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ミーガン法の是非 その弐

2005-01-12 22:16:35 | ニュース関連
性犯罪前歴者の居住地把握、「必要」と首相 (読売新聞) - goo ニュース
警察庁 性犯罪前歴者の所在把握 法務省と近く協議 (産経新聞) - goo ニュース
 いよいよ日本でもミーガン法(メーガン法)と似た制度に向けて動き出したようです。ただ、ミーガン法の様に地域住民にまで前歴者の情報を公表するのでは無く、情報は警察内部での運用になるようですね。8日のブログにも書いたようにミーガン法にも問題点がありますから、その問題点を解決できる制度とセットで無い限り、警察内部での情報運用という形が限界でしょう。
 警察内部での情報運用でもおそらく一定の再犯抑止効果は出るでしょう。前歴者は自分の住んでいる地域、もしくはその近隣地域で性犯罪が起きれば、即座に警察に調べられる位は判っているでしょうから。ただ、前歴者が自分の住んでいる地域から大きく移動して犯行に及んだ場合、衝動的な犯行、そして覚悟を決めて犯行に及んだ場合には抑止効果は無いでしょう。
 大きく移動されたらこの制度では対応できないし、覚悟を決めた犯罪者を止めることはいかなる法律でも無理でしょう。衝動的なものは後先考えていない状態ですから、制度で抑えても起きる時は起きるでしょう。

 再犯率を低下させるには前歴者の情報公表だけではなく、効果的な性犯罪者更生プログラムも必要になる筈です。その部分ではアメリカでも試行錯誤していますが、日本では特に考慮している様には見受けられません。更正プログラム無の情報運用だけでは、再犯率を大きく低下させることは出来ないのではないでしょうか。