【北京・工藤哲】
中国国営新華社通信は21日、日本政府が了承した2015年版「防衛白書」について、「根も葉もない『中国脅威論』がかつてなく強まり、背景には『仮想敵』を作り出す政策が潜んでいる」と論評、強い不満を示した。
そのうえで「『中国脅威論』は隣国間に溝を作るものだ。
安倍政権が中国と対立することは、日本や東アジアにとって不幸だ」と指摘した。
新華社は白書について「この十年来で最少のページ数なのに中国に関連する部分は増え、中国の軍事政策を攻撃し、面目をつぶすものだ」と主張。
「中国脅威論」の狙いとして「安倍政権が安保法案に正当性と必要性を与え、南シナ海などで(中国を)挑発する雰囲気を作るためだ」と分析した。