はゝ木々を
だまし花ちる
さとへゆき
ははきぎ(母)を
欺し(金せびり)花散
里へゆき
※花散里=吉原
日が入と
むすこかこうもり
きて出かけ
日が入ると
息子が蝙蝠(蝙蝠羽織)
着て(吉原へ)出かけ
首ツたけ
はまつてむすこ
およぎだし
(遊蕩に)首ったけ
嵌まって息子
泳ぎだし
どのうそが
ほんのめうとに
なるだろう
(遊女の)どの嘘が
本の夫婦に
なるだろう
はやいこと
ミどりが松の
太夫しよく
早いこと
みどり(禿(かむろ)=花魁見習い)が松の
太夫(花魁)職
そねさきしん地
天神の
ながれが出
(大阪の遊里)曾根崎新地
天神(参りから)の
流れが出
まきがミも
やせるくがいの
もん日まへ
巻紙も
痩せる苦界の
紋日前
(※紋日に客がつかないと、揚げ代を遊女が負担)