これは余命わずかの僕と僕が生きるために消してしまった「かけがえないもの」の物語。
主人公は30歳の郵便配達員。愛猫キャベツとふたりぐらし。
母を病気で亡くしてから、実家の父とは疎遠になってしまいました。
恋人はいません。別れてしまった彼女のことを、まだ想い続けています。
趣味は映画観賞。友だちは映画マニアの親友が一人だけ。
そんな彼が、ある日突然、余命わずかの宣告を受けてしまいます。
脳に悪性の腫瘍ができていたのです。
ショックで呆然とする彼の前に、とつぜん、
自分と同じ姿をした悪魔が現れて言いました。
「世界から何かひとつ、ものを消すことで、1日の命をあげよう」…。
悪魔のささやきに乗せられた主人公は、次々とものを消していきます。
電話、映画、時計、そして、猫。
ところが、何かを消すと、
大切な人たちとの思い出も一緒に消えてしまうことになり…。
これは余命わずかの彼に起こった、せつなくもやさしい「愛」の物語です。
どこがいいのかよくわかりません。
泣く気満々だったのもよくなかったかもです。
お薦め度★★★