現役生活を遠の昔に退き、老人ホームでひっそりと暮らすパットは思わぬ依頼を受ける。
かつての顧客で、街で一番の金持ちであるリタが、遺言で「パットに死化粧を」とお願いしていたのだ。
ゲイとして生き、最愛のパートナーであるデビッドを早くにエイズで失っていたパットは、
リタの遺言によってさまざまな思い出が去来する。
すっかり忘れていた生涯の仕事への情熱や、友人でもあるリタへの複雑な思い、
そして自身の過去と現在…。
ヘアメイクドレッサーとして活躍してきたパトリック・ピッツェンバーガー、
通称“ミスター・パット”にとっての「スワンソング」は、
はたしてわだかまりを残したまま亡くなってしまった親友であり顧客のリタを、
天国へと送り届ける仕事になるのか——。
お薦め度☆☆☆☆