梅の香庵~うめのかあん~

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とりとめないことをとりとめなく・・・

君がいれば

2019-02-02 19:54:06 | イラスト
梅の香堂トップ絵更新しました。



「君がいれば」


お待たせしました?
昨年2018年12月に開催されました「3rd Christmas Art Competition inYOKOHAMA」の出展作品です。
実際のサイズはB2。長辺が72センチちょい。
今や懐かしフェーマスのアートコンテストのサイズですね。
このサイズ感、描いててなつかしかった。

ここんとこ展示用の絵を描いていなかったので、大きい画面に向かうのは久しぶり。
やっぱあれですね。単純に、大きく描くのは楽しい。

タイトルの「君がいれば」はCoccoの同名の曲のタイトルから拝借しました。
この曲で歌われている「君」。
今の私には椿だなーと思って、椿さんへの感謝を込めて描きました。
だから今度こそシマシマ描きましたよ!反転してるけど!


余談ですが、
以前、絵の中に文机を登場させようとして調べているうちに自分でも欲しくなっちゃって、とうとう文机買っちゃったことがあるのですが、
これ描いてる時は有明行灯がほしくなっちゃいました。
有明行灯を初めて知ったのは、杉浦日向子さんの漫画でした。
お月様のデザインがあまりにキュートで、無知な私は、現代的に創作したデザインなのかな?とか思ったら、江戸時代に本当にあったんですよねー、こういう行灯。
めちゃめちゃ可愛いくないですか?江戸人センス良すぎ。
てなわけで有明行灯を登場させたのはたぶんこれで2回目なのですが、
今回またネットで調べていたら、今でも売ってるということが判明!
あ、中身は電気の現代仕様ですが。
うっかりネットショッピングにぽちっとしそうになって踏みとどまりましたけど、欲しいですねー、有明行灯。
ちなみに文机は作業机として重宝しておりますよ。

えっと閑話休題。


イベント開催中のことです。
展示会場で自分の作品の近くにさりげなく立ち、来場者さんの会話をこっそり聞いていましたらば、
「これはきっとあれだよ」と、絵の世界の設定を語りだした方がいらっしゃったのです。
「この子のお父さんが死んじゃってさ、でも猫を残してくれてさ。あれはきっと形見なんだよ」
おおおおお!すごいなんか感動!!物語を感じてくれている!!!
ひそかに悶絶する私。
するとお連れの方も、
「あー、私はねー、この人の旦那さんが死んじゃってー、でも猫がいてくれるからー」
のおおおお!別パターン登場!
そしてやっぱり死ぬんですね!!

この出来事は本当にうれしかったです。
本当にありがとうございます。

私の中でももちろん設定はありますが、それは秘密といたしましょう。


技術をほめていただけるのはもちろん嬉しいけれど、
絵の世界を感じてくれたり、読み取ってくれたりしていただけるのは本当に本当にうれしいです。

展覧会では来場者さんが気に入った作品に投票していただくという企画がありまして、
後日、私の作品に投票されたアンケート用紙が送られてきました。
投票していただいた方々!感謝意外の言葉がありません!ありがとうございます!!
この場を借りてお礼申し上げます。

そして、みなさん律儀に感想も書いてくれてるんですよ。すごいなーほんと。ありがたいことです。
一枚一枚ありがたく拝見しましたが、絵の雰囲気やストーリーに対してのコメントが多く、とてもうれしかったです。
意外、と言ってはなんですが、「君がいれば」というタイトルをしっかり汲んでくださる方が多くて驚きました。
自分が絵を見るとき、そこまでタイトルを読み解こうとしているだろうか・・・・・。猛省。
なかでも、
「君の存在の大きさが伝わった」
という一文。
伝わりましたか!!!
もうほんと感涙もの。伝えたいことが伝わるって、制作のすべてが報われます。

あとですね、
「ネコが言っているようにも見えるし、女の子が言っているようにも見える」
私これ読んで、椿を抱きしめたくなりました。(実際やると超怒られるのでやらないけど・・・・)
「君」は、猫でもあり、女性でもある。
そう見えたのならば、きっとそうなのでしょう。
あーよかったなー。この絵描いて。
大事な一枚になりました。

この絵を描かせてくれた椿に、心から感謝。


ありがとう。
またシマシマ描くね。






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4 コメント

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Unknown (ユウコ)
2019-02-07 15:32:20
実物を目の前にする感動を味わった一人として、
見に行けてよかった!と心から思います。
私はねー、かんざしとお手紙から、恋人関係かな!といろいろ想像してました。
この一枚を表紙にした本を読んでみたい。
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Unknown (ちをり)
2019-02-09 09:30:48
改めまして、遠路はるばる横浜までありがとう!!

この出展が決まった時、応募提出書類に、いきなり「作品タイトル」の記入欄がありまして、
えっ、まだ描いてもいないのに??とびっくりしたのだけど、
ともかく椿の絵を描こうというのは決めていたので、構図よりも先にタイトル決定。
技術的には至らない点が多々ありますが、目指すべきテーマには辿り着けたのかな、と、皆さんの感想を読んで思いました。

そいえば、月が満月じゃないところがいい、と仰ってくれた方がいまして、思った以上に皆さん見てくれているのだな、と感動したの。確かに敢えてそうしたんだよね。
なんか今回の出展で、改めて絵を描く意欲が湧きました!最近さぼってるけど!がんばろ!
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やっぱり死んじゃう物語(--;) (鉛筆ウサギ)
2019-02-11 18:25:26
おお!これがYOKOHAMAの!
アップありがとうございます。B2の大画面も懐かしいけれど、有明行灯も懐かしかった。まだ健康体であったころ、「カラー&ライト」って本を読んで反射光の理論を実践してみようと描いたことがありましたっけ。で、物語を感じる絵っていいですね。そして、やっぱ死んじゃうんだ(--;)。普通に生きてる人が普通に幸せになる物語って、何でこんなに難しいんだろ。。。
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Unknown (ちをり)
2019-02-13 23:11:18
言ってしまいますと、作者内設定では死んでません。

有明行灯、いいですよねー。
あれって二重構造になっていて、絵の状態よりも明るくしたい時は、火の入っている箱の内側を上に引き上げることも出来るのですよね!便利!
私これ描いてる時に、行灯の天板部にある穴、これは一体何だろうと思いながらも資料写真に倣って描いていたのですが、
描きあげて気付きました。
これ、引き上げる時の取っ手じゃない?Σ('◉⌓◉’)

個人的にはガッツポーズを振り上げるくらいのスッキリした瞬間でしたが、果たして正解や如何に。
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