梅の香庵~うめのかあん~

梅の香堂別館喫茶スペース*梅の香庵*
とりとめないことをとりとめなく・・・

後半戦

2012-08-18 10:04:05 | 日記


気がつけば8月ももう半分終わりましたね。
果てしなく続くかに思えた灼熱の日々も、もうあとしばらくの辛抱だと思えるようになってきました。

さて先日、郵便受けを覗いたら、
うちわが入っていてびっくり。


にゃんだこりゃ


何事かとひっくり返してみたらうちわ型の葉書でした。
差出人は横浜にいる姉。
横浜市歴史博物館のお土産だとか。

この絵↑、なんかかわいくないですか?
男の人が体育座りで亀に乗ってるの。嬉しげに。
箱を抱えているところを見ると、浦島太郎だろうか。
この体育座りが可笑しくて、見るたびにちょっと笑ってしまう。
初代広重さんの作だそうです。

そして表を返すとどどんと美人画。

限りなく踏切りに似ている釣り竿で、女の人がエビらしきものを釣っている。
これまた嬉しげな顔で。晩飯ゲットというところだろうか。
こちらは豊国さん。
それにしても江戸時代にこんな派手な釣り竿があったんですなー。
そして女性も釣りをしたんですなー。

というわけでなかなかに私好みの一品です。ねーちゃんやるじゃん。
しかし当の姉は私と趣味嗜好が全く違う人で、歴史文学に興味は無いと思っていたが、
葉書の文面によると、
「歴史博物館で生麦事件の展示をやっていたので行って来ました」
とな・・・・・。

35年間姉妹やってたが、姉が生麦事件に興味があったなんて知らなかった・・・・・。

生麦事件っつったらあれでしょ。
外国人がお侍にばっさり斬られちゃって国際問題。
確か異人さんが殿様の行列の前を横切ったのが事件の発端だったような。

なーんて適当なことをネットで書いて間違ってたら申し訳けないのでちょっと調べてみましょう。

事件発生は1862年。現在の横浜市鶴見区生麦にて。
あ、今も同じ地名があるんですね。
薩摩藩主の父、島津久光さんの行列に乱入した騎馬のイギリス人4名を共の藩士が殺傷。
死亡一名、重傷二名。
唯一無傷で逃げたのは女性だったそうです。
こわかっただろうなー。

4名の内2名は横浜で商人をやっていて、他の2名(女性含む)は観光で来日中。
死亡したのは観光で来ていたリチャードンさん。
観光しにきて斬られるとはなんともはや・・・・。

島津さんちっつったら篤姫の実家かー。
薩摩藩っつったら政治的に影響力でかいところだし、こりゃ大分ややこしいことになってそうですなー。
でもその辺の政治的な問題は端折らせて下さいませ。

んでイギリス人4名は、ずらーっと横並びで殿様の行列の正面からやってきた。
最初はお侍さんたちも身振り手振りで「馬から降りて道を譲れ」とがんばって説明。

いきなり斬りかかったわけじゃなかったんですね。
お侍さんにもちゃんと良識があったのだと知ってほっとしました。

しかしイギリス人たちは端っこを通ればいいんでしょ?と思い、行列と逆行。
ついに殿様の駕籠に達しようとしたところで供のモノ激怒。
その様子にさすがにまずい雰囲気を感じ、しかし馬から降りるのではなく、Uターンしようとしちゃったもんだからさぁ大変。
殿様の駕籠の前で馬をぐるぐる動かしたもんだから「無礼者ー!!」と堪忍袋の緒が切れてしまった。
といういきさつのようです。


亡くなったリチャードンさんは、肩から腹まで斬り下げられたそうですよ。
日本刀ってすげー斬れるのなー。こわー。


ちなみに姉からのプチ情報によると、
ケガした2名の手当てをした医者はヘボンさんという人で、
このヘボンさん、
そう。あのヘボン式ローマ字の考案者だそうです。
うーんトリビア。


今更ながらこれ大事件だったんですね。
どっちが悪いとか、そういうことは怖いので言いませんが、
でもこれって、江戸時代じゃなくてもありえる話なのかもなー。

例えば現代だって、
異国の地の宗教的、政治的タブーを侵せばそりゃもう大変なことになりますよね。
相手方が何を大事にしているのか。
それを知って理解して尊重することが危機回避なのかなーとか思いました。ちょっとまじめに。


「郷にいったら郷にしたがえ」という諺は日本以外にもあるのかなぁ。







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2 コメント

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時代は体育座り (鉛筆ウサギ)
2012-08-18 18:19:28
なんだかすばらしくキュートな体育座りですね
おもちゃを買ってもらった子供のような
この笑顔、まさに芸術品(^^)
箱の中身を知った時の顔も
ちょっと見てみたい。。。かな?
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でしょ (ちをり)
2012-08-19 12:31:12
かわいいでしょ。
あ~竜宮城楽しかった
なんかお土産ももらっちゃったし

てな感じで。
両膝をきゅっと揃えている様子がたまりません。
「東海道張交図会」の部分、だそうです。なんのこっちゃ。
当時は絵本的なものがあったのかな~。
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