SHIN-GEN-SAI 【箴・言・彩】

珠玉の名言・箴言をイシューします。

フォグ・ハイダ その1

2014-06-07 06:19:04 | 人生

何故、命がけの勝負に惹かれるのか?
それは、たぶん、そこに真理を見たいからだ。
あの月のように、切ることの出来ないものが、刀が目指す先にきっとあるのに違いない。
だから、この世で生きていくのというのは、単純なことではない。
刀を持ち、いつでもこれが抜けるのに、それを抜かず、力に頼らず、皆が死なない道を探らなければならないのだ。
それはまるで、これまでこの腕が覚えてきた刀の技を騙すような行為でもあるだろう。
何のために刀があるのかと問われれば、返す言葉を知らない。


森博嗣の剣豪シリーズ「フォグ・ハイダ」より。
ゼンは考える。
命がけの真剣勝負に意味があるとしたらそれはなにかと。
我々理学療法の手技をその刀と見立てた場合、どうだろう。
技術は病める対象者のためにこそあるべきである。
しかしなお、その優劣やどこにある?
相手が人間なのは剣も治療技術も同じ事。
ならばそこに真実は見えるのだろうか?
風雲急の展開のヴォイド・シェイパシリーズ、わくわくするな!