港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『11月3日』その1

2019-11-02 17:47:07 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ズビグニェフ・チブルスキー Zbigniew Cybulski (1927.11.03~1967.1.08)



戦後のポーランドで演劇活動からスタートしたポーランド・カードル派の代表的な俳優です。
当時ソ連のウクライナ地方で生まれ、第二次大戦後にポーランドに移りクラクフのヤゲロニア大学で経済学とジャーナリズム学を
学んだ後に州立アカデミーの演技研究科で勉強して1953年に初舞台を踏みました。さらに演劇仲間と劇団を作って活動していた頃に
ポーランド・カードル派のアンジェイ・ワイダ監督と知り合い、1954年の『世代』で映画デビューを果たしたのち、1958年に
『灰とダイヤモンド』で自由を求めて抵抗し虫けらのように命を落としたテロ分子のマチェックを演じて一躍世界にその名を
知られるようになりました。1959年には同じカードル派のイエジー・カワレロヴィッチ監督の『夜行列車』の主演により
ポーランドを代表する俳優に成長しました。
しかし、1967年に列車に飛び乗り損ね、アンチヒーローは悲劇的な死を遂げてしまいました。

【主要出演作品】
1954年『世代』Pokolenie
1958年『灰とダイヤモンド』Popiol I Diament【YOUTUBEより】

1959年『夜行列車』Pociag【YOUTUBEより】

1960年『夜の終りに』Niewinni Czarodzieje

1962年『二十歳の恋』L' Amour A 20 Ans



☆モニカ・ヴィッティ Monica Vitti (1931.11.03~ )



ミケランジェロ・アントニオーニの「愛の不毛」作品で脚光を浴びたイタリアの女優です。
ローマに生まれ、子供の頃から演劇に興味を持ちローマの演劇アカデミーで演技の勉強し、卒業後の1953年にレジオルド・
トファーノ劇団に所属して舞台に立ちました。1954年に "Ridere!Ridere!Ridere!" の端役など数本の映画の端役をつとめましたが
ミケランジェロ・アントニオーニと出会って1960年に彼の代表傑作『情事』に主演、その冷たいマスクとアンニュイなムードで
一夜にしてトップスターの地位を確立しました。以後、『夜』『太陽はひとりぼっち』『赤い砂漠』とアントニオーニの作品で
愛の不毛のヒロインを演じ続け、公私ともにアントニオーニのパートナーとなりました。
しかし、モニカ自身が女優として目指していたのはコメディだったようで、アントニオーニと別れてからはロマンスコメディ作品
などで国際的も幅広い活動を続けました。

【主要出演作品】
1960年『情事』 L'Avventura【YOUTUBEより】

1961年『夜』 La Notte

1962年『太陽はひとりぼっち』 L'Eclisse【YOUTUBEより】

1962年『地上最笑の作戦』Il Giorno Piu Corto
1963年『スエーデンの城』 Château en Suède

1964年『赤い砂漠』 Il deserto rosso【YOUTUBEより】

1964年『私は宇宙人を見た』Il Disco Volante
1965年『バンボーレ!』Le Bombole

1966年『唇からナイフ』 Modesty Blaise

1968年『結婚大追跡』La Ragazza Con La Pistola


☆チャールズ・ブロンソン Charles Bronson (1921.11.03~2003.8.30)



男臭い風貌により幅広いジャンルで国際的にも活躍したアメリカの映画俳優です。
ペンシルベニア州エーレンフェルドでロシア移民の家庭に生まれました。高校時代から俳優に憧れていましたが、卒業後は亡父の
後を継いで炭坑夫となり、その後も様々な職業を転々としました。大戦後にフィラデルフィアの小劇場に出演し、1950年に
パサデナ・プレイハウスで演技修行したのち、1951年にヘンリー・ハサウェイ監督の "You're in the Navy Now" の端役で
フォックス社から映画デビューを果たしました。その後の数年間はメキシコ人やインディアン役などで下積みが続いていましたが
1958年の『機関銃ケリー』で主役を掴み、一癖ある男臭い面構えでようやく主役級俳優として認められるようになりました。
しかし、売り出しに成功したのは皮肉にも『荒野の七人』や『大脱走』の準主役での存在感で、1960年代後期には『さらば友よ』
『雨の訪問者』などで国際映画スターの仲間入りを果たしました。


【主要出演作品】
1954年『アパッチ』Apache

1954年『ヴェラクルス』Vera Cruz

1955年『真昼の脱獄』Big House, U.S.A.
1957年『赤い矢』Run of the Arrow
1958年『機関銃ケリー』Machine-Gun Kelly

1960年『荒野の七人』The Magnificent Seven【YOUTUBEより】

1962年『恋のKOパンチ』Kid Galahad

1963年『大脱走』The Great Escape

1963年『テキサスの四人』4 for Texas
1965年『いそしぎ』The Sandpiper

1965年『バルジ大作戦』Battle of the Bulge
1966年『雨のニューオリンズ』This Property Is Condemned
1968年『サン・セバスチャンの攻防』La bataille de San Sebastian
1968年『さらば友よ』Adieu l'ami

1968年『ウエスタン』C'era una volta il West
1970年『雨の訪問者』Le passager de la pluie【YOUTUBEより】

1970年『狼の挽歌』Città violenta


『11月3日』その2

2019-11-02 17:36:35 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆ジョン・バリー John Barry (1933.11.03~2011.1.30)



映画『007』シリーズの主題歌で一世を風靡したイギリスの映画音楽家です。
英国ヨークシャー州ヨークに生まれ、子供の頃からピアノを習いロンドンの音楽院で作曲とオーケストレーションを学びましたが
中途退学して地方のジャズ・バンドで演奏するようになりました。兵役を終えた後はジャズ仲間と「ジョン・バリー・セブン」を
結成して活動し、1957年にはプロデュースやアレンジャ―としてEMIレコードと契約を交わしてクリフ・リチャードなど多くの
シンガーの育成に携わりました。1959年にはビートの効いた『狂っちゃいねえぜ』で映画音楽家として再出発し、1962年からの
007シリーズの主題歌で注目を浴びました。
その後も『さらばベルリンの灯』『野生のエルザ』『真夜中のカーボーイ』など映画音楽のヒット・メーカーとして成功をおさめ
ました。

【主要映画音楽作品】
1959年『狂っちゃいねえぜ』Beat Girl
1960年『喰いついたら放すな』Never Let Go
1962年『007は殺しの番号』Dr.NO.【YOUTUBEより】

1963年『007 危機一発』From Russia with Love【YOUTUBEより】

1964年『007 ゴールドフィンガー』Goldfinger【YOUTUBEより】

1965年『ナック』The Knack
1966年『さらばベルリンの灯』The Quiller Memorandum【YOUTUBEより】

1966年『逃亡地帯』The Chase
1966年『野生のエルザ』Born Free【YOUTUBEより】

1968年『冬のライオン』The Lion in Winter
1968年『夕なぎ』Boom
1969年『約束』The Appointment
1969年『真夜中のカーボーイ』Midnight Cowboy【YOUTUBEより】



☆ルル Lulu (1948.11.03~ )



『いつも心に太陽を』の主題歌のヒットで輝き、マルチ・タレントとして活躍したイギリスの歌手です。
スコットランドのグラスゴーで地元で肉屋を営む家庭の長女として生まれました。14歳の時から地元のバンドのリードシンガー
としてグラスゴーやエジンバラのクラブに出演、1964年にマリオン・マッセイに発掘されデッカ・レコードと契約し『シャウト』
を唄ってプロ・デビューを果たし、この曲が英国で大ヒットとなって一躍アイドル歌手として脚光を浴びました。
1967年には映画『いつも心に太陽を』の主題歌が全米1位に輝き、1969年には『恋のブンバガバン』でユーロビジョン・ソング・
コンテストで優勝するなどの輝かしいキャリアを持っているのですが、日本では残念ながら『いつも心に…』の一発屋としての
評価でしかなく残念です。
その後も英国でポップシンガー、ソングライター、女優、モデル、TVパーソナリティとして現在までショウビジネスの第一線で
活躍を続けています。

【主要歌唱曲】
1964年『シャウト』Shout 視聴
1967年『いつも心に太陽を』To Sir,With Love【YOUTUBEより】

1969年『恋のブンバガバン』Boom Bang-A-Bang 視聴


【ご命日】

★ポール・モーリア Paul Mauriat (1925.3.04~2006.11.03)



作曲家、編曲家、指揮者、ピアニスト、チェンバロ奏者としてイージーリスニングで活躍したフランスの音楽家。
主な演奏曲として『恋はみずいろ』『エーゲ海の真珠』『涙のトッカータ』『オリーブの首飾り』などがある。


★マルク・アレグレ Marc Allégret (1900.12.23~1973.11.03)



作家のアンドレ・ジイトの甥っ子で、スター発掘の上手なフランスの映画監督。
主な監督作品として『乙女の湖』『巴里の気まぐれ娘』『黙って抱いて』『パリジェンヌ』などがある。