無量大数 - 10の68乗の世界

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外環道PI

2005-09-18 23:50:23 | 交通問題
「パブリック・インボルブメント」がその言葉どおり成立したのかなあ。

NIMBYをいかにNIMBYではなくする努力・知恵が求められるのだが、どうもそういう方向性が出たかは疑問である。

先日も東工大の研究者さんとお話したのだが、高速道路や火葬場などの迷惑施設がもたらす公益と、それがあることによる周辺への不利益は、同じものさしで測っていいかは疑問。いまのところ、排気ガスによる健康被害が完全に払拭されるには相当の時間がかかるわけで、それによる大きな不利益をいかにカバーするかについて精査されているとはいいがたいからである。

単なる地域エゴと片付けてしまうレベルの低い意見ばかりが跋扈するネットだが、こういう知恵に関するページを見つけてみたいところ。


読売新聞2005年9月16日付記事より引用

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外環道凍結の練馬―世田谷間、地下方式に変更…国交省

 住民の反対で30年以上、建設が凍結されている東京外郭環状道路(外環道)の練馬―世田谷間約16キロについて、国土交通省は16日、40メートル以下の大深度の地下構造で都市計画決定の変更手続きを進めることを正式に表明した。

 ルート案では関越道、中央道、東名高速道とジャンクションで接続、東京都練馬区内の目白通りと青梅街道、三鷹市内の東八道路の3か所にインターを建設するが、住民の反対が強い国道20号(調布市)と世田谷通り(世田谷区)にはインターは建設しない。

 国交省の計画案によると、同区間の総工費はインター建設を除き総工費1兆2000億円。着工からの工期は10年を見込んでいる。近く、東京都と計画変更や環境影響評価などの手続きに向けた協議を始める。

 外環道の練馬・大泉―世田谷間は1966年に高架方式での建設が都市計画決定されたが、環境悪化を訴える地元の反対運動で70年に計画が凍結された。その後、東京都の石原慎太郎知事が計画の必要性を訴え、03年、国交省と都が従来の高架方式ではなく、用地買収などの必要がない地下方式で検討を進めることで合意。住民や自治体が参加した「PI(パブリック・インボルブメント)外環沿線協議会」などで計画の是非が議論されていた。

 北側国交相は16日の閣議後会見で、「引き続き住民の方の意見を聞きながら、(計画の必要性に)理解を求めていきたい」と話した。