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映画音楽史(242) 『シェナンドー河』 1965年公開

2014-09-25 13:11:18 | 映画音楽



『シェナンドー河』 Shenandoah (米) 1965年制作
監督 アンドリュー・V・マクラグレン
音楽 フランク・スキナー
主演 チャーリー … ジェームズ・スチュアート
    サム … ダグ・マックルーア
    ジェイコブ … グレン・コーベット
    ジェニー … ローズマリー・フォーサイス
    ボーイ … フィリップ・アルフォード
    アン … キャサリン・ロス
主題歌 『シェナンドー』 ( Shenandoah ) 演奏・サウンドトラック

南北戦争下、平穏に農場を経営していた一家が戦争に巻き込まれていく姿を描いたアクション映画。
1863年、シェナンドー河は南北戦争の激戦地となっていた。農場主のチャーリーは中立を守っていたが、娘のジェニーの
婿であるサムが南軍の将校として戦地に向かい、末っ子のボーイが北軍に連れ去られた。チャーリーたちはボーイを探す
旅に出かけ、北軍の列車を襲って南軍の捕虜たちを解放したりしていたが、ボーイは見つからなかった。途中で次男を
失い、家に戻ると長男も殺されていて、その妻のアンと孫だけが生き延びていた。落胆したチャーリーが教会で祈って
いるときに足を負傷したボーイが帰ってきてチャーリーに笑顔が戻る。

主題歌の『シェナンドー』は19世紀初めに唄われたアメリカ民謡で河を行き来する舟歌として唄われていたようです。
このシェナンドーには様々な説があるようです。現地の原住民であるイロコイ族の酋長の名前という説もあり、また、
シェナンドー河にまつわる民話の「星々の美しい娘」という意味もあるようです。
映画では、タイトルバックの他教会のシーンやエンディングにインストが流れていますが、このサウンドトラックはレコード
としてリリースされた形跡がありませんし、YOUTUBEにもアップされていませんので、無難なブラザーズ・フォーの歌唱を
貼ることにします。

Oh Shenandoah, I long to see you,
Away you rolling river.
Oh Shenandoah, I long to see you,
Away, we're bound away,
'Cross the wide Missouri.

↓はブラザーズ・フォーの『シェナンドー』 YOUTUBEより



映画音楽史(241) 『いそしぎ』 1965年公開

2014-09-24 00:26:30 | 映画音楽



『いそしぎ』 The Sandpiper (米) 1965年制作
監督 ヴィンセント・ミネリ
音楽 ジョニー・マンデル
主演 ローラ・レイノルズ … エリザベス・テイラー
    エドワード・ヒューイット … リチャード・バートン
    クレア・ヒューイット … エヴァ・マリー・セイント
    コズ・エリクソン … チャールズ・ブロンソン
    ダニー・レイノルズ … モーガン・メイスン
主題歌 『いそしぎ』 ( The Shadow Of Your Smile ) 演奏・サウンドトラック

自由奔放な女流画家と妻を持つ牧師の許されぬ愛を描いたラブ・ロマンスで原作はマーチン・ランソホフ。
女流画家のローラは人里離れた海岸で息子のダニーと二人で暮らしていたが、ダニーが過って鹿を殺してしまったことで
ダニーを町の学校に通わせることになる。そこでローラは学校の校長で牧師でもあるエドワードと出会う。エドワードには
妻のクレアがいたが、いつしか二人は愛し合うようになる。しかし二人の関係がクレアに露見し、エドワードは悩み抜いた
末、ローラを捨ててクレアと共に町を去る。

主題歌の『いそしぎ』はジャズ畑出身のジョニー・マンデルの作曲によるもので、これにポール・フランシス・ウェブスターが
詩を付けた名曲です。映画ではラストシーンにも重厚なコーラスで流れていました。

↓はサウンド・トラックによる『いそしぎ』 YOUTUBEより


レコードとしては、ブレンダ・リー、トニー・ベネット、アンディ・ウイリアムス、フランク・シナトラ、ペギー・リーなどがこぞって
競演してスタンダード・ナンバーとなりました。
個人的な好みですが、私が最初に耳にしたアストラット・ジルベルトの歌唱が群を抜いているように思います。

The shadow of your smile When you are gone
Will color all my dreams And light the dawn
Look into my eyes My love and see
All the lovely things You are to me

↓はアストラット・ジルベルトの『いそしぎ』 YOUTUBEより



映画音楽史(240) 『サウンドオブミュージック』 1965年公開

2014-09-23 10:10:03 | 映画音楽



『サウンドオブミュージック』 The Sound of Music (米) 1964年制作
監督 ロバート・ワイズ
音楽 リチャード・ロジャース
主演 マリア … ジュリー・アンドリュース
    ゲオルク・フォン・トラップ … クリストファー・プラマー
    エルザ・シュレーダー … エリナ・パーカー
    アベス院長 … ペギー・ウッド
主題歌 『サウンドオブミュージック』 ( The Sound of Music ) 唄・ジュリー・アンドリュース
挿入歌 『ドレミの歌』 ( Do Re Mi ) 唄・ジュリー・アンドリュースと子供たち
挿入歌 『エーデル・ワイス』 ( Edelweiss ) 唄・クリストファー・プラマー&ジュリー・アンドリュース

オスカー・ハマーシュタイン・Jrとリチャード・ロジャースの最後のミュージカルをジュリー・アンドリュースの主演で映画化。
ザルツブルグの尼僧院で修行中のマリアは家庭教師としてトラップ大佐の家にやって来た。大佐は妻を亡くして七人の
子供たちと暮らしていたがマリアはのびのびとした音楽教育法で子供に溶け込んでいき、子供たちもマリアを母親のよう
に慕う。その頃、第二次大戦の戦雲が忍び寄ってきた。大佐は婚約していた男爵夫人と手を切って、マリアと七人の子供
たちと共にナチスから逃れ、自由と希望を求めエーデルワイスの咲き乱れる山を越えてスイスを目指す。

主題歌の『サウンドオブミュージック』をはじめ挿入歌はオスカー・ハマーシュタイン・Jrとリチャード・ロジャースのコンビ
によるもので、他にも『もうすぐ17歳 (Sixteen Going on Seventeen)』、『すべての山に登れ (Climb Ev'ry Mountain)』、
『マリア (Maria)』などがちりばめられています。

↓はジュリー・アンドリュースの『サウンドオブミュージック』 YOUTUBEより

The hills are alive with the sound of music,
With songs they have sung, for a thousand years.
The hills fill my heart, with the sound of music.
My heart wants to sing every song it hears.




↓はジュリー・アンドリュースの『ドレミの歌』 YOUTUBEより

Let's start at the very begining
A very good place to start
When you read, you begin with A B C
When you sing you begin wiyh do re mi




↓はクリストファー・プラマー&ジュリー・アンドリュースの『エーデル・ワイス』 YOUTUBEより

Edelweiss, Edelweiss
Every morning you greet me
Small and white, clean and bright
You look happy to meet me





映画音楽史(239) 『007 ゴールド・フィンガー』 1965年公開

2014-09-22 09:04:11 | 映画音楽



『007 ゴールド・フィンガー』 Goldfinger (米) 1964年制作
監督 ガイ・ハミルトン
音楽 ジョン・バリー
主演 ジェームズ・ボンド … ショーン・コネリー
    オーリック (ゴールドフィンガー) … ゲルト・フレーベ
    プシー・ガロア … オナー・ブラックマン
    ジル・マスターソン … シャーリー・イートン
    オッド・ジョブ … ハロルド坂田
主題歌 『ゴールド・フィンガー』 ( Goldfinger ) 唄・シャーリー・バッシ―

秘密諜報員ジェームズ・ボンドと黄金狂ゴールドフィンガーとの対決を描いたシリーズ第三作のアクショク映画。
イギリスの金が他国に大量に流出しているという不穏な事態の解明にボンドが乗り出す。事件の首謀者は億万長者で
金を大量に保有しているオーリックである。さらに彼は手持ちの金の価格を高騰させるため、米国財務省の金保有庫を
襲い放射能で汚染しようと企む。ボンドはその計画を阻止して帰国のために飛行機に乗ったがその飛行機はオーリック
に乗っ取られていた。機内の発砲によって気圧が激しく変化しオーリックは機外に投げ出され、ボンドは事件の解決に
協力してくれていたプシーとパラシュートで脱出する。

主題歌の『ゴールド・フィンガー』はアンソニー・ニューリーとレスリー・ブリカスが共同で作詞、ジョン・バリーが作曲した
もので、シャーリー・バッシ―が唄って大ヒットになりました。映画ではタイトルバックに使われています。

Goldfinger, he's the man, the man with the Midas touch
A spider's touch
Such a cold finger beckons you to enter his web of sin
But don't go in

↓はシャーリー・バッシ―の『ゴールド・フィンガー』 YOUTUBEより


あまりにもバカバカしすぎたので、以後の007シリーズはすべて未見です。

映画音楽史(238) 『クレイジー・ジャンボリー』 1965年公開

2014-09-21 08:03:23 | 映画音楽



『クレイジー・ジャンボリー』 Get Yourself a College Girl (米) 1964年制作
監督 シドニー・ミラー
音楽 フレッド・カーガー
主演 テリー … マリー・アン・モブレー
    ゲイリー … チャド・イベレット
    モリソン … ウィラード・ウォーターマン
    マージ … ジョーン・オブライエン
    リン … ナンシー・シナトラ
主題歌 『クレイジー・ジャンボリー』 ( Get Yourself a College Girl ) 唄・マリー・アン・モブレー

ポピュラーソングライターの女子大生が巻き起こす学園ドラマで、当時の人気歌手や楽団を動員した音楽映画。
女子大生のテリーは学校に内緒でポピュラーソングを書いていたが音楽出版社ゲイリーが学校に電話したことで秘密が
バレる。テリーは学校からの処分を待つ間に仲間たちとスキーに出かける。テリーがそのホテルのクラブで踊った老紳士
は何と学校の実力者の上院議員モリソンであったが、そこで大珍事が起こり新聞にも載ってさらに大騒ぎとなってしまう。

映画の主題歌はマリー・アン・モブレーの ‘ Get Yourself a College Girl ’なのですが、まったく話題にもならず、ヒットも
しませんでした。主題歌は https://www.youtube.com/watch?v=6_p1eVIAW7Y でご確認ください。
この映画はゲスト出演のミュージシャンたちの顔ぶれが豪華だというのが売り物でした。ディーヴ・クラーク・ファイヴ、
ジ・アニマルズ、ナンシー・シナトラなどが出演してはいましたが、マイナーな曲ばかりでした。ナンシー・シナトラは
『ボロニー・マロニー』を、アニマルズは『ブルー・フィーリング』を唄っていましたが日本では殆ど知られていません。

そんな挿入歌の中、この映画でひと際輝いていたのがアストラッド・ジルベルトが唄った『イパネマの娘』でした。この曲は
アントニオ・カルロス・シジョビンが作曲、原詩はヴィニシウス・ディ・モライスが作詞、これにノーマン・ギンベルが英詩を
つけたものです。スタン・ゲッツの演奏をバックにジルベルトが唄って、ボサノヴァの名曲として世界中に知れ渡りました。
その後さまざまなアレンジのレコードが出回りましたが、映画ではオリジナルヴァージョンを聞くことができます。

Tall and tan and young and lovely
The girl from Ipanema goes walking
And when she passes
Each one she passes goes ah…

↓はアストラッド・ジルベルトの『イパネマの娘』 ( The Girl From Ipanema )  YOUTUBEより