増田カイロプラクティックセンター たまにひと言 

神経筋骨格・アレルギー(NAET(R))・感情の統合療法。同行ドクター斉藤友美恵の近況レポート

「そういえば・・・」

2011年11月25日 | アレルギー・NAET
NAETの目的は「体質改善」ですね。
決して病気や症状を治すことではありません。

皮膚は治ったけど喘息になった、血圧は落ち着いたけど不眠がちになった、腰は良くなったけど肩がまだ辛い…というように、表面上の結果だけを追いかけるのは、身体にとって優しい施術とは言い切れません。なぜなら、症状は氷山の一角とよく言いますが、表面に出ている部分だけを削っていく事で、その過程において、却って全体としてのバランスを崩すからです。

ですから、症状として見えている部分だけを触るのではなく、飲み物の氷が全体から徐々に解けて全体的に小さくなって、やがてすべてなくなるように、患者さんの心身全体のバランスを崩さずに施術を進めるよう努めています。

病気や症状は、生活環境・食べ物・影響する人・年齢などの外因や遺伝情報によって、どんどん変わっていきます。
今ある病気・病名・症状は、「単なる結果」でしかない。
だから私は患者さんの「今の訴え」は重要視しない、と繰り返すのもそういう意味です。

いくら結果をいじくっても、本当にいじらなければいけない部分が残っていては、却って廻り道であることを、経験上学んでいますから。

そしてこういう言葉が自然と聞かれるのが、私が「よしっ、いいぞ」と思えるときです。
それが「そういえば…」なんです。

そういえば最近肩辛くないです、そういえば最近痛み止め飲んでないわ、そういえば最近寝てるわ、そういえば最近低気圧でも何ともなかった、そういえば最近家族で喧嘩していない、そういえば最近ひとりで買い物にいける、そういえば人と話せる…

何気ない会話から、そういえば昔できなかったことが出来るようになってた、辛かったことが楽になっているということをご自分で気づいた時です。

小学生が難しい微分・積分の計算式をパッと見せられても解けないけれど、足し算習って、引き算習って、掛け算習って、割り算習って、分数習って…と小学校・中学校・高校と積み上げていくうちに、いつのまにか解けるようになってくるのと同じです。
ひとつひとつの積み重ねの繰り返しが、この「いつの間にか」を生み出すのです。

体質改善にかかる期間は個人差がありますので、同じ症状でも治療内容や期間が全く異なることも珍しくありません。
一番大事なのは、その人が本当にNAETで自分の体質を変えたいと願っているかどうか。
こちらがやる気満々でも当の本人の意欲がなく、施術の必要性を感じられなければ、どんな施術でも最終ゴールまでたどり着けませんから。

また、NAETは体質改善はするけれど、今目の前の辛い症状を取り除いてくれないのかというと、そうではありません。
毎回患者さんの身体に今日は何を優先すべきか聴きながら行いますから、それまで卵の除去をやっていても、椎間板に変わることや、季節的な外因(花粉・カビ・化学物質など)に変わることもあります。

これら急性問題に関しては、施術者の筋力検査がすべてですから、ホームランか三振のどちらかです。
すべての打席でホームランを打つべく、施術者は自己治療や自己管理をして、そのときに備えています。
私もスタッフも、毎日すき間時間を見つけて自己治療を欠かしませんが、私たちにとってそれは歯磨きのような習慣です。

私は、まず患者さんの身体・潜在意識(無意識)からの声を100%信じていますから、患者さんの顕在意識(意識)上の訴えではなく、身体からの声の方を信用しています。こちらが100%信じていれば、身体の方からも100%正しい答えを返してきますし、このように施術を進めていくうちに、患者さんの潜在意識と顕在意識のずれがなくなり、同じ答えが返ってくるようになるからです。

NAETの社会的有益度は十分高いと思いますが、社会的必要度はまだまだ低いと思います。
携帯電話も20年前は箱のようでしたが、今では小さく多機能に進化しています。
NAETも同じくらいのスピードで更なる進化を遂げ、社会的必要度を西洋医学レベルまで高めるべく精進したいと思っています。

日本中のあちこちで、もっと「そういえば…」を聞きたいから。