「鍼灸医術」の開花をめざすためには
ひとつには「鍼灸学」の学問的確立が必要である。
しかしその根底として、
学問的確立とは何かを明確にしなければならないと思う。
「日鍼会」の設立要旨決議の中に
「鍼灸科学化の方向に邁進する」とあったが、これはどういう意味だろうか?
「科学化」と言うことは
当時の指導者たちが
「鍼灸」は「科学的根拠」をもたない、摩訶不思議なもの」「東洋の神秘」とでも
考えていたのだろうか。
「古典」に基づいて築かれた訓詁学的「鍼灸学」を絶対視すれば、
「現代科学」の観点とかなり違って見える。
それを拠り所にして「伝統医学の特異性」を主張し
「存在意義」とすることは誤りであろう、として
当時の先駆者たちは
現代科学の立場から解釈し、見直そうという意味で「科学化」と言ったのであろうか・・・・・
しかし・私は、「科学化」という言い方は不正確だと思う。
「鍼灸という医術」が明確に効果がある
ということは、神秘的でもなく、
伝統医学の考え方が正しいとか、こじ付けだとかいう議論
の問題でもなく
現実に効果があるという事実である。
この事実の「実態」の「現代科学的解明」が
これからの「鍼灸学の学問建設」の土台となるべきである
とすべきであろう。
「鍼灸大学は
その専門研究機関および「鍼灸医師」の教育・養成機関としての
存在意義があると、私は考える。
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