県立青少年センターでは、毎年「国立劇場・歌舞伎鑑賞教室」という公演があります。地元で本格的な歌舞伎が見られる唯一の機会なので、毎年楽しみに見に行っています。
74回目の今年の演目は『義経千本桜 河連法眼館の場』でした。
上演前に「歌舞伎のみかた」というレクチャーがあるのですが、これがとても分かりやすくて楽しいです。今年は澤村宗之助さんによる解説で歌舞伎の約束事や「河連法眼館の場」までのストーリーの説明がありました。
毎年趣向を変えて観客を楽しませてくれるので、その趣向を見るのも楽しみのひとつです。
『河連法眼館の場』は、美しい静御前と可愛らしい「狐忠信」の大活躍の場なので、分かりやすく、華やかで親しみやすい、歌舞伎入門にピッタリな演目だと思います。
私が一番最初に見たのも『義経千本桜 河連法眼館の場』でした。当時通っていた中学校で歌舞伎座に「歌舞伎鑑賞」に行き、初めて歌舞伎を見ました。狐忠信・演ずるは三代目市川猿之助さん、当時30歳位だったでしょうか、アクロバティックな舞台で、子供の私にも充分楽しめました。「親」である「千年狐の鼓」を抱えて喜び勇んで山に帰る狐を宙刷りで表現、3階席にいた私たち学生も、その演出にビックリ!
40年も前のことですが、その感動は今でも心に残っています。
半世紀も生きた今では、歌舞伎の見た目の華やかさもさることながら、そのドラマ性にも魅力を感じます。主従、親子、男女それぞれの情が時代の中で表現され、それが素晴らしいドラマになっていることを感じました。
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