湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

あの喫茶店

2018-03-16 20:25:16 | ポエム
今日は一日中雨だったんだよ

朝一番で
華やかな君の姿
LINEで見つけたら
懐かしさでいっぱいになったんだよ


外は雨でも
君のピンクのいでたちは
もう一度あの街へ
行きたいと思ったよ


そうか
あの喫茶店がなくなっちゃうんだね


あの頃は
紅茶しか飲めなくて
大人になってから
こんなにコーヒー党になるなんて
思いもしなかったっけ


人は、変わっていくんだね


それを確かめるために
時々は会わなきゃいけなかったのに


互いの人生の足元にある大切なもののために
頑張らなきゃいけない時間があって


やっと、今
本当に互いを思いやれる


たくさんのことがあったから


君には君の
私には私の


人には言えないことを耐えてきたから


寂しさだって
虚しさだって


超えてきた者だけが安堵する思いのような


そう思えば
年を重ねていくことは
案外悪くないよね


若い頃にはない思い‥


ステキな思いやりの言葉を
たくさん知っている







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沈丁花の香る春の道で

2018-03-16 11:44:32 | 日記
沈丁花の花を見つけた

ちょうど
中学の卒業式の帰り道


その当時
大好きだった片思いの彼の家は
私の家より少し遠く
ましてや、反対方向だけど
駅に近い場所にあったので


彼の家に近い女の子と
一緒に帰ることにした


転校続きの私には
馴染みの浅い学校ではあったけど
友達にもめぐまれて
それなりの思い出はあったわけで


すこし感慨にむせびながらでも
いつもの友達といつもの調子
バカ笑いで、一抹の寂しさを隠しながら
春の道を歩いていた。


あのレンガ造りの建物の前に立つ
彼の家の前を通るルートを選んだ


もちろん、遠まわりそのもの


けれど、友達とも離れがたい思いが
いつもより長い道のりも
このまま続けばいいとさえ思っていた。


彼の家の前
窓は開いてないか
ひょっこり顔を出したりしてないか


そんなことを思いながらの道


沈丁花の香りが
あちらこちらから香る


その姿は見えずとも
香りだけが匂い立つ



学校では
もう彼に会えなくなると言う切なさ


ちがう学校に行くことは決まっていたし
バレンタイデーのチョコも渡し損ねたし


せめてバッタリ会えはしないか


そんな思いで歩いた道


そんな道で香った沈丁花


ふと思う
あのレンガ造りの建物は
今もあるのだろうか


沈丁花の花は
まだ、あのあたりで香っているのだろうか


♪ 2人でいつも
立ち止まってしまう
あの赤いレンガの家で
ルンルン ルルル‥
ルンルン ルルル‥
今日の寂しさは風にごまかされて
いつまでも消えそうもない♪




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