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みらいのダ・ヴィンチたちへ

できるかできないか。そんなことは明日に任せて、今このときを一所懸命に「ぼく・わたしは考えたよ。描いたよ。作ったよ。」

作品が語る話に関心を

2012年08月27日 17時43分13秒 | インポート

サイボーグは制作途中に子どもと一緒に家庭に帰ることにしました。これには大切なわけがあります。いかがでしょうか?お子さんの困難を乗り越えた跡にお気付きになりましたでしょうか。作品を前にして励ましの声かけが、どんなに嬉しいことか。自分を認めてもらえた。見守ってくれていると安心できれば、少しの困難も正面からアタックする勇気が発揮できるでしょう。

往復するたびに修復が必要となるでしょう。工作課題では常に切断・接着方法を指導してきました。木材をカッターで切断しようとしたり、やたらめったらセロテープ貼りをしたりするたびに、思い通りにならないことを学びました。今回はガラクタ部品なので、方法を間違えていると、すぐに結果として現れます。「紙・木材は木工ボンドだよね。金属は?」破損の原因を知り、対応策を考えてもらいたかったのです。

「鼻はどれを使うのか?」「これはどこにくっ付けるの?」この質問は少なくありません。ガラクタをそのまま、接着剤の量にまかせて無理やり付けようとします。組み立て説明書のある工作キットなどに慣れてしまうと工夫する思考が止まってしまうといいます。自分の手の中にあるものを計画通りに切る、重ねる、曲げるなど、応用力で得た完成の達成感ほど、生きる力に貴重なエネルギーはありません。

Photo

写真はK君の作品(途中)です。同様の紙製の卵パッケージを3つ用意しました。みんなで取り合いになるだろうなと期待しましたが、誰も触ろうともしませんでした。どうもそのグロテスクな形が敬遠されたようでK君だけが手にしました。でもどうですか、この迫力!完成がたのしみです。


教えるとは教わること

2012年08月24日 13時03分09秒 | インポート
化粧が濃くて、子どもたちの多くが少し怖かったのではと心配しましたが、大学でアートを専攻している長女が短い夏休みを終えて昨夜、LAへ帰っていきました。限られた時間でしたが教室の子どもたちの作品制作を見守って、何かを感じ得たものが少しでもあったのならと願っています。あの小心者で心配していた長女でしたが「置かれた環境が試練と希望にあらわれ、人を根幹から たくましく大きくさせる」の著名な言葉どおりに、強く生きていることに安心しています「自分の弱気に負けるな!」  大高駅の改札を入ってから「どこで乗り換えするんだっけ?品川で京急?」大丈夫かぁ~!
自分が良い(好き)と思う表現を思う存分に挑戦してみる。もちろん不安もあるでしょう、技量が伴わなくて にっちもさっちもいかなくなる事もあるでしょう。でも、逃げない諦めないで、少しずつでも前を向いて試してみる。そうすれば、今まで見えなかったもの、気がつかなかったことがはっきり見えてきます、わかってきます。これまで幾度も言い続けてきましたが、教室は失敗するところであって、結果として成功達成感を味わえるもので、やってもいない内から、失敗しないように「どうするの?やっていいの?」と連発していては何の進歩も得られません。「失敗してもいいから、自分の思ったとおりにやってみなさい」
ここでもていねいに見守ることが大切になります。この子は今、自分の判断を真剣に考えているために手を止めているのであって、指導者(大人)は無用な声をかけ、思考作業の邪魔をしてはいけないのです。またある子が手を止めている原因(要因)はどこにあるのか、助言するタイミングと用量をまちがえてはいけないのです。子どもの健全なこころの成長にとって一番肝心な「決断」のときに指導者の誘導があっては、この教室の意味がありません。ですので、時に私は返事はしますが、作業中は一切声かけをしないことがあります。「教えない指導」もあるのです。


{号外}ルーブル速報!

2012年08月07日 18時37分01秒 | 日記・エッセイ・コラム

先ほど、「目指せルーブル美術館 絵画コンクール」主催者から連絡が入りました。教室からは5名の努力賞(展示)をいただきました。残念ですが今年は入賞(表彰)には届きませんでしたが、それぞれに個性的なものが多くあったことは嬉しく、次回に期待できると思いました。

名古屋市立小学校のそれぞれ全学年が夏休みの学習課題誌「夏の生活」が渡されます。その4年生号の表紙に初菜ちゃんの絵が選ばれました。盆踊りの情景がとても細かなところまで描かれています。一人ひとりのおしゃべり、花火の音、太鼓の音、色とりどりの浴衣姿、にぎやかさがその絵から聞こえてきます。まるで映画のワンシーンを動画でみているように、その絵の中に引き込まれます。初菜ちゃんのOKをもらってこのブログでみなさんにその絵を観てもらいたいとおもっています。よくがんばりました!

よくみんなに言われることですが、「先生はいつも声のトーンが急に変わる」そうなんです。もうちょっとで達成できるときに、力を抜いたり、集中力が弱くなったりしたところを見たときには、トーンが激変して、こう言います「やれるのに、なぜやらないの(ダッ!)」けっして怒っていないのです。その子の「できるのに」を見つけて嬉しくて怒っているのです。でも何度でも言い続けます。みんなはできる生徒なんだからね。

子どもの作品(仕事)をコンテストへ出展することの功罪は以前にもお伝えいたしましたが、間違いのない初期誘導と事後支援(アドバイス・フォロー)がしっかりしていれば、やる気と意欲の強化になることは確かです。くれぐれも大人の評価、価値観をぶつけるようなことはしないようにしたいものです。7月課題の「ひまわりフェスタ」も賞選考があります。多くの子の作品が励ましを受けることを望んでいます。がんばった跡を具体的に励ましてあげてください。

思いつくままで雑文になり申し訳ございません。


モデルになってくれるバイオリンを貸していただけませんでしょうか。

2012年08月07日 13時11分08秒 | インポート
中学生と久しぶりに水彩画を描いたお話は先回ブログで紹介しました。それならば一度みんなで、割り箸ペンなるもので描いてみたくなりました。もちろん低学年でもその経験は充分に価値あるものになります。なにしろペンの筆跡が面白いのです。画家になった気分にもさせてくれます。なによりも「こんな描きかたもあるんだ」と体験するだけで表現に幅を持ってくれることも期待できます。
そこで今回の描く対象として楽器を検討しています。それも普段は身近にない、子供たちがはじめて見る楽器ほど、関心を膨らますことと考えました。そこでこのブログの読者様にお願いがあります。描画モデルとしてバイオリンを一ヶ月間程度、無償でお貸しいただける、教室近郊の方がおられましたらご一報いただければ幸いです。(音が出なくても弦が張ってある程度のものであれば、当方の取り扱いが助かります。)
よろしくお願いいたします。新海




指導者の技量を超えてゆけ!

2012年08月03日 12時01分59秒 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は中学生の夏休みの課題特訓でした。課題は「風景画」です。水彩であればなんでもよいと指示されていました。せっかくの機会ですから本格的な水彩画を試してもらおうと考えました。(水彩画紙・割り箸ペン?で描きました)小学生で不透明水彩絵具を学びますが、指導する先生によっては、この画材の特徴をよく理解できていないように見受けられます。小学生のうちは色の違いがわかればそれでいい、筆の走りをよくするために水で薄めて、下書き線からはみ出さないようにぬり絵をすればいいとでも考えていればそれは大きな誤りです。

先回ブログにも少し触れましたが、中学生になると教科書で「感じたままに描く」と、いきなり始まります。幼児期に芽生えた感性の開放を小学校で「描く方法」それも誤った方法論を押し付けられた子供たちに「感じたまま」が自由自在に表現できるでしょうか。安心して自分らしく感じたままを画材を通じて発揮できるように、指導者がそれを受け入れる器がなければあまりにも可哀想でなりません。

生徒に伝えたかったのは「描く」ことではなく「想い」を表現することでした。参考資料として持参してきた記念写真に写る建物や樹木を比率を計算しながら、消しゴムを何度も使って描きなおしているのを見てて、コレではいけないと思うのでした。「印象に残らないものは省略していいんだよ」「感動したものを主役にしよう」 この日はじめて出会った先生から言われたことが学校の先生の指導と違うことに混乱させてしまったかもしれませんが「これでいいんだ」ということが経験できたと願っています。

思い出の風景画、たいへんよくできました!Wonderful ! (生徒の描いた絵を多くの方に見て欲しくて掲載も考えたのですが、とても残念です)