とことこ日記~リタイアな日々

透析しながら、歌舞伎に映画、コンサート。
日々に感謝しながら、おまけの人生楽しみたい。

三月大歌舞伎昼の部 仁左衛門さん

2017年03月21日 | 古典芸能
歌舞伎は好きだけど観ると疲れるのでけっこう吟味中
三月は歌舞伎座の夜だけにしようと思っていたんだけど
会報で見かけた、仁左衛門さんの知盛
が、あまりに美しくて
観たい~ってなって行ってきました。

三、義経千本桜
   渡海屋
   大物浦



観た結論。大満足
過去に観たものでは、二世松緑のが一番好きでした
松緑のは大らかなオーラを纏った様式美
仁左衛門はリアルに美しくて哀しいものでした

本当に素晴かったです。

リアルにお芝居お上手(当たり前)
世話物、時代物、けれん、いろんな要素の入ったお芝居を
それぞれにとても魅力的に演じられていました

前半は、船宿の主人銀平として、
まず、花道を風を切って若々しく登場。もうかっこいい。
次は、いよいよ義経を討つために、白装束で花道を駆けていく(知盛)
この衣裳、貴族的な上下に銀糸の衣裳。同じく白い鎧で
言葉がないくらいに鬼気迫るというか・・ただ美しく悲壮感あふれて

もう負け戦が決まっているとの情報の中、
花道を白い衣裳を血まみれにして、
それでも精一杯力強く登場します(すごいどきどきする)

最後の、大きな錠(いかり)を持ち上げて海に落とし
その引き綱に引っ張られて、後向きで海に落ちる場面がすごかったですね
(仁左衛門さんおいくつでしょうか・・)
すらっとした骨太な、でも華奢な体が生きてるというか、
もうもうかっこよくて哀しい
(同じ言葉しか出てこない

このお芝居は「大きな作品で簡単には上演できない」そうで
たしかに周りに役者がそろっての感動なんですよね
仁左衛門さん、体力に不安のあった時期もあったけど
本当に脂がのってるというか、とてもお元気そうでうれしい

いいもの見せていただきました

疲れるけど満足。歌舞伎はやっぱり止められません。


最後は、三津五郎三回忌追善をうたう通称「どんつく」
スターが舞台にそろっての舞踊劇、楽しかったです