湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

春の嵐に

2018-03-01 22:13:43 | ポエム
春の嵐は
風が温く
乾いた砂ぼこりで
目が痛くなるような


ちょっと思い出した
昔の恋人の顔がチラッと
頭をよぎって
最初に繋いだ手の感触が
蘇ってくるような


けれど
今日の春の嵐は
荒々しくて
風が温くなるときはいっとき
あとは冷たい風が吹きすさんだ


雲があっという間にひろがって
私が泣く前に
空から涙なんて


先に泣かれちゃ
こちらが泣けないじゃんって
空を見ながら言ったけど
思い出した人に聞こえたかしら


久しぶりに
顔を見たような
微笑んだ顔は
懐かしく
あの時が帰ってきたのかなって思うほど


いつもの嵐でも
今日みたいな嵐だったとしても


季節は巡り春がくる


否応なしに


私の目の前に


季節が荒々しく
やってきたみたい


さぁ
私もそろそろ
動き出さなきゃって


思うけれど
体の底から湧き上がるような
感情が足りないことに気がついた


空元気もいい加減に
しなきゃいけないのだけれど


強い向かい風には
私は負けたくないから
泣きながらでも
前だけは向いていくよ





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