 おいおい、これじゃ誰が誰かわからんぞ。今まではそれぞれのチームユニホーム

だったから区別できたけど、今年はセはセの、パはパのユニホームで統一してい

る。後々チャリティーにかけて慈善活動に使うというから、社会的には結構なこと

ではあるが、遠目で見ると、選手の判別ができない。しかも、それぞれのチームの

背番号を使用しているから、何人かが重複している。パの「3」は、ソフトバンク

の松中、西武の中島、それにもう1人いたな。セの「6」だって阪神・金本にヤク

ルト・宮本と2人いる。体格でわかるが、それでもちょっとなあ…。

 オールスターゲーム第1戦が行われる京セラドーム大阪の6階記者席でこのブロ

グを打っている。6階席から選手を見ると、本当に誰が誰だかわからない。ま、そ

れはいいとして、前回の続きだ。パート2は、がっかりさせられた選手を挙げてみ

よう。

 1・上原(巨人)  

  これにはガッカリ。何度も言ってきたように、シーズン中の「FA権行使→メジ

  ャー挑戦」発言がいけなかった。北京では頑張れ!

 2・今岡(阪神)

  かつて“天才”と言われたほどの男が…。横浜の鈴木尚にだぶるところがあ

  る。まだまだ老け込む年齢でもないのに、環境が合わないのか?そんなことは

  あるまい。やはり力が落ちているのだろう。

 3・田中(楽天)

  もっと「2年目の飛躍」を期待していたのに、6勝は物足りない。

 4・清原(オリックス)

  桑田と友情を深めるのはいいよ。でも、もう何とかしなきゃ。何ともならんだ

  ろうけど…。

 5・李(巨人)

  何でああなったの?って感じだな。個人的にはすごい打者だと思うんだが…。

 以上5人を挙げてみたのだが、皆さんはどう思いますかな。これは個人的な見解

だから異論もあるだろう。後半戦、彼らの奮起を望む。上原と李はそのままでい

い?阪神ファンの方々はそう言うかもしれんが、いいじゃないか。強い巨人を倒し

てこそ、優勝の味もまた格別になる。後半戦も、熱い戦いを期待しよう。

 ということで、球宴開始…。あれ、みんな普通のユニホームに着替えているじゃ

ないの。なんだ、練習だけだったのか、あれは。早とちりして失礼!しかし、金本

のMVPを帳消しにした久保田くん、アニキにちゃんと謝っておきなよ。きっと笑っ

て「ええよ」って言ってくれるだろうけどね。
 

さあ、前半戦を総括してみよう!

2008-07-30 16:39:23 | Weblog
 東京の雷雨、すごかったぞ。神宮球場はピカピカやりだしたと思ったら、ゴロゴ

ロという雷鳴と共に雨が降り出し、気付けば土砂降りになっていた。一瞬にしてグ

ラウンドは「湖」に。天気予報は雨の心配はなし、と言っていたのに、すっかりだ

まされてしまった。虎番連中などは、取材でグラウンドの中を横切ったものだから

もうビショ濡れ。頭のてっぺんからバケツで水をかぶせられたように、濡れネズミ

状態だった。お気の毒に…。わたし?すんませんなあ、外に出なくて。いやさ、別

の仕事がおましてな。

 そんなこんなでプロ野球も「前半戦」が終わった。と言っても、残り50試合強

だから「前半」「後半」という区別はできない。競馬で言えば、もう3コーナーを

過ぎてそろそろ最後の4コーナーに差し掛かっている感じ。セは1頭強いのがぶっ

ちぎり独走、パは先頭が2馬身リードし、第2集団に4頭が固まってドベが少し離

れている。そうドベは「ノムララクテン」。この馬、出足は老騎手の絶妙な手綱さ

ばきもあって先頭集団を形成していたのに、地力が足りないせいか、ここにき段々

遅れ始めた。老騎手が「イワクマ!」と叫んだときにグイッと前に出るが、これも

連発はできないのが苦しいところ。直線に向いてどれだけ足を伸ばせるか。期待を

したいのだが…。

 さて、その「前半戦」を総括してみよう。まず、2月末にした「キャンプ総括」

で取り上げた選手がどうなったかのおさらいだ。

 【目立った選手】

 1・ダルビッシュ(日ハム)

  現在11勝。北京五輪のエースとして十分な活躍。見事に◎だ。

 2・川上(中日)

  こっちも北京戦士。しかし、シーズン開幕直後にアクシデントがあって、今1

  つの成績。彼の出来が、チームの現状を象徴している。従って△。

 3・三浦(横山)

  これは大誤算。まず右肩の違和感で開幕投手を務められなかったのがいかん。

  そして故障で長期離脱。もう×としか評価のしようがない。

 【活躍しようなルーキー】

 1・長谷部(楽天)  

  ただ一言、すんません。でも彼はいずれ出てくる。それだけの素材であるのは

  間違いない。

 2・篠田(広島)

  これは「う~ん」って感じ。もの、はいいけどなあ。

 3・大場(ソフトバンク)

  大誤算。開幕直後の活躍を見れば、軽く10勝はできると思ったのに。

 【意外な掘り出しもの】

 1・林昌勇(ヤクルト) な、言っただろう。これは◎だ。

 とまあ、キャンプで取り上げた選手を見てみたが、全体的に見て大活躍した選手

のベスト5を挙げておこう。

 1・新井(阪神)    言わずとしれた虎快進撃の立役者!

 2・ブラゼル(西武)  G・G・佐藤や“おかわり君”でもよかったが…。

 3・岩隈(楽天)    最下位・楽天にあって14勝は立派の一語。

 4・ラミレス(巨人)  これは想像通り。

 5・岩田(阪神)    最後の失速はいただけないが、急成長を認めて。

 とりあえず、これくらいにしておき、続きはまた後日にしよう。あ、そうそう、

イチローさん、日米3000本安打、おめでとう!

「燕」に睨まれた「虎」?

2008-07-29 15:13:18 | Weblog
 まずは前日の続き。神戸の大雨による「事故」は、大変なことになった。大丈夫

か?と書いたが、結果は最悪なものに。亡くなられた方々には心よりご冥福を祈る

しかない。我が社の近所で起こった突然の惨事。自然の猛威にただただあ然とする

のみだが、今後もこのような災害が起こらないとも限らない。心せねば…。

 話は替わって、きのう(28日)のヤクルト戦をちょっとばかり振り返る。言葉

は悪いが、何かすかしっ屁を食らったような負け試合だった。おそらく選手だって

負けた気がしなかっただろう。決勝点は、エラーを端緒に内野ゴロで挙げられたも

の。初回に2点を先制し、その後も押しまくりながら追加点を奪えず乱調・村中を

攻めあぐねたことが、しょうもない決勝点につながった。野球は往々にしてそうい

うことがある。点が取れるときにきっちり取る、それが鉄則。初回に2点しか取れ

ず、これを見た上司が「嫌な流れやな」と言ったのに「その通りですな」と相づち

を打ったのだが、その通りの結末になった。

 ヤクルトというチーム、やはり巨人の「味方」である。直前の巨人戦で3連敗

したのに、阪神には見違えるような試合ぶりで逆転勝ち。2位で追いかける巨人の

ために、せっせと仕事をしている感すらある。リーグ全体から見れば、盛り上げ役

として貢献していることになろうが、阪神には「鬱陶しいヤツ」にしか映らない。

昔に比べ、二回りも三回りも小粒になっているし、嫌らしさもそう感じない。「い

つでも勝てる」というそんな感覚が、ワナにはまる原因かもしれない。

 タイトルに書いた「燕に睨まれた虎」ではシャレにならない。球宴後も、同じよ

うにヤクルトが巨人を助け、阪神を食うようなら、ちょっとやばい。村中、石川、

そして館山。阪神が苦手とするこの3投手を攻略する工夫を、考えないといかん。

これから行われる球宴前最後の試合。石川をどう打つか。お手並み拝見といこう。

不可解な新ルール

2008-07-28 16:00:34 | Weblog
 東京にやってきた。新大阪を出るときは夏の日差しが照りつけていたのだが、名

古屋に来たら雨。あら、久しぶりじゃない?と思わず口に出すくらい、ここ何日か

雨を見なかった。そうこうしているうちに東京に着き、会社に電話を入れると「こ

っちはどす黒い雲に覆われています。そっちはどうですか?」とプロ野球の河上デ

スク。大丈夫、薄日が差しているから…と答え、神宮球場にやってきた瞬間、携帯

電話にメールが入った。なになに…「神戸・灘区で大雨のために増水すいた川で子

供たちが流された」だと?共同通信のニュースメールがそう伝えていた。何と。渇

水が心配されていた大阪・神戸でそんな大雨が降っているとは…。雨は欲しいが、

降りすぎはいかんぞ。子供ら大丈夫かいな?

 大丈夫?と言えば、北京五輪の野球である。先日発表されたルール改正には正直

言って開いた口が塞がらなかった。発表したのは何てヤツだったっけ?何とかとい

う会長が示した新ルールは「延長11回から無死一、二塁でスタートするタイブレ

イク方式」。女子ソフトボールがそんなルールだったが、それと同じものを野球に

も適用するとは…。アマチュアだけの時代であれば、それもいいかもしれないが、

今や各国ともにプロが参加しているんだぞ?メジャーでもそうだが、本来の野球は

決着がつくまでやるとしたもの。それを何だ?仮想の走者を立てて、しかも好きな

打順から攻撃できるだと?馬鹿者!とその何たら会長の頭をポカリとやりたいほど

腹が立つ。

 野球は次のロンドン五輪から正式種目でなくなる。ロンドンの次の五輪で復活で

きるよう、関係者は全力を尽くして頑張っているというが、個人的にはもういいの

ではないかと思う。少なくとも、プロは出なくてもいい。プロ選手が参加するのは

「WBC」だけでいいと思う。あんなおかしげなルールの下で、必死にやることはな

い。これから北京で頑張ろうという選手たちには申し訳ないが…。

 テレビ放送用か何か知らんが、誰が言い出したのかね。こうなりゃ圧倒的な力差

を見せつけて、堂々と金をつかむしかない。その上で「もう終わりじゃ!」と啖呵

を切ってやれ。こうして書いているうちに、またムカムカしてきた。

おめでとう、阪神園芸の諸君!

2008-07-27 14:33:15 | Weblog
 中日3連戦の最後。このブログを書いている今も、グラウンドでは念入りな整備

が阪神園芸の職員たちによって行われている。長いホースを5人で持って放水して

いる光景が、実に涼しげである。あの水をぶっかけてもらいたいくらい、きょうも

また暑いのだが、グラウンドがきれいになさられていく様を遠目から見ていると、

何やら気分も落ち着いてくる。今晩の中日戦が終われば、甲子園は高校球児たちの

熱闘の舞台となるが、この球場でプレーできる球児たちは幸せだ。逆に、地方大会

の決勝で涙を飲んだ選手の無念さもよくわかる。

 先日、阪神園芸のある関係者から「らくやんカード」をもらった。「いつもよく

書いていただいていますから」とご丁寧な口上付きで、こっちが恐縮したのだが、

見ると「阪急阪神ブループアワード ナイスパートナー賞 受賞記念」とある。グ

ループ内で“いい仕事”をしている社や部を表彰していて、園芸の運動施設部がそ

のナイスパートナー賞に輝いたらしい。HPにグラウンドの整備方法を掲載し、また

甲子園リニューアル期間中に各地の高校を回ってグラウンドの診断、整備、整備方

法の指導をするという取り組みが評価されたとのこと。なるほどな。確かに、園芸

の「グラウンド整備力」は素人が見ても素晴らしい。それを各校に伝授して回った

となれば、賞をもらってもしかるべきだろう。

 このブログでも再三、阪神園芸の手際のよさを褒めてきた。これは今に始まった

ことでなく、昔からの“伝統”と言える。和田(現コーチ)が現役当時「甲子園球

場は最高。その最高の球場を裏で支えてくれる人たちに感謝しないと」と話してい

たことがある。強いタイガースと共に、これは立派なグループ内の“財産”と言え

るのではないか。少し褒めすぎかな…。

 約1カ月、甲子園ともおさらばだ。今度は8月末か。阪神のマジックがどれだけ

減っているかも気がかりだが、それ以上に涼しくなっていることを心から願う。

苦しむ金本の「努力」を見た

2008-07-26 22:23:25 | Weblog
 完封リレーの詳細は、精鋭虎番たちが書くデイリースポーツの紙面を見ていただ

きたい。一言で表現するなら「阪神の強さが如実に表れた試合」だろうか。竜が死

んでいるのは今さら指摘しなくていい。そんな全体の結果より、金本と新井にヒッ

トが出たことが、こっちの胸を躍らせた。

 炎天下の下で行われた打撃練習を、一塁ベンチからジッと見ていたら、金本の様

子がいつもとちょっと違った。何が違うのか…。ケージの中にいる主砲を嘗めるよ

うに見つめ、やっと気付いた。バットを握る手が上下逆なのだ。要するに、右打者

の握りのまま、フリー打撃を続けていたのである。

 ティー打撃なんかでは、よくそんな格好で練習する選手を見るが、フリー打撃で

は珍しい。何を考えて金本はそんな練習をしたのだろうか?ベンチで顔見知りの記

者と話していたら、近くにいたOBで野球評論家の伊藤文隆さんが「体を開かないよ

うにあの握りで打っているのと違うかな」と言う。確かに、あれでは体は開かな

い。ここ4試合無安打と打撃不振に陥っている主砲も、いろいろ考えながら練習を

しているのだ。何も手をこまねいているわけじゃない。

 弟分・新井が帰ってきたことで、金本の精神的負担も軽減されるに違いない。こ

れは新井とて同じ事で、再びいい相乗効果がチームに表れることだろう。ただし、

新井の腰痛は当分は疑ってかかるべきだ。腰痛だけはバカにしたらいかん!大事な

身なんだから、決して無理しないように。

 それにしても、連日暑い。そろそろ雨が降らないものか。このままじゃ身も心も

ひからびてしまう。

どうした楽天?

2008-07-25 22:23:02 | Weblog
 気が狂いそうになった。今、このブログを書き終え、投稿しようとした瞬間、パ

ソコンの操作を間違え、全文が消えてしまった。あっと思ったが後の祭り。このパ

ソコンを甲子園記者席の床に叩き付けて帰りたい気分だが、怒り狂っても仕方ない

と必死に自分を抑えながら、またこの文を書いている。暑い。甲子園はまだ暑い。

汗がダラダラ流れ出る。これで試合が長けりゃもっと発狂していたかもしれない。

2時間43分で終わったのが不幸中の幸いだった。

 阪神はサラッと勝った。永○園の「冷やし茶漬け」ではないが、冷水をご飯にぶ

っかけ、サラサラっとやった感じ。歯ごたえはまるでなし。そのまま喉に流し込ん

だって感じだろうか。中日ファンには失礼な表現だが、実際そうだから仕方ない。

一方的な阪神の勝ち試合。首位を突っ走るチームと、大差をつけられて3位にいる

チームの戦いだから、当然とも言える。

 目の前の試合もそうだが、気になっているのがパ・リーグの楽天だ。この日も負

けて何と今月は14敗目(4勝1分)。売り出し中の片山が打たれて負けたよう

だ。彼の母校(報徳学園)は見事に甲子園出場が決まったそうだが、それに花を添

えられなかった。にしても、14敗目とはどうよ。田中のマー君が右肩負傷でリタ

イヤとか、全くいい話題がない。野村のおっさんもさぞかし歯がゆいことだろう。

ただ、こんなときだからこそ、監督が先頭に立ってチームを鼓舞していかないとダ

メなんじゃないか。阪神時代、最下位になったとたん、すべてを放棄したような感

じになったものだが、楽天でもそうだろか。今年の楽天にはだいぶ期待をしている

んだがなあ…。

 「どうにもならん!」なんて言ったらダメだよ。そんなときは、数多く出版した

自分の著書を読み返すんだな。いいことがいっぱい書いてある。まだ首位・西武と

は10ゲームも離れてないんだから、あきらめなさんな。仙台のぼやきが、ここ甲

子園まで聞こえてきそうだ。

「岡田さい配」の考察

2008-07-23 15:16:48 | Weblog
 いい風が吹いている。右から左に吹き抜ける俗名「浜風」。晴れた甲子園独特の

風だ。しかし、これさえもちっとも心地よくない。それほど暑い。「夏は暑いに決

まってらあ」と言われそうだが、今年は別に暑くないか。朝、テレビで天気予報を

見ていたら「来週はもっと暑くなりそうですから、お気をつけて下さい」と言って

いた。これ以上、どう気をつけろと言うのだ。外に出るな、と言っても仕事がある

し、水を沢山飲め、と言っても限度があろう。甲子園も夜になればちょっとは涼し

くなるが、それもほんのちょっとだ。

 自然に関してブツブツ言っても仕方ない。マジックが出たきのう(22日)の試

合を少しばかり振り返ってみると、中継ぎ投手陣の踏ん張りが、逆転勝ちの最大の

勝因だろうが、こちらの目には「岡田さい配」が強烈に映った。二回表までに4点

をリードされ、その裏の攻撃。二死一、二塁で投手・上園の場面。代打は当然だと

しても、矢野を起用するとは正直思わなかった。こっちは勝手に「狩野ぐらいか

な」と思っていたのだ。確かに、上園と野口のバッテリーは生彩に欠いた。だが、

二回でそっくりバッテリーごと替えるなど思いも及ばない。その代打・矢野は凡飛

に終わったが、以降の2打席連続で適時打を放つ。岡田監督の「早仕掛け」がピタ

リと当たった。

 1軍昇格させたばかりの庄田をいきなり使い、これも貴重な働きをした。まさに

監督の采配は神懸かっていた。昨年も策がピタリと当たって驚いたことがあった

が、きのうの場合は特別。はじめから内海を攻略できるという自信のもとに動いて

いたとしか思われない。岡田監督の思考その他は、本紙好評連載「とらのしっぽ」

が詳しく解説してくれていますから、ぜひご参考を。

 とにかく、前夜の岡田監督は、かつての高校野球の名将、池田高校の蔦文也監督

を思い起こさせた。「虎の攻めダルマ」。さあ、きょうの巨人戦はどうだろうか。

1つ勝ったからええわ、となるかそれとも、もう一丁!となるか。いずれにして

も、ボーグルソンの出来による。相手は憎っくきグライシンガーだろう。マジック

パワーをとくと見せてもらおう。

頑張る山本昌に対して…

2008-07-22 12:06:28 | Weblog
 昔はそれでも、サウナスーツを着込んで元気に飛び出していたんだ。家から一歩

外に出ると、ギラギラの太陽が容赦なくこっちの頭のてっぺんから足の先まで焦が

すのだが、負けずに1時間以上も歩いていた。汗が噴き出ても平気の平左。それで

体重が落ちると思ったら、まだまだ歩ける。意気盛んだった。三十台の半ばごろま

では…。ようするに「夏」が好きだったのだな。何せ、生まれたのが夏真っ直中の

8月だからね。しかしもうダメ。昼間に外を歩くという決心がつかない。クーラー

の効いたところで昼寝が最高‼だから、メタボなのだ。

 こんなおっさん記者と同い年で、しかも生まれた日も同じという「おっさん投

手」が頑張っている。21日の広島戦で、通算198勝目を挙げた中日・山本昌。

我がデイリースポーツの竜番・鈴木がその原稿で「暑い夏が大好きだ。夏バテ知ら

ずの42歳」てな表現をして、彼を称えていた。甲子園で阪神対巨人戦を観ていた

から、詳しい内容はわからない。だが、新聞のテーブルスコアを見る限り、彼らし

く両サイドをクネクネとネチネチついた投球が冴え渡ったのだろう。阪神もこれま

で何度もその老練なピッチングにしてやられた。198勝中、何勝が阪神戦だった

か。2年前のノーヒットノーランなど、今でも山本昌が虎をぶった切るシーンが脳

裏に浮かぶ。

 8月で43歳になる。今でも「自分はまだまだ若い」なんて思ってはいるが、そ

れはただ思っているだけにすぎない。身体は確実に老いている。それは、身体の変

調でよくわかる。爆弾をかかえる腰だけでなく、いろんなところにいろんな症状が

出ているからだ。幸いにして大きなものじゃない(と思う)ので、元気そうに仕事

をしているように見える。だが、実際はそうでもない。40を越えれば、これが普

通ではないだろうか?そう思えば、山本昌はすごい。金本も下柳も、矢野だってた

いしたものだと言える。

 通算200勝越えは、これでもう楽勝だろう。あと2つ。球団の枠を飛び越え、

同い年の男として声援を送る。「頑張れ、マサ!」。

復帰した「巨人・二岡」を見て

2008-07-21 11:00:04 | Weblog
 とにかく眠い。ナゴヤドームで阪神の驚異的な粘りを見て、ホテルに戻ってから

はテレビでゴルフの全英オープンを観戦。最終日までトップだった53歳のグレッ

グ・ノーマンが失速するのとほぼ同時にこっちも睡魔に襲われ、気が付けばテレビ

をつけたまま眠っていた。それでもいつも通りに朝6時半に目覚めるのである。も

っと寝ていればいいじゃん、と言う方がいるかもしれないが、おっさんは体力的に

そう寝られないのだ。だから、いつも寝不足になる。

 駅前で新聞を買い、昨日の結果を見ていて、やはり気になったのが「巨人・二岡

復帰」だった。まあ、どの新聞も派手に書いている。うち(デイリースポーツ)な

どは「モナ・ショック癒えず…二岡いいとこなし」と大きな見出し。ある新聞は、

ノーヒットに終わって「Hなし」ときた。なるほど…うまいやんか。変な感心をし

ながら読んだのだが、当然のように二岡に辛いものばかり。でも仕方ないわな。あ

の騒動は、世のおっさん連中には「とってもうらやまし~い」ものだったのだか

ら。したがって「お前ばかりいいめをしやがって」の“やっかみ”が爆発する。彼

は黙って耐えなくてはいけない。しかも結果を残しながら…。

 その二岡が今度は甲子園にやってくる。関西のファンは、手ぐすねを引いてまっ

ていることだろう。彼が打席に入ったときのスタンドの反応は、今から予想でき

る。打ったらすさまじいブーイング、打たなければ嘲笑が巻き起こるはずだ。自分

が二岡の立場なら、とてもやりきれない。

 改めて、プロ野球選手は「公人」だということを痛感する。グラウンドを離れた

ら一般人と同じと言おうが、これは通用しない。現役選手である以上は、常に自分

の身を律し、節度を持って行動しなくてはいけない。辛いのお~‼横山たかし・ひ

ろし師匠なら、必ずこう言うだろう。