11年前の三陸鉄道の盛土区間における転覆事故の教訓はまったく生かされなかった。地形的要因と人工構造物による相乗効果が発揮されてしまったのであるから、同様の形状をもつ区間ではより厳しい規制が設けられるべきだったのだが。
くしくもこの事故と同じく1994年2月22日におきたJR北海道の広内信号場付近での特急転覆事故は風速計の故障であった。2重化によるフェールセーフの思想も当然必要ということである。
国交省には専門家がいない。鉄道総研もこの辺の研究はしていないのだろうか?
われわれ利用者も「のど元過ぎれば」とならないよう彼らに対する監視を怠ってはならないだろう。行政の不作為による人災は意外に多いのである。
2005年12月27日付読売新聞より引用
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鉄道会社の突風対策検討へ、国交相が表明
JR羽越線の脱線・転覆事故を巡り、北側国交相は27日の閣議後会見で、JR東日本など鉄道各社の突風対策について、「現状のままでいいのか、もしくは別途、違った対策を検討すべきなのか、事故の再発防止策については議論する必要がある」と述べ、今後、専門家も交えて検討する方針を明らかにした。
(後略)