
発泡スチロールを素材に、立体像を考え作ります。素材を切断するのは熱線カッターです。火傷をしないように初回は扱い方を伝えますが、怖いもの知らずで、すぐにスイッチを入れたがります。気持ちはわかりますが火傷はさせたくはないので、私はここで大芝居をうちます。
プラグをコンセントに恐る恐る差し込みます。「感電したことアル? いまからこの板を電気の熱で溶かしながら切っていくけど、ニクロム線は250℃にチョー高温になるから気をつけてね。」と言いながら、赤ペンで線を描いた手の甲を見せながら「みんなも油断するとこうなっちゃうからね!」これ以上、話を過激にしていくと、本当に怖がってしまうので。
熊野厳蔵くんの作品をみせて、気が付いた子がいます。よくみると使ってある部品はすべて、ほかの子が出したゴミを、さらに工夫して組み上げています。
大きな板なんだから、あっちこっち自由自在に切り刻んでしまい、あとはゴミにすることと、無駄の出ないように考えて切る、残りも工夫することでは、まったく違いが出ます。「ゴミも宝になる」子どもたちには、なかなか理解してもらえませんが。