湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

ナットの指輪

2018-03-21 09:21:48 | 日記
むかし
かなり年の離れた彼氏さんがいた
社会人になって
2人目の彼氏さんだった

優しくて
背が高くて
歌の趣味も似ていて

それでとても
手先が器用でね
工具でナットを削って
ピンキーリングを作ってくれたり

しかし
優しすぎるのも
優柔不断なところがあったりね

女は贅沢なものですね

蠍座のO型の長男


どこかしら頑固でね
時々年上風を吹かす

いいんだけれど
何かしらちがっていたの

彼が悪いわけでもない


私は彼との2年半に渡る糸を
私から切った


しっかりと話をして
わかってくれていると思っていた


私が人や友達に
迷惑かけたくない人だという事も
わかっていたはずなのに


こともあろうことか
私の同僚の
一人暮らしの女友達のところへ

とあるCDを私に渡して欲しいと
いきなりやってきたという

彼女は
憤慨し非常識だと私に罵った


とても申し訳ない気持ちと
彼が私のことが分かっていなかったのだと。

たとえ
自分の思いに
切羽詰まってしまって
思いの丈を伝えたかったとしても

そのCDの意味する歌は
もはや
私には色あせて聞こえた


あみん
『まつわ』

まつわー
まつわー
いつまでも まつわー


大好きだったこの曲は
もう、歌えなくなってしまった



いつだったか話してた
その彼氏さんの元カノさんは、
名古屋の人で
数年付き合ったうちに
何十回と名古屋に出向き
やはりナットを削った指輪を渡したのだと言っていた。

数年経ってから
再会した元カノさんは、結婚していたけれど
しっかりと、自分の作ったナットの指輪があったことが嬉しかったのだと話した。


私が同じように
ナットの指輪をいつまでもしてると思う?

元カノと同じ位置にいる私なんて

女は贅沢なものよね

別れても
別な位置にいたい

思い出の女にはちがいないけれど
それだけ
尽くした分だけ特別な場所にいたい


あとから思い出したとき
がキラキラ輝きだすような
その時は
精一杯、心から愛したのだから


そののち
なかなか捨てきれずにいた指輪を
私は伊良湖岬から投げようと
そこに向かう途中でアクシデント


伊良湖岬にはたどり着けず
仕方なく
対岸にある鳥羽の海に指輪を捨てた


しばらく
名古屋は
仇でもみるかのようで


愛を知る県のはずなのに



ふと
飛行機の中で
魔除けに頂いた指輪を見ていたとき
思い出したこと


そうこうしてるうちに
無事に
着陸した日本の小さな大陸








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機上の人

2018-03-21 07:27:29 | ポエム
トランクひとつだけで〜
浪漫飛行へin the sky

って
本当は
飛行機って好きじゃないのよ


けれど
空は大好き


これから
気丈に、、


機上の人となる


空から下に
あなたの笑顔がみえればいいのに







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