湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

その光景

2019-04-16 18:28:31 | ポエム
よく晴れた日は
時間がわからないものね
 
 
夕焼けは次第に濃ゆくなって
もうすぐ陽が落ちてゆく
 
 
だから
繋いだこの手は
いつ離したらいいのでしょう
 
 
迷子になるぐらい
たくさんたくさん一緒に歩いてきたのに
 
 
知らぬ間に
元の道に戻ってきたなんて
 
 
どこをどう歩いてきたのでしょうね
 
 
夕暮れの帰り道
 
 
陽が長くなってきたものだから
時間がわからなくて
 
 
けれど、もう
そろそろ行かなきゃいけないね
 
 
目で合図したいのだけど
こっちさえ見てくれなくて
 
 
それさえも
甘い思い出になるかもしれないね
 
 
何度も何度も
ためらいながら
 
 
ほら
夕陽が落ちる前に帰んなくちゃ
 
 
一本の雲が
驚くほど白く飛び出していく
 
 
空に指で辿りながら
ね、ほらって
 
 
また同じところで笑ったね
 
 
指し示す指は
未来に向いている
 
 
明日のお日様の登るほうに向いている
 
 
明日の明日には
きっと
また一歩
 
 
そして‥また一歩
 
 
四季をくぐり抜けて
青春の扉を開いてく
 
 
いくつになったとしても
その光景はわすれないものだよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする