長時間労働の弊害のひとつに、フルタイム正社員の働き方が子育てや介護などとの両立が難しく戦力外となってしまうということがあげられる。
私自身は、夫の転勤でたまたま住んだ福岡で子育て中の主婦が立ち上げた会社と出会い、子連れボランティアからスタートし、週3日勤務を経てフルタイムと少しずつ体と家庭環境をならしながら復帰できた。がそこで4年働き管理職にもなったところで再び夫が転勤、今国をあげて導入しようとしている在宅勤務、サテライトワークと言われるような形を期せずしてとることに。女性がどうやって仕事を継続するか、先進的な会社の後押しをもらって自ら実践例を作ってきたように思う。
最近は、待機児童問題があまりに解決されないので子連れ出勤なども推奨されたりしているけれど、経験者からすると、職場に保育園がある場合をのぞき、子どもが職場にいる状態というのは何より子どもにとって最適な環境とは言えないのではと思う。
最近はたまに打ち合わせにお子さんをつれてくるフリーランスの方もおられるけど、やはり打ち合わせの場に100%のパフォーマンスを出そうと思うと子どもの様子を見るのがうっかりおろそかになってしまうこともある(逆に子どもを見ていて打ち合わせに全力投球できないのはお金をもらって仕事するプロとしてどうなの?)し、その状況が子どもにとってどうなのかを一番に考えてほしい。毎日保育園に通うと、保育士さんとの信頼関係、日中を過ごす自分の場所としての保育園、などができ、そこは子どもにとっての日常生活の場となる。必要な時だけ一時保育を使うとなると、あずけられる場は非日常で子どもにとっても多少なりともストレスはあるかもしれない。しかし、自分をみていない親のそばで会議室などじゅうぶん遊べるとは言えない場所で2時間もすごす、というのも子どもにとっていい環境とは思えない。してはいけないことも多い制約された環境で、お母さんに話しかけることもできない・・・
働き方改革、仕事の場に子どもをつれていってもOKという風潮がほんとうに子どものためになっているのか、しっかり親自身が考えるべき問題と思うのです。