「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

なんと、著者さまから反応が!

2010-09-08 | つれづれ
5日に、古市憲寿さんの「希望難民ご一行様 ピースボートと『承認の共同体』幻想」のことを書いたら、なんとご本人(と思われますが、確かめたわけではないですけどね)からご丁寧なコメントをいただき、びっくり こんな、世界の片隅でオジが日常をつづるだけのブログに、よもや著者ご本人から反応があろうとは思いもよらず、うれしいやら、恥ずかしいやら(なにせ、だいたい酔っ払った勢いで文章を書き、推敲もしていないので…)、恐縮やら。誠実なコメントにオジさんはただ感服してしまいました。

批判的に読み、書いてしまいましたが、基本的には共同体を無批判に「是」とするありきたりの本と違って、実に刺激的だったことは強調して余りあります。大塚久雄さんの古典「共同体の基礎理論」では、共同体は前近代的な忌むべき存在で、個の確立のためには脱却すべき対象でした。それが、最近は内山節さんの同名の書「共同体の基礎理論」(同名にするところに意欲がうかがえます)が象徴するように、共同体はこの社会の矛盾を解消する、望ましく、「再生」すべき絆の揺籃所みたいな捉え方をされることが多い。私はどちらかといえばこの考え方、見方に組みするところが大きいのですが(正確に言えば緩やかな志共同体、結縁共同体とでもいうものに対しての希望です)、一方で共同体が魔法の杖みたいに捉えられてしまうことにも違和感を覚えていました。だからこそ、古市さんの本は書店で見て、即購入したのです。で、普段は内田樹さんの著書以外は感想をめったに書かない政治・社会問題系の書籍でしたが、感想まで書いたところです。

「あきらめさせろ!」というのは、若い世代のまさに心の叫びと受け止めてもいます。そういう形での提言がなされるほど、「希望格差社会」が広がり、深刻化しているということに愕然とさせられました。

繰り返しですが、内容に違和感はあるし、特に「枕詞」はやっぱりいやだなあとは思います。でも、これから大きく伸びて、さまざまな分析・提言をされていく方だと思います。コメントへの長めのレスみたいになりましたが、コメント、ありがとうございました。少しでもご参考になることが万一あったとすれば、望外の喜びです。