無量大数 - 10の68乗の世界

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助役廃止

2005-09-29 14:00:54 | 政治・行政
たしかに経費節約にはなる。

だが、変なのは、市長が職務を執行できない事態になった場合、助役でも収入役でも職務を代理執行することは決まっているのだから、そのときはどちらでも同じことなのじゃないか? 収入役にもしものことがあった場合、誰が職務を代行するのか?

以前も書いたが、収入役は無謬ということはないし、無論可能性は低いが市長と結託して何かをしない保証もない。重要なのはしっかりした外部監査である。


2005年9月29日付埼玉新聞記事より引用

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志木市“助役廃止案”を可決
議会から逆提案
4年で5200万円節約
 
 志木市議会は九月議会最終日の二十八日、議員提出議案として出された「志木市に助役を置かない条例」案を賛成多数で可決した。総務省と同市によると、これまで助役を置かない条例を可決した自治体は、全国で二十一あるが、市では、神奈川県大和市など三つのみ。ただ、志木市は選任主体の市長側ではなく、議会から提案している点が、全国でも珍しいという。同議会は前市長提案の“収入役廃止”案を否決しており、これに対抗する形となった。

 議案は同日、鈴木潔議員ら四人が連名で、小山幹雄議長に提出。賛成十二、反対五の賛成多数で可決された。地方自治法は、ただし書きで、助役は「条例で置かないことができる」と定めている。

 鈴木議員は提案理由で「志木市は八月、財政非常事態として、来年度予算編成の試算で八億五千万円の財源不足を宣言した。助役の年間給与は約千三百万円、任期四年間で約五千二百万円。助役の選任は到底無理」などと述べ、経費削減を強調した。同市は、前助役が同市長選出馬のため辞職した五月以降、助役が空席となっている。

 条例は、助役を置かない期間を「当分の間」と表記している。反対議員からは「期間があいまい」「市長ではなく、議会が提案するのはおかしいのではないか」との意見も出ていた。

 議会の可決を受け、長沼明市長は「議会の意思を尊重し、当分の間は助役を置かないで市政を進めていきたい。市長不在時の緊急対応などは部長に任せることになると思うが、条例や規則を点検して決めていきたい」と話している。

収入役廃止否決の経緯も

 助役を置かない条例案を可決した志木市議会は今年三月、穂坂邦夫前市長が提案した収入役“廃止”条例案を否決した経緯がある。ともに目的は経費削減だが対応は分かれた。「収入役廃止はノーなのに、なぜ?」との声もあるが、今回の議決には、「収入役は公金を扱う独立した存在」と、議会は助役より収入役の役割を重視した。

 収入役廃止条例案に反対し、今回賛成した議員は「会計は行政組織の中でも一種の聖域。収入役廃止条例案では、助役が役職を兼務するとしていたが、助役がもしものときは市長が仕事をこなす。権限が一極集中してしまう」と話す。長沼市長は「収入役は年度変わりの三月議会で選任したい」と、議会の意思を尊重する姿勢で、収入役の空席は解消される見込みだ。

 議会主体の決定を疑問視する声に対し、提案者の鈴木議員は「財政非常事態で抜本的な見直しを進めてはいるが、“助役廃止”は職員からは言い出しにくい領域。むしろ議会が提案したことに意味があるのでは」と話している。

 志木市議会は、二〇〇〇年までの定数二六を、二回の削減で現在の一九にまで減らし、約一億六千万円の人件費を節約してきた。議員の一人は「助役を置かないことは、非常事態のアピールにもなる。節約に向け職員の刺激にもなるはず」と期待を込めている。


孤独死は消極的自殺である

2005-09-29 00:51:51 | 政治・行政
NHKのどの番組だかは忘れてしまったが、松戸の常盤平団地での取り組みを紹介していた。

http://www.bunya.ne.jp/kiji/2004/0922/tokushuu1.htm

孤独死は年々増加している。それも、40~65歳の孤独死数が全体の4割以上を占めているという事実はほとんどの人にとって想像できにくいのではないか。本来であれば、働き盛りである。

社会全体としてのコミュニティが壊れている現状では、いかなる取り組みを以ってしてもゼロには出来ない。ちなみに筆者の叔父も2名が孤独死を遂げている。性格的なものが原因となって家族・親族と疎遠になり、最期を誰にも看取られることなく「発見」されている。

番組中でも紹介されていたが、脳梗塞の後遺症で手足が不自由にもかかわらず、傷害年金の支給を却下された50代男性の例は悲惨だ。医師の診断書の書きようによって、働き口が見つからないにもかかわらず、結果的にセーフティネットから漏れてしまう。

自殺を試みたが死ぬことが出来なかったという男性を見ていると、この国の真の貧しさを実感する。小さな政府がいい、なんて誰が言っているのか。いざというときに頼りにならない政府を、我々が支える義務を感じないのは当然ではないか。