斎藤孝氏の示唆に富む言葉
まねる力、段取り力、コメント力、これらを身につければ、どんな時代に放り出されてもやっていけると僕は思っています。転職の場合、この三つに実績が加わります。教育の最終地点は仕事なんです。だから当然、教育でもビジネスを意識する必要があるわけです。でも、今の企業の採用状況は非常に厳しい。僕はこれからは、仕事を自分で生み出す社員しか残れないと思っています。いわれてやる仕事は正社員でなくてもできてしまうからです。求められているのは、自ら仕事を生み出していく人。~仕事を生み出すとはどういう事か。隠れた需要を察知し、アイデアを出し、ピンポイントでビジネスにしていく事です。商品でもサービスでも、実は隠れた需要はたくさんあります。日本人は行儀がいいですから、消費者としての欲求が表に出てこない事が多い。だから常にアンテナを高くしておく。想像力をフルに働かせる。老若男女の本当の需要に眼を凝らしてみる。そういう事が必要になるんです。
では優れたビジネスパーソンになるために、特に若い世代はどんな意識を持つべきか。ひとつはスピードを意識する事です。仕事が出来る人は仕事が早いものです。~二つ目はとにかく仕事量をこなす事です。どんな仕事でも絶対に断らない。~そして三つ目が、読書をする事です。大量の読書をしない人には未来はない。思考能力は読書によって鍛えられるんです。また、若い頃は日記を書けと僕はよく言っているんですが、文章を書く事は更に思考能力を高めます。
そんな毎日を支えていたのは、こういう教育をいずれやるんだという志だったと思います。~志やビジョンがあれば、頑張れるんです。エネルギーの源になるし、嫌な事があっても、これが自分の道だと戻っていける。目先のお金やポストなどではない、もっと大きな志を持てれば、すごいパワーになるんですよ。そして志は人を、仕事を引きつけるんです。
「プロ論。」という某就職情報誌連載のエッセイをまとめた本から。
この斎藤教授、柔らかでスマートな顔立ちからは想像出来ないほどの苦労人なんですよね。
それだけに説得力もありますが、とにかくいいことを言っています。自分も全く同感です。
これは転職者に向けて綴られた言葉のようですが、現在の医療の世界、PTの世界にあてはめてもしっくりくると思いませんか?
今現在、目標を失っているひと、迷いがあるひと、仕事や生活がマンネリ気味のひとの脳天にガツンと一撃する名文だと思います。