私自身が中高一貫校の出身だったため、子どもたちはみんな中学受験をした。高校受験があると、その準備のため中学生活が実質2年、高校生活は大学受験のために実質2年、と青春を損するような気がするし、何より15歳という思春期真っただ中の時期にいらないプレッシャーや環境の変化があるよりも、のびのび過ごせるほうがいいのではないか、と思うし、酒鬼薔薇事件などがあり、思春期の男の子は難しい、勉強勉強と追い込んじゃいけない、という先入観もあった。結果、長男と長女は中高一貫、次男は中学受験も高校受験も経験し、それぞれのよさもわかったような気がします。
高等教育の無償化が言われているけれど、それなら6・3・3制のそもそもの学校のシステムもあわせて見直したらいいのに、と思うけど、見直されているのは、中1ショック緩和のための小中一貫のほう。これは、小学校と中学校は市町村立、高校の多くは県立、という壁で、やりやすいところをつついただけ、という気がしてならない。
もちろん、小学校から中学校にあがると、教科担任制になったり部活がスタートしたり、定期テストがあったり、と環境が大きく変わることは否定しない。でも、私自身の小学生時代を思い出すと、ほんとに6年が長かったし、6年生のとき1年生はほんとに幼くて大人の入り口の12歳で児童会など学校運営の中核を担ったことなど、ほんとにいい経験になったと思う。小中一貫は体験していないからわからないけど、小6である程度の責任ある立場(通学の班長、スポ少や子供会などのリーダー)を経験するのはいいことだと思う。6歳から15歳までの9年間は長すぎない?子どもたちの心と体の大きく変化する15歳で最も環境が変化するのがほんとにいいこと?
私立や公立中高一貫校の成果をきちんと検証し、どちらがより子どもたちのためになるのか見極めてほしいと思います。
最近の子どもは成長が早くて12歳くらいが思春期の入り口なのかな・・・市町村と県をまたぐ改革は時間がかかる、という大人の都合だけでない制度であることを祈ります。