中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

苦しむ金本の「努力」を見た

2008-07-26 22:23:25 | Weblog
 完封リレーの詳細は、精鋭虎番たちが書くデイリースポーツの紙面を見ていただ

きたい。一言で表現するなら「阪神の強さが如実に表れた試合」だろうか。竜が死

んでいるのは今さら指摘しなくていい。そんな全体の結果より、金本と新井にヒッ

トが出たことが、こっちの胸を躍らせた。

 炎天下の下で行われた打撃練習を、一塁ベンチからジッと見ていたら、金本の様

子がいつもとちょっと違った。何が違うのか…。ケージの中にいる主砲を嘗めるよ

うに見つめ、やっと気付いた。バットを握る手が上下逆なのだ。要するに、右打者

の握りのまま、フリー打撃を続けていたのである。

 ティー打撃なんかでは、よくそんな格好で練習する選手を見るが、フリー打撃で

は珍しい。何を考えて金本はそんな練習をしたのだろうか?ベンチで顔見知りの記

者と話していたら、近くにいたOBで野球評論家の伊藤文隆さんが「体を開かないよ

うにあの握りで打っているのと違うかな」と言う。確かに、あれでは体は開かな

い。ここ4試合無安打と打撃不振に陥っている主砲も、いろいろ考えながら練習を

しているのだ。何も手をこまねいているわけじゃない。

 弟分・新井が帰ってきたことで、金本の精神的負担も軽減されるに違いない。こ

れは新井とて同じ事で、再びいい相乗効果がチームに表れることだろう。ただし、

新井の腰痛は当分は疑ってかかるべきだ。腰痛だけはバカにしたらいかん!大事な

身なんだから、決して無理しないように。

 それにしても、連日暑い。そろそろ雨が降らないものか。このままじゃ身も心も

ひからびてしまう。