中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「食い倒れ太郎」も大喜び?

2008-07-03 23:00:32 | Weblog
 先発が「朝倉」と聞いた時点で、何やら負ける気がしなくなった。川上なら「相

手もエースを立てて必勝態勢だから、1つくらい負けても…」となるが、そのエー

スは次の巨人戦に回った。何でなん、落合さん?確かに、朝倉は去年阪神に強かっ

たが、この3連戦は悠長なことを言っている余裕はないでしょうよ。川上を外した

敵将の胸の内がよくわからん。結果的には、朝倉は踏ん張ったものの、中継ぎのチ

ェンが打たれて中日の負け。手痛い3連戦3連敗だ。別にいいけど、こうなっては

全く面白くなくなる。

 途中で何回も雨が降ったこの試合。スタンドにはあの「食い倒れ太郎」がおばち

ゃんとおっちゃんに連れられて“観戦”に来ていた。どこにでも出てくるヤツだ。

居酒屋の単なるマスコットだった彼が、有名タレントの如くあっちこっち出て回る

のはどうみても変。しかし、そんな「変」を笑って見守る心の広さを、関西人は持

っている。「食い倒れ太郎フィーバー」は、関西人が生んだシャレの1つだろう。

そんな彼も、阪神の痛快な勝利に酔ったのではないか。正確には、側で寄り添って

いた2人の“保護者”であろうが…。

 個人的なことで恐縮だが、この試合には大の中日ファンという大学の先輩も観に

来ていた。前日にメールしたら、そりゃあもうグチばっかり。特に、さっぱり打た

ない助っ人・李に対しては罵詈雑言のオンパレード。内容はあまりに酷なのでここ

には書かない。逆の立場だったら、無茶苦茶言っているだろうが…。最終打席に藤

川からヒットを打ったが、その他はスカばっかり。彼を見るつにつけ、森野不在は

やはり大きい。

 ガックリと家路に着いただろう先輩を思うと、心苦しくなる。だが、2年前の阪

神ファンだってそうだったのだ。中日に負けるたびにやけ酒を飲んで「いつか

は…」と肩をたたき合ったもの。因果応報というか、驕る平家久しからず、という

か、盛者必衰というか。時に流れを実感したこの3連戦でありました。