健康塾通信

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「眼は五臓の精華」 

2008年02月15日 20時31分35秒 | Weblog
先日「白内障」の手術で入院中の方を訪ねました。最近は日帰り手術などもあり、ご高齢の方でも約1週間くらいの入院の間に両眼の手術を行う方もいらっしゃるようです。

白内障の原因で、最も多いのは加齢によるもので本来透明な水晶体が濁ってきて、濁りが中心部に広がるとまぶしくなったり、眼がかすむようになるようです。

このように老化現象によるものを「加齢性白内障」といって、高年齢の人ほど多く発症します。
そのほかの原因として、
:アトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症として発症。
:母親の体内で風疹に感染することなどが原因で生まれつき白内障になっている場合。
:眼のけがや薬剤の副作用から起こす場合。

白内障の手術後は

眼の充血
眼がごろごろする
涙が出る
眼がかすむ
これらの症状は数日から1~2週間で治まるようです。
術後は炎症や感染を防ぐ目的で、医師から処方された点眼薬をつけて定期的に診断を受けるなどして様子をみるということです。


中医学では、眼の疲労は血液の貯蔵庫である「肝」の失調にあると考えられます。そして「眼は五臓の精華」といって、内臓に異常があれば眼にあらわれ、眼の疲れは内臓にも悪影響を及ぼすということになるのです。

これは経絡の流れからみても、
黒目・・肝(木)胆
目じり・・心(火)小腸
瞼の上下・・脾(土)胃
白目・・肺(金)大腸
瞳・・腎(水)膀胱

このように眼の状態から身体の情報を得ることができます。

以前五行説のことをお話しましたが、この五臓とは現代医学でいう
臓器をさすのではありません。
ちなみに中医学で六臓六腑とは肝・心・脾・肺・腎・心包(しんぽうと言い心臓を包む膜)を六臓といい、六腑は胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦(さんしょうと言い上半身を上焦、中焦、下焦の三つに分ける)のことをさします。

☆上焦・・肺の辺り
 中焦・・胃の辺り
 下焦・・おなかの辺り


最近は眼の不調や障害がふえています。特に日々の生活でOA機器を使うことが多く眼精疲労を訴える人が急増しています。

眼精疲労の原因は

肝臓や胃腸などの内臓疾患から

糖尿病や脳腫瘍の初期症状として

パソコンなどによる眼の酷使から

眼精疲労の症状は

目がかすむ
まぶしい
目の奥が痛い
充血
その他全身症状(肩や首こり、頭痛、吐き気、イライラ、うつ状態)
などの症状が現れることもあります。
眼を使いすぎると血液が消耗され眼に栄養がいきわたりません。
そしてこれが慢性化すると頭痛や肩こり、精神的なイライラにもつながってしまいます。

では眼の疲れや諸症状に効く代表的なツボをご紹介します。

☆晴明(せいめい)・・・目頭からやや鼻寄りのくぼみにあるツボ
    鼻の方に向かって人差し指の腹でゆっくり押します。

  <疲れ眼・かすみ眼・充血・白内障・緑内障・結膜炎など>


☆攅竹(さんちく)・・・眉頭で押して痛みのあるところ
    親指の腹で上に押し上げるように押します。

  <疲れ眼・視力減退・頭痛・なみだ眼・充血など>

☆糸竹空(しちくくう)・・・眉尻のくぼみにあるツボ
    人差し指で奥に向かって押していきます。

  <充血・めまい・頭痛・顔面神経麻痺など>

「眼は心の窓」というように心理状態などを映す鏡ともいわれます。
しっかりと1日の疲れを取って明日に備えましょう!