中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

奇跡がまた起きた!

2009-04-30 22:56:31 | Weblog
 もう九分九厘、完封負けを覚悟した。代打・今岡の凡打で試合が終わり「あ~あ」とため息の1つもこぼして、甲子園を足早に去る算段をしていたら、とんでもない奇跡が起きた。今岡の遊ゴロが内野安打となり、平野が執念で右中間を割った。あの三塁打で阪神が「あの世」から見事に生還した。関本がつなぎ、相手のミスも絡んでチャンスが拡大、さらに鳥谷、そして金本…。アニキまで回ったときはもう、サヨナラのムードが球場に充満していた。

 しかし、横浜は横浜だねえ。あの展開で勝てないとは…。もし、自分が横浜を応援するファンであれば、暴発したに違いない。と言っても、人様に迷惑かける暴発じゃないけどね。その辺はそれ、いい大人なんだから。
 
 次は巨人戦か。敵も3試合連続完封負けのどん底から脱出し、少しは上昇気流でもってやって来るはず。何とか9連戦の初っ端を勝って、勢いをつけたいところだな。初戦のデーゲームがいきなりのヤマだ。ただ、それより「新型インフルエンザ
」が気になる。成田着の便で帰国した日本人女性が、陽性反応を示したというじゃないか。結果はどうなのか。気になるなあ。

真弓阪神の「4月」を検証する

2009-04-30 07:55:16 | Weblog
 きょうの横浜戦が残っているが、一足早く阪神の「4月」を検証してみようと思う。勝って5割で終わったとしも大方「予想通り」だし、負けて借金2だったとしても「想定内」と言える。あのオープン戦を考えれば、よくやっている方と考えられるかもしれない。

 岩田のアクシデント、矢野の出遅れ、メンチの誤算…。真弓監督にはいろいろな「読み違い」があったと思う。とりわけ、新助っ人・メンチのダメぶりには、頭を抱えたに違いない。オープン戦の段階である程度予測はついていたが、それでも「公式戦になれば…」と淡い期待を持っていたんじゃないか。それが、大方の予想通り、ダメだった。新井と関本をコンバートしたのは「メンチが使えるから」という判断にもとずいているのに、その前提がわずか10試合かそこらで崩れてしまった。結果、昨年あれだけよかった守備が破綻し、双方とも長所を生かせずにいる。こんな誤算はない。

 メンチがダメな場合は、桜井と林が穴埋めする、という“予備策”も、林が今だに2軍暮らしで機能しているとは言い難い。葛城がたまに打ったりはしているものの、首脳陣の考えとはかけ離れている。赤星の腰痛が深刻で、外野陣は火の車といのが現状。もし仮にメンチがこのままの状態で戦力にならない場合、誰かが責任を取らないといけないだろう。これは昨年、坂井オーナーが明言したことでもある。うやむやにしてしまっては、弱いころと同じになるからだ。

 投手陣に目を向けても、エースと呼ばれている安藤は2勝しているが内容的には凡庸で、下柳も中盤に崩れてわずかに1勝のみ。久保は健闘すれども勝てず、福原もこの間やっと初勝利を挙げたばかり。能見にメドが立ったのが救いといった程度で、中継ぎ陣もアッチソンをはじめとしていっときの安定感はない。藤川で締めるような展開にならないのだから、話にならない。ここまでの戦いで、接戦をものにした試合がいくつあったか。最終的なスコアが1点差だったことはあっても、阪神のペースで1点差勝ちしたことは、たった一度もない。

 勝敗的には想定内でも、一つ一つの内容を吟味していくと、悲観的なことばかり。守備陣は失策が目立ち、投手陣はとにかく四死球が多い。勝っても試合は「雑」なのだ。だから、41歳・金本の頑張りが異常に際立つ。給料に見合う仕事をしているのは、金本と鳥谷、そして狩野、能見ぐらい。その他の選手はもっともっとは働かないといかん。

 岡田前監督は「貯金が5つくらいになれば、余裕を持った戦い方ができるが、5割ではその試合を勝つことに汲々として打つ策も限られてくる」と話していた。今の阪神が5つもの貯金を作ることは並大抵ではない。個人的な意見だが、まず新井と関本を元に戻したらどうだろうか。一、三塁を入れ替え、守備を固めることから始めるべきだと思うが…。しかし無理だろうな。

 岩田が戻ってくるだろう5月はちょっとはマシになると希望的観測をしている。首位・巨人も失速気味だし、ここはジッと身を固めて上位と離されないようにしておけばいい。そのうちきっと「秋(とき)」がくる。

ちょっと待てよ、安藤!

2009-04-29 22:14:51 | Weblog
 朝のブログで「頑張れよ、久保!」と書いたのに、この日の先発は久保を飛ばして中5日の安藤だった。この前の中日戦の内容を考えたとき、横浜にはまず負けないと勝手に思っていたのだが、あっさり裏切られた。しかも、3回でマウンドを降りてしまうとは…。で、タイトルの言葉だ。「ちょっと待てよ!」というのは、おっさん記者の偽らざる本音である。

 負けるのは仕方がないにしても、あの点の取られ方はないだろうよ。スタンドも一気にどっちらけになってしまった。中盤の反撃でどうにかこうにか試合の格好にはなったけど、あの6失点でほぼジ・エンドだ。

 もうこれ以上書く気力がない。球場を掃除する音がうるさいしな。さっさと帰ってやけ酒でも飲もう。

おおきに、横浜ハン

2009-04-29 09:30:12 | Weblog
 諸般の理由から、昨夜またこのブログを更新できなかった。何の理由かは、どうか聞かないでほしい。いろいろと訳がありまして…。しかしね、倉敷には行ってたんですよ、本当に。阪神快勝というか、横浜惨敗というか、表現のしようがない試合ではありました。何か勝ったとてスッキリしないんだな。

 一言で申すなら「拙い横浜に助けられた」となろうか。三回新井の先制二塁打は右翼・吉村の下手な守備に助けられたものだし、七回の勝ち越しも左翼・内川の落球に端を発したもの。横浜守備陣の破綻が、阪神を利することになった。そこに付け入ったのは立派なのだが、それでもあれはなあ。
 
 隣りで見ていた岡田前監督が「横浜の内外野は全くシフトに統一性がない。バラバラなことをやってるもん」と言っていた。これは試合前半の話だ。前監督の目は我々とは違い、内外野のプレイヤー1人1人の守備位置に向けられていた。それがまた恐ろしいほど「的確」なのである。「あんなことをやっているから最下位なんや」と言った矢先に阪神が勝ち越しに成功した。

 さて、これから岡山を発って甲子園に戻る。きょうの第2戦もおいしくいただかないとな。頑張れよ、久保くん。

皆様、どうもおおきに!

2009-04-27 07:07:19 | Weblog
 朝、新聞を読む前に、パソコンを開け、前日お頼みしていた「ジェンの好投を教えて!」というお願いの“答え”を確認した。ありがたいことじゃないか。詳報を教えて下さった方々、本当に有り難う。いや、おおきに!じっくりと拝読した後、我が社の新聞を見たのであるが、ジェンは今後に大きな期待を抱かせた感じだね。

 想像通り、ジェンが6回を投げ、続くアッチソンが打たれて負けていたんだな。なぜ想像通りかというと、来日初登板の20歳に「7イニングの負荷」をかけることはまずしないと思ったからだ。しかもスコアが1-0と緊迫の展開。これが3-0とか5-1とかというのなら、無理して7回も続投させただろうが、首脳陣とすれば“いいところで終わっておきたい”という気持ちがあって当然。昨年の岡田監督でも100%そうしただろう。

 ただ、今季はアッチソンの出来が悪すぎる。とても1点差の場面で出てきて抑えるような状態ではない。スピードはあり、リズム感もあるのだが、それが一歩ずれると淡泊になってしまうのだな。捕手のリードも多少ある。そんな不甲斐ない姿を見てきているので「打たれたのはアッチソンだな」と思ったわけ。

 かと言って、ウィリアムスにも万全の信頼は置けないのが実情。渡辺、江草だって四球が多く、投げてみないとわからない。だから、諸氏が言うように「ジェンが続投した方が…」となるのだが、それでは阪神というチームが成り立たない。難しいところなのだ。

 あすからの横浜3連戦は、与しやすいように思えるが、実はそうではない。GWの9連戦前の試合とあって、2勝1敗と勝ち越しておきたいが、相手も主砲・村田が加入して態勢を立て直してきている。決して甘くみないことだ。金本が大幅に下降している中、どうやって点を取るか。やはり新井、なのだが、彼に重圧をかけすぎてもいかん。まずは赤星が出ること。安易な言い方だが、それに尽きる。

 皆さん、またいろいろ教えてね。

誰か「ジェンの好投」を教えて!

2009-04-26 20:59:21 | Weblog
 一日、本ブログの更新を怠った。別に怠けようと思ってしたのではない。実は、連休を利用して家族旅行に出掛けてましてな。肥後の国・熊本まで遠出をしてまして…。一泊二日の小旅行を満喫し、たった今、帰還した。従って、きょうのデーゲームは結果しか知らない。映像すら全く見ていないのは、最近ではなかったのではないか。1-2で負けた。ジェンの来日初先発実らず…。そんだけしか知らないのだ、本当に。

 携帯電話で断片的な情報は仕入れていた。子供を連れて「熊本市動植物園」に行っていたときも、スコアのチェックはしていた。途中まで0-0で推移し、五回か六回かに阪神が1点を先制した。そこまでは「よし、3連勝や」と思っていたのだが、次にチェックしたときには1-2になっているではないか。ジェンが打たれたのか、それとも継投に失敗したのか…。熊本空港で最後のチェックをした際にはもう「終了」となっていた。そうか、最後は永川に抑え込まれたのだな。そう思いながら機上の人となり、大阪に戻ってきた次第。

 詳しい内容は全く知らないけど、篠田と互角に渡り合ったジェンは、白星にも匹敵するんじゃないか。1軍初登板、初先発で6回か7回まで踏ん張ったというのは、素直に評価していい。何も見ていない自分がこういうのはおかしいけど、だいたい想像できる。できたら、テレビで観ていた人、現場まで行って観てきた人に詳しい内容を教えてほしい。

 今季初の4連勝で止まった阪神。だが、名古屋の試合内容を見た感じでいえば、2勝1敗は上出来だろう。いや、出来すぎかもしれん。能見の完封、福原の初勝利、ジェンの快投…。先発陣にメドが立ったというのは、大きい。打線は水物だから何とも言えん。前の日が12点で、きょうがたった1点。野球はたいがいがそうしたものだ。

 熊本に何をしに行ったかって?家族サービスです。ゴールデンウィークがない我々マスコミの人間には、連休がとれたときがすなわち「GW」となる。久々の熊本城は、やはり天下の名城だった。次はどの城を巡ろうか…。一時に休息を経て、また火曜日から復帰します。

新井くん、気楽に気楽に!

2009-04-24 16:12:09 | Weblog
 名古屋から朝、帰ってきた。広島には行ってません。今回の3連戦は、自宅でテレビ観戦、もしくはラジオでチェックしようと思っている。要するに、休み、ということですな。新球場を見たいのはやまやまだけど、こっちも体を休めないことには長丁場はもたない。それでなくても、疲れがたまってきている感じがしているものでして…。

 きのうの試合はほぼ99%負けていたところを、桧山が救った。まさに乾坤一擲の一振り。完封目前の吉見は、ほんの少し「スキ」が出たな。しかし、いいピッチャーだ。初戦の朝倉、2戦目の浅尾、そして吉見。中日は力のある若手投手が揃っている。みんな球が速い。しかも思い切りよくそれを投げ込んでくる。逃げないから、阪神の打者が皆、差し込まれていた。

 その筆頭格が新井だ。とにかく球が見えてない。見えていても手が出ない。出せない。原因は、本人が一番わかっていると思う。素人風情がとやかく言うこともないが、もうそろそろどうにかしてくれないと困る。金本の後を打つプレッシャーはわかるが、五輪で4番を張ったことを思えば楽なもんじゃないか。どうってことないんだ、阪神の5番ぐらい…。そう考えて気楽にやればいい。性格的に一生懸命やってしまうんだろうが、無理矢理でもそう思い込まないと。

 トンネルはいつかは抜ける。誰にだって「明日」は来るんだよ。古巣の広島3連戦できっかけをつかんでくれるといいな。テレビを見ながら、祈っている。

こりゃ、いかんぞ!

2009-04-23 08:14:59 | Weblog
 試合後に「ウエスタン報告」を、と思っていたのだが、あまりに試合が情けないものだから、更新するのをやめ、ホテル近くの繁華街に飲みに出てしまった。えらいすんまへんなあ。今思い返しても、不甲斐ない試合運びに憤慨してしまう。初回の赤星出塁、関本バント失敗→併殺を見た瞬間「こりゃいかん!」と思ったら、その通りの展開になった。久保はよく踏ん張ったけど、慎重すぎて球数多く、イライラ。そして五回にしょうもない打者に打たれてしまう。阿部は言わずもがな。メンチがウソのような理由で登録抹消になり、下で好調なバルディリスが上がってきて雰囲気も変わるかと思ったのにな。

 言いたいことは山ほどあるが、まずはウエスタンだ。小嶋。ダメだ。あれでは…。ナゴヤ球場のスピードガン表示では最高134㌔。2軍調整中の中日・山本昌が137、8㌔出ていたことを考えれば、物足りないもいいところ。じゃあ、変化球がよかったかといえば、キレすぎるのかワンバンばかり。ようやく捕手・小宮山が抑えるあんばいで、失点した2回は暴投2つを犯してしまう。

 どこが1軍に推薦できるのか。夏のような陽差しが照りつけたスタンドから見るおっさん記者には、皆目わからなかった。以前見たときより、投球フォームもこじんまりしてしまい、迫力もない。下柳のように球の「出し入れ」をするのならいいが、それもできない。出来が悪い日に行ったかもしれないが、それでもあれでは1軍などとてもとても…。2番手・ジェンはよかった。球威もあり、マウンドさばきが堂に入っている。あとで虎番が言っていたが、ジェンの方が上がってくるらしい。当然だろう。

 林が4安打、坂が5安打とよく打っていたが、個人的に気にしてみたのが2年目・高浜。ようやく試合に出られるようになり、この日は代打で登場した。相手は元巨人の河原。これも懐かしかったなあ…。どんな対戦になるか、興味津々だったけど、見逃し三振だ。振れ、高浜!そう叫びそうになった。目一杯のスイングがなぜできない!ガッカリした。こりゃ、いかん!

 ナゴヤ球場に訪れたファンは意外に多かった。おっさん連中がほとんどだったが、彼らのヤジは強烈だ。鳴尾浜では考えられないような罵声を次々と選手たちに浴びせるのだ。もちろん、温かい声援もあるが…。これがよくグラウンドに響く。きのうで責められていたのは、中日の若い捕手。彼は精神的に滅入るだろうなあ。そして強くなるだろうな。

 きょうの最終戦もきついと思う。真弓監督はどんな野球をしたいのか、いまだにわからない。ビジョンが見えてこない。負けても「負け方」がある。

ウエスタンを見に行くゾ~

2009-04-22 10:23:06 | Weblog
 朝の目覚めは悪くない。というか、勝手に目が覚めてしまうのだな。しかも、定刻の6時半に。ナイターなんだからもう少しホテルの部屋でのんびりすればいいものを、このおっさん記者は余裕がないもんだから、サッサと起きてしまうのである。でもって、名古屋駅までブラブラと散歩がてらに新聞を買いに行った。40分かけて名駅に到着すると、街頭で「元気一番!○○○○○C」で有名な清涼飲料水をくばるギャル(古い!)と遭遇。1本もらってゴックンとやった。結構歩いたからうまいのなんの…。「○○○○○Cは小さな巨人です!」って感じかな。

 駅の一部でしか売っていない我が社の新聞を買って1面を見ると、当然ながら敗れた阪神ではない。ある女性タレントの自殺がデカデカと載っていた。80歳台の母親の介護に疲れた末の自殺だったという。可哀想に…。言葉も出ない。本当に身につまされる。一枚めくって2、3面に阪神記事。これも当然ながら明るくない。きのうのブログで書いた赤星が、スタメンで頑張ったが負けた。安打を放ち、盗塁を決め、好守をした。満身創痍(そうい)の選手会長が頑張っても負ける。金本が打っても勝てないのと同じ。1人だけでは勝てんのよ。

 その金本は1打席目から全くタイミングが合ってなかった。下り坂に入った感が否めない。そんな今こそ、鳥谷と新井の出番なのだが、彼らも一向に上がってこない。たまに打っても、それが長続きしないんだからしょうがない。メンチはメンチでやっぱりメンチ。彼についてはもう触れなくていいだろう。

 てなことを書いてても仕方ないから、ナゴヤ球場であるウエスタン・中日戦を見てこようと思う。もうすぐ1軍に上がってくるだろう小嶋が先発するらしい。どれだけのものになっているのか、観察してくる。その報告は、時間があればナイターの試合後に。

雨の名古屋…ドームへ行く前に

2009-04-21 14:16:20 | Weblog
 屋外であれば、完全に中止となる天気だが、ドームはそれもないから選手は大変である。今一つ波に乗れない「虎」と「竜」。一日でも雨で試合が中止になれば、その分、気持ちに余裕が生まれ、不調の選手が甦ったりすることもままある。ところが、ドーム球場が多くなったため、雨天中止が昔ほどない。状態が悪くても、連戦をこなさないといけないから、なかなか調子は戻ってこない。ファンにすれば(新聞記者もそうだが)試合があっていいのだが…。

 雨で少しでも休みたい選手は、阪神で言えば「赤星」だろう。持病の頸椎ヘルニアに加え、オープン戦で痛めた腰の状況が本当に悪い感じだ。ベンチで練習を見ていると、腰を少しかがめた赤星が横を通り過ぎたりする。どう見ても元気ではない。本来ならば、ある一定期間の休息が必要なのだろう。ただし、選手会長としての彼の立場が、それを許さない。チームもまた彼がいるのといないのでは雲泥の差。だから、完全な状態でなくてもベンチに入れ、休みをとらせながら使う。

 個人的な見解だが、ここは一度登録を抹消し、10日という時間を赤星に与えたらどうか。別に完全に治らなくていいのだ。戦場から一時離れ、身体をリラックスさせてみる。そんな時間を、強制的に作らせたらどうか。今ならできる。多少影響がでても、この時期だからできると思う。

 はっきり言って、現状の赤星は大きな戦力とはなっていない。本人も歯がゆいことだろう。きょうはスタメンで出るのか。出られるのか…。彼の打席を見るのが最近辛いんだよなあ。