スマートフォンのカメラで撮影したら、簡単に台形補正や明るさ調整をして、綺麗にノートを取り込んでくれるという KING JIM の「ショットノート」 が発売になっていた。
この「ショットノート」だが、同じようなサイズ、同じようなデザインのブランドノートパッド「RHODIA(ロディア)」のものより、100円~ 高価な値付けがされていることと主な通販サイトではすべて品切れということもあって、Twitter の TL 上などでは、早くも、“自作ショットノート” を作るための方法が掲載され始めている。
ここでは、技術的な面ではなくて、この「ショットノート」を純粋なノートビジネスとして、どの程度の規模を狙っているのかというのを可視化してみた。
国内文具市場において「ノート」といえば、「キャンパスノート」という強力なブランドを要するコクヨを参考にするのがいいだろう、ということで、コクヨのIR情報から最近発売になった商品とその販売数または販売目標金額などとともに、KING JIM のプレスリリースから「15万冊」とされている「ショットノート」をマッピングしてみたぞ。
この分野は素人なので、若干数字などに間違いがあるかもしれないので、そのあたりはご指摘いただければと思うが、見てみて思ったのは、「15万冊 = 1冊 400円平均として 6,000万円」という金額感は、コクヨにとってみると、キャンパスノートなどの結構レアな派生製品程度の位置づけしかないわけだ。
どのくらいになれば、コクヨにとってもヒット商品かといえば、最近で言うと東大合格生のノートを研究して作ったという「東大ノート」シリーズ。シリーズ合計で初年度 2,000万冊を販売し、推定 40億円前後の売上を稼ぎ上げている。
逆を言えば、コクヨ自身が目覚めて、KING JIM の「ショットノート」アプリのようなものを開発して、自社のノートにもマーカーを入れて、販売すればすごい破壊力があると言えそうだ。今回簡単にまとめてみた結果としては、KING JIM の「ショットノート」だけでは、まだガジェット好きの少しお高いアイテムのような気がしなくもないが、例えば子ども向けのノートに「ショットノート」機能があれば、パパやママが、子どもの書いた落書きを、簡単にブログにアップしたりできるようになる。こうした製品の広がりを作ることができるかどうかは、KING JIM ではなく、国内のその他の文具メーカーに掛かっているような気もした。
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