インドネシアのスンダ海峡で津波を引き起こした火山は噴火の頻度が高まっているとして警戒レベルが引き上げられました。
防災当局は新たな津波に対する警戒をさらに強めるよう呼びかけています。
インドネシアのジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡では今月22日に津波が発生し、防災当局によりますとこれまでに430人の死亡が確認され、159人の行方がわからなくなっています。
この津波はスンダ海峡にある火山「アナック・クラカタウ」の噴火によって引き起こされたとみられています。
火山を監視しているインドネシアの地質当局は27日、アナック・クラカタウについて
「今月23日以降、噴火の頻度が上がり、間を空けずに噴火が起きている」
と説明したうえで、4段階ある警戒レベルを上から2番目に引き上げたと発表しました。
発表を受けて、防災当局の報道官は被災地の人々に対して冷静さを保ちつつ新たな津波に対する警戒をさらに強めるよう呼びかけています。
また、警戒レベルの引き上げによって火山周辺の立ち入り禁止エリアも火口から半径2キロ以内だったものが半径5キロ以内に広げられ、ジャワ島の西部など火山灰が観測されている地域では、住民たちにマスクの着用が呼びかけられています。
さらに、インドネシアの航空当局はアナック・クラカタウの周辺を飛行しないよう航空情報を出して注意を呼びかけています。