中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

復帰した「巨人・二岡」を見て

2008-07-21 11:00:04 | Weblog
 とにかく眠い。ナゴヤドームで阪神の驚異的な粘りを見て、ホテルに戻ってから

はテレビでゴルフの全英オープンを観戦。最終日までトップだった53歳のグレッ

グ・ノーマンが失速するのとほぼ同時にこっちも睡魔に襲われ、気が付けばテレビ

をつけたまま眠っていた。それでもいつも通りに朝6時半に目覚めるのである。も

っと寝ていればいいじゃん、と言う方がいるかもしれないが、おっさんは体力的に

そう寝られないのだ。だから、いつも寝不足になる。

 駅前で新聞を買い、昨日の結果を見ていて、やはり気になったのが「巨人・二岡

復帰」だった。まあ、どの新聞も派手に書いている。うち(デイリースポーツ)な

どは「モナ・ショック癒えず…二岡いいとこなし」と大きな見出し。ある新聞は、

ノーヒットに終わって「Hなし」ときた。なるほど…うまいやんか。変な感心をし

ながら読んだのだが、当然のように二岡に辛いものばかり。でも仕方ないわな。あ

の騒動は、世のおっさん連中には「とってもうらやまし~い」ものだったのだか

ら。したがって「お前ばかりいいめをしやがって」の“やっかみ”が爆発する。彼

は黙って耐えなくてはいけない。しかも結果を残しながら…。

 その二岡が今度は甲子園にやってくる。関西のファンは、手ぐすねを引いてまっ

ていることだろう。彼が打席に入ったときのスタンドの反応は、今から予想でき

る。打ったらすさまじいブーイング、打たなければ嘲笑が巻き起こるはずだ。自分

が二岡の立場なら、とてもやりきれない。

 改めて、プロ野球選手は「公人」だということを痛感する。グラウンドを離れた

ら一般人と同じと言おうが、これは通用しない。現役選手である以上は、常に自分

の身を律し、節度を持って行動しなくてはいけない。辛いのお~‼横山たかし・ひ

ろし師匠なら、必ずこう言うだろう。