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みらいのダ・ヴィンチたちへ

できるかできないか。そんなことは明日に任せて、今このときを一所懸命に「ぼく・わたしは考えたよ。描いたよ。作ったよ。」

表現が解放されるとき、何が生まれるのかな

2012年06月27日 13時36分22秒 | インポート

最近は道端に絵を描く子どもたちを見かけなくなりました。私の時代は土の道なら古釘で、アスファルトなら滑石でオバケのQ太郎などを道幅いっぱいに描いたものです。近所の大人はそれをほめてくれたし、絵を踏まないようにフラフラと避けて歩いてくれました。雨が降るまで街角に残っているような嬉しいそんな思い出が、表現することの楽しさの私の原点になったのだと思います。Rimg2693

先日、あるところでスマートフォンに夢中になって指をコシコシしている生徒をみかけました。のぞきこんでみると指先で絵を描いています。「このアイテムを使えば色鉛筆調にもできるよ。ホラね」出来上がりはともかく、私はひとことほめてあげましたが。「それでその絵はどうするの?誰かと見せ合うの?」生徒の返事は案の定「べつに~。消去するだけじゃん」

ここで多くを考えさせられました。

「道具は表現を助けることができたとしても、表現することは決してない

「他人に表現(作品)を見てもらうことは勇気がいる。でも恐れることはないよ。表現を理解できる人(他人)は良いところだけを見てくれるから

「作品は完成させたら終わり?それは社会生活の都合で区切っているだけのこと。仮の完成後にすることがあるんだよ。まずは充実感を喜びましょう。つぎに向上心を発芽させましょう。そうすると本当の完成となって、目の前の困難を乗り越えるチカラになるから

今回の課題「タマゴ」 みんなひとりひとり感じ取ったものは異なるのかもしれませんが、私は信じたいのです。オバケのQ太郎は助けてくれているのだということを。

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意外性の力を信じて。

2012年06月20日 12時54分08秒 | インポート

先生が小学生の頃の苦いお話です。熱田神宮での写生大会でのこと「あそこはああだから、ここはああなってこうなるから、場所を換えよ。でも、ああなると、やっぱりこうしたほうが、、、。」結局、消しゴムの跡だけが残って締め切りの時間になってしまいました。 

7月の課題は野外展覧会に出展するので画用紙ではなく、透明なアクリル板に描くことが決められています。先生ははじめ、運営係の人からアクリル板に描くことの話を聞いた時、あまりピッンときませんでした。

でも、みんなにお手本を描くためにはじめたところ、事の大変さがジワジワ感じるようになりました。青い三角形を描くと、裏から見ても同じものが見えます。透明だから当然ですね。描けば描くほど大変なことが、そして、、。このつづきの話は7月にみんなにも伝えます。でも、そんなことを考えてばかりいては、先生と同じ、になってしまいますから。(少しだけ、たとえるならレストランでステーキを裏返したらマグロの刺身だった、、、。

透明な板の両面に描くことは、これまであまり機会がなかったのではないでしょうか。(イラストレーターの水森亜土さんを知ってますか?) でもあまり深く考えずに描いてみましょう。みんなの意外性を発揮するチャンスですから。

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理由があって大きなタマゴを探しました。

2012年06月13日 22時32分26秒 | 日記・エッセイ・コラム

このタマゴは片手で持ってはいけません。「先生うそつき、これ石コロじゃん!」そう言いながら、でも嬉しそうにその石コロを両手でしっかりと抱え込んでいます。私の思惑どおりです。自分の手で地球を抱いているリアリティー、その岩肌から伝わる温度を感じ取ってもらうためには、この重さが重要になってくるからです。手のひらに軽々乗る小石では、地球があっての自分を感じることはできません。ある子がストライプ模様の石を「先生が作ったの?」それくらい縞模様がきれいな石でした。そこから脱線して、色の違いは成分や成り立ちの違いであること。マグマからはじまり、岩石や鉱物、さらには化石にまで話が盛り上がったクラスがありました。私も相手が児童であることを忘れて、理科・地学の授業になっています。いつものこと、かなり横道に逸れましたが、思う壺に入ってくれました。

なめらかな石のあるにもかかわらず、描きにくい石コロを探し、凹凸や裂け目、色の違いから、生命感を探すことに夢中になった子は、わき目も振らず制作に集中しています。創造力とはまさにここです。恐竜の頭部だけの作品には、正直びっくりしました。

ほとんどの子が後半の授業が始まります。このタマゴの名前や特長、性格などを出生証明書として記入してもらいます。これでこのタマゴに命が宿ることを期待しています。

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