無量大数 - 10の68乗の世界

個人用ストレージもテラバイトオーダーに到達した昨今、世界に散らばるさまざまなジャンルのトピックを拾います。

浜岡原発と津波

2005-09-13 12:41:51 | 核・原子力
共産もこういう優れた問題提起能力はあるんだよね。実際の選挙戦略はどーしようもないけど。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-09-11/2005091104_02_0.html
しんぶん赤旗より引用

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日本科学者会議は、原子力発電問題のシンポジウムを金沢市内で開催しました。初日の十日、世界で相次いでいる地震や津波に原発が耐えられるのかをテーマに、地震学、建築学、流体力学、原子力発電など幅広い領域の専門家たちが活発に討論しました。

 先月起きた宮城県沖の地震で、女川原発の乗っている岩盤が、想定している最大の揺れを超えていたことや、兵庫県南部地震以来、想定されていなかった大地震が相次いでいることなどがとりあげられました。

「もし現在の科学的知識があれば、造らなかったはずの原発もある」など、原発の耐震性の問題が後追いになっている現状が報告されました。

 建築の専門家、渡辺三郎さんは、「政府の原子力安全委員会の考え方で本当に大丈夫なのか」と問題提起。実際の地震で測定されたデータと照らし合わせながら、政府の説明が破たんしていることを指摘しました。

 津波の問題では、「浜岡原発の標高は六メートルしかない。もし八メートルの津波がきたら、原子炉建屋の二メートルまで浸水して土砂が流れ込むことが考えられる」「引き潮が起きた場合、海から冷却水が取れなくなって空だき状態になり、炉心溶融が起こる可能性がある」などの問題点が出されました。

(後略)

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インドのカルパッカム原子力発電所の被害についても笹山氏が指摘しているけど、中央防災会議はひどいな。JANJANの記事へのリンク。

http://www.janjan.jp/living/0501/0501172657/1.php

村田氏の「責任感、正義感、倫理感の“三カン欠如”こそが「日本病」であり、原子力事業がこれを象徴していると記しましたが、11名の死傷者を出した美浜原発事故後、その関係者の責任が追及されずに放置されている現状は、非常に残念なことですが、私の主張を裏付けているかの如き出来事と言えます」という指摘はまさに的を得ている。

常に最悪の事態を想定するのがシステム屋すべてに共通する重要な職業意識のはずなのだが、どうも原子力関係者にはそれがなさそうである。

災害、特に原子力人災は起こってからでは遅い。もはや多くの人々の記憶の断片にしかとどまっていないJCO事故にしても、アレを対岸の火事としか見ていないが如くの行動原理である。

チェルノブイリを上回る災害が起こらない保証はどこにもない。


維持勢力ふたたび

2005-09-13 10:53:34 | 選挙
小飼さんとこ経由でなかなかいいブログを発見。敬意を込めTBも打っておこう。

http://blog.livedoor.jp/journals/archives/50043653.html

今回は脱力して集計プログラムを動かさなかったが、与党票を野党票が上回るのは続いていたとは意外。

自民の延命装置は公・共という認識は変える必要もなかったのだな。

共産のことを称して「伝統芸能」と呼んでいる人がいて、フムフムとうなずいてしまったのだが、まさに悪しき伝統である。自分たちの勢力を伸ばすのにアレでいいと思っていたら頭が悪すぎるし、優れた政治の実現という目標などない手段と目的を履き違えた連中なのだ。

自らが主役と勘違いしているのもイタイ。脇役どころかエキストラ程度なのに。



表は黄門様の顔、裏は悪代官

2005-09-13 00:14:28 | 政治・行政
超すごいプログラマ小飼さんのブログより

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50078159.html

この中で、もっとも重要なのは以下の部分。引用すると、

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今回ほど、投票率と政治への関心との乖離が激しかった選挙はないのではないか?国民は政治に関心なんかないのは明らかではないか。「とっとも問題を片付けろ」とばかりに永田町に責任を押し付けただけではないか。

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関心がなく、かつ、単なる人気投票に堕した選挙だったといえよう。プレス、特にTV局上層部の思惑通りの結果になったのは当然過ぎるほど当然の結果である。

「片付けろ」とさえ思っていない人間は多いだろう。なんとなくやってくれそう、でも何を?と問われると郵政以外答えられない層は非常に分厚いようだ。

法案の中身すら知らず、ただ民営化というだけで賛成し投票行動に移ってしまう、この行動原理はポピュリズムというくくりでいいのだろうか?

もうひとつのブログを見てみよう。

http://ohnishi.livedoor.biz/archives/50047447.html

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さまざまな政治課題に対して『改革』は加速されることを期待しますが、参議院はいまだに族議員の巣窟であり、追い風で当選した議員さんたちで水太りした自民党が、自らが抱える族議員と霞ヶ関の役人という魑魅魍魎の魔物たちとどれだけ対決できるのかが見物です。

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ありえない話である。政官業癒着の現実を知らない人は多いが、優れたマーケット・アナリストですら、この体たらくだ。

談合こそすれ対決などありえない。自民党政治家は利益誘導が存立基盤なのに現業部門とシンクタンクを併せ持ち、予算策定の実務を取り仕切る官僚たちと対決する/できるなどと冗談抜きで想像できるというのはあまりに荒唐無稽。噴飯ものである。

こういう日本の恥部の基礎知識を教えてくれる学校などないし、ネット上に転がるもろもろの情報から正確な知識を得ていくしかないのだが...